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技術系サラリーマンの生活実験

【自転車実験室】ChrisKingのR45ハブでホイールを組んだ話

ついに、このハブでホイールを組む時がきました。

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ChrisKingのR45ハブです。

 

私のシクロクロスバイクには、ChrisKingのヘッドとBBが組まれています。組んだ当初はそこが予算の限界で、ホイールは105ハブで値段を抑えて組んでもらいました。当時はまだ自分でホイールは組んでいませんでした。

「いつかはR45ハブで…」と思ったまま時は過ぎ、2018年の冬、ずっと欲しかったマンゴーカラーの生産中止を聞き思わず注文。そこから半年、その他部材の資金がやっと準備出来ました。自転車趣味で最も気合を入れたホイール組みが始まります。

 

■リムの選定

ハブはChrisKingのR45ハブ(前後28h)で決まっています。それに対するリムが悩みました。

条件は

・アルミリム

・チューブレスレディ

・タイヤの外れ止めがあること

の3点がMUST。カーボンリムは私にはまだ早いです。

 

候補に上がったのは、

Belgium Rim Brake Clincher

引用:Hedcycling.com

HED Belgium+ C2

 

頑丈でチューブレスレディ。しかし日本で調達するにはアルミリムとしては¥20,000を軽く超えてしまい、値段が高過ぎる印象。アメリカでの売価は$165です。

 

Image of R90 Rims

引用:

EASTON R90SL

 好みだが、こちらも日本での定価は税別¥20,000で値段がアルミリムとしては高く感じる。

 

引用:dtswiss.com

DT SWISS RR411

 

日本では¥10,000程度で比較的手頃で品質に定評あり。専用ニップルも付属しています。しかし、タイヤの外れ止めがないので低圧で走るシクロクロスバイクでチューブレスレディは個人的にはNG。高圧で走るロードやピストはコレで組んでみたいです。

 

悩みに悩んで結論、

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コレになりました。極端にスポーク本数が少ない見た目が特徴的なホイールブランド「Rolf Prima」の手組みリム部門「Astral Cycling」のアルミリム、「RADIANT」です。

リム高32mm、リム幅23mm、重量公称495g。

先程までのリムと比較すると以下の通りです。

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選定したAstral CyclingのRADIANTは一番重たいのですが、私が重要視しているチューブレスタイヤの外れ止めがあること、頑丈さで定評のあるHEDのBELGIUM+ C2より安く、かつ私の周辺で誰も使っていない、という理由が有りました。EASTONのR90SLよりも安い。使用目的としてはレースではなく、日常やアドベンチャーライドで使用するのが主たる目的なので、レア度と価格、重たいから多分頑丈ということも大きかったです。後輪を組む時のオチョコ率低減に効果のあるオフセットリムの設定があるのはDT SWISSだけでした。用途が限られるので、普通は採用しにくいように感じます。致し方無し。

 

今回採用を決めたRADIANTの購入情報は日本国内のWebでは探しきれませんでした。アメリカ本国のAstral Cyclingに問い合わせると、「日本のRolf Prima特約商社であるJSK Cycling Forceに問い合わせて欲しい」との回答。JSK Cycling Forceに問い合わせると、「取り寄せ可能。Rolf Prima取扱店に問い合わせて欲しい」とのこと。どちらも即日回答をくれて、大変親切な印象を受けました。

私が在住している名古屋近郊にもRolf Prima取扱店は何件かありますが、どこも馴染みがありません。そこで、シクロクロス会場で知り合った大阪の名店、「BICYCLE STUDIO MOVEMENT」に取り寄せをお願いすることにしました。

www.movement-cycle.com

タイミングが良かったのか、注文して2週間で届きました。

 

 さて、届いたリムの重量測定です。

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496gと499gでした。公称495gに対して最大+0.8%のズレ。大変優秀な作りと感じました。

 

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チューブレスタイヤビードが乗る部分に外れ止めの突起が有り、希望通りです。

穴のある「谷」の部分の突起は謎です。

 

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ロゴステッカーをよく見ると気泡があります。気泡を押し出そうと思ってもできませんでした。このあたりの作りは雑に感じます。

 

■スポーク長計算

これまで私は自分のホイールのスポークは#14(φ2.0mm)のスポークしか使ってきませんでした。新たな挑戦として「バテッドスポーク」を使ってみることにしました。

バテッドスポークは、スポークの首折れ部とねじ切り部の間が少し細くなっているスポークで、太さの変わらないスポークよりも高級品です。エアロスポークもバテッドスポークに分類されます。今回はバテッドスポークで定番のDT SWISSのCompetitionを選定。スポーク太さを#15(φ1.8mm)の前提で計算してみました。後輪の組み方はドライブ側4本組み、反ドライブ側6本組みの「ヨンロク組み」計算結果は以下の通りです。

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今回は実測ERDと公称ERDをが一致しました。リムのメーカによってERDの考え方が違うようです。今後は自分で実測したERDを基準にスポーク長を決めていきたいです。

前回の反省から、後輪のドライブ側を-2mmした補正値としました。早速Circlesに注文です。

が、今回は今までと違ってバテッドスポーク。少し懸念が発生しました。

算出したスポーク長ですが、Circlesの在庫に対して

276mm:在庫無し。要カット。

271mm:在庫無し。272mmが在庫有り。

284mm:在庫無し。283mmが在庫有り。

でした。欲しい長さに合わせてバテッドスポークを注文するのも納期がかかりそうですし、リアは目標に対して1mm違い。今回は前輪だけスポークをカットしてもらい、残りは在庫で済ませることにしました。後輪をカットしてもらわなかったのにはもう一つ理由があり、

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スポークの首折れ側に対してはバテッド加工によるスポーク径が変わる位置が同じに対して、

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スポークをカットするとなるとねじ切り部の太さが変化する位置が変わってしまうので、可能な限り出荷状態から変化が少ない状態を狙いたかった、というのが理由になります。

 

■ホイール組み〜前輪

スポークを買ってたので組み立てです。

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以前からCirclesで聞いてはいたのですが、Chris KingのR45ハブはフランジ厚みが大きく、首折れ部φ2.0mmそのままだとスポークがフランジに添いません。シマノDURA-ACEグレードのFH-9100と比較してもフランジが厚く、通しただけではスポークは全然動かず、

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写真の通りスポークが立ちます。シマノのハブならこうは行かないです。

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前輪が組めました。ヨンヨン組み、銀アルミニップルです。

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バルブ穴とロゴも合わせました。

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スポークは、バテッド部が始まる前の部分で交差しました。エアロスポークで組まれたホイールだとバテッド部で交差する印象だったので意外でした。DTのCompetitionは首折れ側のφ2.0の部分が長く感じます。

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見えにくいですが、スポーク長は狙った長さで組めました。

 

■ホイール組み〜後輪(1回目の失敗)

続いて後輪です。実はここからが試練の幕開けでした。

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後輪はヨンロク組みです。ドライブ側と反ドライブ側で組み方が違うので、スポークを通す場所を間違えないようにバルブ穴付近から通し始めます。

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仮組み出来ました。まだニップルを締め上げていないのでスポークはたるんたるんです。

 

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リム側から見るとスポークが外に膨らんでいます。

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実際には両手でやりましたが、スポークを左右からしごいてスポークの首折れ部がハブのフランジに沿うようにクセをつけます。

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スポークにクセがつきました。すでに組み上がったみたいにスポークが真っ直ぐに整いました。

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リム側から見てもいい塩梅です。ハブのフランジ厚みによるスポークの保持力がハンパ無い。さて、ニップルを回してスポークのテンションを上げていき、フレを取って行きます。が、スポークテンションが限界に近づいてきたとき、恐ろしい事態になりました。

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ドライブ側のニップルはほぼ限界(スポークのネジしろ限界)まで締めたのに、

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反ドライブ側のスポークはまだネジ山が見えています。

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なのにセンターゲージを当てるとガッツリとリムが反ドライブ側に寄っています。ここまでの事態に陥ったのは正直初めてでした。ここからリムをセンターに寄せるとなると、ドライブ側のニップルをさらに締めることになるのですが、そもそもスポークのネジしろ限界まで締めたのでこれ以上閉められません。ここから言えることは、

・ドライブ側のスポークが長すぎる

・反ドライブ側のスポークが短すぎる

の2点です。改めてスポークの長さを見直すと、

ドライブ側:272mm(計算値より1mm短い)

反ドライブ側:283mm(計算値より1mm短い)

です。お互い1mm短くしただけ。それでここまでのずれが出るのは納得いきません。

失敗したホイールを観察すると、ドライブ側と反ドライブ側でスポークが交差している部分の直径が違うことに気が付きました。

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写真ではわかりにくいのですが、ドライブ側はスポークの直径が変わるところで交差し、反ドライブ側はスポークの直径がφ1.8mmになったところで交差しています。

「これはスポークの直径が結果的に変わってしまうから誤差が大きくなったのか」

もうちょっと考えればそれだけでは無いことに気がつけるはずなのですが、高価なスポークで失敗した私は動転し、「ストレートスポークで同じ長さで組んでみよう」と結論づけ、バテッドスポークと同じ長さのストレートスポークを注文しました。さようならバテッドスポーク・・・

 

■ホイール組み〜後輪(2回目の失敗)

2回目は、バテッドスポークではなくストレートスポークで同じ長さを設定し、再度組み直してみました。今度は最初の計算値通り、補正値無しでドライブ側273mm、反ドライブ側285mmで組み直しました。

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組めました。・・・と言いたいところですが、実はこの時点でドライブ側のスポークテンションが上げきれず、たるんたるんになってしまいました。どうやら今度はドライブ側のスポークが長すぎるようです。何故だ。何故なんだ。

 

改めて観察すると、「R45ハブでヨンロク組みをしたから」という理由に気が付きました。ドライブ側の写真を見ると、スポークの首折れ部からはほぼ直線的にスポークが伸びますが、

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反ドライブ側は6本組にすると、スポークの首折れ部から数mm、スポークはフランジに沿ってからリムに向かっています。つまり、反ドライブ側のスポークのほうが湾曲する量が多いと言うことです。R45ハブの28hで組む場合、6本組はスポークの経路が想定より長くなってしまい、結果的に反ドライブ側のスポークが短い、ドライブ側が相対的に長くなってしまう、という結論になりました。

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反ドライブ側のスポークがもったいないので、ドライブ側だけ2mm短いスポークを再度注文し、ドライブ側だけ組み直しました。結論、今回のホイール組では、ERD:577mmのリムに対し、R45ハブの28hでは

ドライブ側 :285mm(6本組)

反ドライブ側:271mm(4本組)

となりました。

 

さて組み立て完了です。長かった・・・

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バルブ穴からのロゴの見え方はこうなりました。あと1個穴をずらしても良かったかな、という感じです。次回組み直し時にはずらしてみます。

 

■結線

組み上がりはしたのですが、反ドライブ側のスポークは想定通りたるんたるんです。難しい。そこで古からの技として結線を試みます。前回の反省を生かしてはんだこてとフラックスを新しく買いました。

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こてはgootのPX-201です。

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マイナスドライバーで調整できる簡易の温調機能がついています。

職場では高価なHAKKOの温調機能付きはんだこてを使っていますが、ホームユースには高過ぎる。これで十分、と思っていたのですが・・・

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一番うまく行ったのでこのレベル。正直反省しました。

電線やPCBへのはんだ付けは得意、という自負がありますが、スポークという熱を逃がすものに巻いた針金へのはんだ付けがこれほど難しいとは、改めて自分の経験不足を痛感しました。フラックスをしっかり塗っても、スポークへの熱の逃げが大きく、また鉛フリー半田で半田流れが悪く、芋ハンダと笑われても仕方がないレベルでしか仕上げられませんでした。

正直鉛入りの共晶はんだを使いたいところですが、職業柄鉛フリーで今後も挑み続けたいと思います。まだまだ精進が必要ですね。

 

 

 ■組み上がり

最初にスポークを注文してから2週間近くかかってやっと組み上がりました。

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タイヤは事前にクリアランス確認をしておいた「WTB NANO 40C ブラウンサイド」です。センターノブの形状に工夫があり、直線では転がりの良いダート向けタイヤです。チューブレスレディです。組み付けには若干苦労しました。タイヤの仕上げが理由だと思うのですが、ビードフック部からエア漏れしやすいのです。シーラントをビードに刷毛塗りすることでビードシーラとして代用し組付けました。

 

大事なシクロクロスバイクに組み付けた姿がこれです。

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カッコエエ・・・完全に自己満足の世界ですが。

生活の合間を縫って自宅でオーバーホールした自転車です。昨年度からホイール以外にも少しアップデートしていますが、それは別の機会に。

 

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前輪。フォークのエンド部の塗装が剥げているのは、服部製作所でキャリアダボを溶接してもらったためです。鉄のフォークの良さがココですね。

 

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 後輪です。今回スキュワーはDT SWISSとしました。Chirs Kingは「DURA ACEがエエよ」と言っていましたが、DURA ACEのスキュワは単体では入手しずらくなりましたし、前から気になっていたDT SWISSのスキュワにする事にしました。使ってみて感じましたが、相当しっかり締め付けできます。これはイイ・・・

 

組み上がった夜に走りに出てみました。走って数分経つとハブが馴染んできたのか後輪から独特のラチェット音が響いてきます。組み上げるまで相当の困難を伴いましたが、これから長く付き合うことになるハブです。いずれまと組み直したり、オーバーホールに挑む事になるでしょう。じっくり楽しみたいと思います。

【自転車実験室】ChrisKing のBB をオーバーホールしました

自転車でオフロードを走る人にとっての急所の一つ、BB(ボトムブラケット)。自転車の主たるベアリングの内、BBは最も地面から近く(正確にはクランク下死点のペダル軸)、ダメージを受けやすいベアリングです。梅雨時はシクロクロッサーにとってメンテナンスシーズン。私のシクロクロスバイクに組み付けているChrisKingのBBのオーバーホールを試みました。

 

■BBは汚れる

BB、ボトムブラケットはクランク軸を支えるベアリングユニットで、自転車の中で最も巨大なパワーがかかる部分の一つです。また、地面から最も近い箇所にあるベアリングなので、私のようなシクロクロッサーには泥汚れの影響等が気になるポイントです。しかし、BBは安い。DURA-ACEグレードでもAmazonで¥5,000を切る価格で買えます。シクロクロッサーならシーズン毎に交換してもいいくらい。そんな中、私のシクロクロスバイクにはChris KingのBBが組み付けてあります。

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正直高級品です。しかし、私はある一点からシクロクロスバイクにこのBBを選択しています。それは

「グリスアップしやすい」

というもの。

 

先程の写真は掃除が終わった後ですが、シクロクロスで3レースほど走った後のBBは、

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こんな状態に・・・

雨のレースや砂のレースを乗り越えると、BB周りのグリスに砂や泥が付着しトンデモナイことになってしまいます。かと言ってパーツクリーナーを吹きかけると中のグリスが落ちてしまうので通常では拭き取ることしかできません。しかしベアリングに詰まったグリスにも汚れが侵入していることは必至です。

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そこで役立つのが「BB Grease Injector Tool」です。税別7,800えん。

何ができるのかというと、「ChrisKingのBBをフレームから外すことなくグリスを再充填することができる」というものです。先程の写真の通りクランクを取り外したBBに、グリスガンに接続した「BB Grease Injector Tool」を突っ込み、グリスガンのトリガを連打するだけ。そうするとBBの隙間から古く汚れたグリスがグニグニ押し出されてきます。これが気持ちいいのです。

今までCultureClubのレンタルピットで借りて使っていたのですが、家でも作業したい、という気持ちが高まりすぎてついに購入。

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問題はグリスガンも別途買わないといけない、という事です。

 

■グリスガンを買う

「BB Grease Injector Tool」は、それ単体では使用できません。グリスを押し出すグリスガンが必要です。前項の作業風景に写っていたグリスガンは、CultureClubのレンタルピットで借りたアメリカDUALCOのグリスガン。日本では入手性はあまり良くありません。各種調査の結果、

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このグリスガンを購入しました。

大阪のグリス関連メーカ「AZ(エーゼット)」の「1ウェイ チッコイ グリースガン 品番(GF201)」です。商品名がまんま関西のノリ。利点は、近所のホームセンタで売っていて、かつ安いということ。税別¥632。

使うグリスは同じくAZのリチウムグリス。ジャバラ式のチューブ入りです。

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コッチの値段は忘れましたが80g入りで¥300弱。安い。

 

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グリスガンの先端はレンチで外せるようになっています。何故か「BB Grease Injector Tool」に最初から付いていたニップルも、このグリスガンの先端も11mmでした。11mmのレンチは所有していないので小型のモンキレンチで取り外しました。

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グリスガンの先端に、取り付ける予定のリチウムグリスを塗ります。

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取り付けました。完全固定が目的ではないので、手で回して止まる程度にしてあります。

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さらにグリスのチューブをねじ込んで完成です。グリスのチューブがブニブニして頼りない。

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数回トリガをポンピングすると、先端部から勢いよくグリスが飛び出します。ペーパータオルで覆ってから試すことをお勧めします。

AZのリチウムグリスは、CultureCulbで使っている「Sim Grease」より粘度が低く、軽いポンピングであっさりとグリスが出ます。使ってみると思った通りグリスが充填できました。ChrisKingのBBを使っている方は是非試してみて頂きたいです。

 

■結局オーバーホール

しかし、いざクランクを着けて回してみると、砂を噛んだような「シャリシャリ」音がBBから聞こえます。どう考えても東海シクロクロス名物「ワイルドネイチャープラザ」の砂がBBに噛み込んでいるとしか思えません。

コレはオーバーホールしかない。

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買ってしまいました。ChrisKingのBBの組み付け専用工具「BB CUP TOOL」税別5,500えん。今まで自転車店Circlesにお願いしていましたが、ついに自分で手を出す事に。こうやってたまにしか使わないSST(Special Service Tool)が増えていくのが整備好きの問題点ですね…20年近く使っているKTCのスピンナハンドル(9.5sq軸)に着けて使います。ねじ切り方向に気をつけてBBを取り外します。

 

取り外したBBから、シールを外します。

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Chris King本人が来日した時にBBのベアリングシールを外すところを見せてもらっているのですが、何が尖ったものがあればスナップリングとシールは外せる作りになっています。手持ちの精密ドライバで一番小さいマイナスを使ってスナップリングとシールを外します。スナップリングプライヤは必要ありません。写真で外そうとしているのが金属のスナップリング、その内側にゴムシールがあります。どちらも新品が日本国内で調達可能です。が、今回は再利用。

 

外したスナップリングとゴムシールです。

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裏側にグラスに絡んだ砂がビッシリ。

 

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ゴムシールにも同様に砂がビッシリです。コレはアカン。

 

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開けたばかりのBBです。グリスが黒い。ここまでダメージがあることがわかると、毎シーズンオーバーホールを確実に実施したい。

 

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清掃しました。パーツクリーナとスプレ缶タイプのエアダスタを使って汚れを落としました。

 

清掃後のベアリングにグリスを打ち、逆の手順でシールを元に戻します。

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戻せました。ChrisKingのBBの気に入っているところとして、この通りオーバーホールできることもあります。考え方にもよるかもしれませんが、私はこれが好みです。

 

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フレームに噛み付くねじ切り部も清掃します。何回も着け外ししてるのでスレッド部のアルマイトが剥げています。

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フレーム側のBBねじ切り部を清掃したら組み付けです。ねじ切り部に新しいグリスを塗布して組み付けです。

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組み付け完了です。

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シマノのクランク用樹脂スペーサーを入れて、

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クランクを組み付けて完了です。クランクを回した時の「チャリチャリ」音は消えました。

 

こういうベアリングとかのオーバーホールは取り掛かるまでは超面倒なんですが、いざ始めると止まらない楽しさがあります。今回BBを開封してみて、シクロクロスバイクに実装されたChrisKingのBBは、少なくとも年一回のオーバーホールが必要と感じました。シマノのBBであれば安いので、私ならシーズン毎に交換したくなりました。BBのダメージは大きい。

ChrisKingのBBは高価ですが、「オーバーホールできる」という観点で私にピッタリでした。満足しています。今後もマメに整備して行きたいです。

 

 

 

 

 

 

【自転車実験室】ヨンパチ組みで26インチMTBの後輪を組みました

私はとにかく自転車のホイールが組みたいのです。狙ったスポーク長で上手く組めると嬉しいですし、振れがだんだん取れてくる微調整がまさに振れ取りの醍醐味ですし、組んだホイールがカッチョ良く仕上がって自転車と組み合わせた時に見た目がキマったらたまらんわけです。問題はそんなにホイールばっかり増やせない事。単純に収納場所に困るし、使わないホイールに意味はありません。ホイール組みを趣味にするとここが問題になってきます。悩ましい。

 

さて、前回魔改造されたFOXの15mmスルーのフォークのために、15mmスルーの前輪を組んだのですが、今度は後輪です。前輪の15mmスルーに対して後輪は未だにQRのエンド。2010年モデルのフレームですから当然ですが、まだ買い換える気は無いのでこのままです。

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前回の状態

■スポーク長の計算

ホイール組みを自分でやってみるとすぐに気がつくのですが、多段変速の自転車の後輪は、通称「オチョコ」と呼ばれる問題のため大変組みにくいのです。カセットスプロケットが組み付くドライブ側とその反対側でハブのフランジからリムの穴までの角度が極端に変わってしまい、組み上がる時のスポークテンションがドライブ側と反ドライブ側で大幅に変わってしまうのです。そのためドライブ側のスポークテンションはカンカンなのに、反対側はフニフニ、という事が起きてしまいます。特に11速化したロードハブに顕著です。そして、それを可能な限り是正する手段としてホイールの左右で組み方を変える「異本組み」というテクニックがあるわけですが、私は普段ドライブ側4本組み、反ドライブ側6本組の「ヨンロク組み」にしています。これを反ドライブ側8本組みにしてみたら、どれだけ効果があるのか気になって来ました。

 

実験的に計算してみると、

 ロクロク組:反ドライブ側テンションがドライブ側の62.0%

 ヨンロク組:        ↑         63.8%(+1.8%)

 ヨンパチ組:        ↑         65.8%(+3.8%)

と、上記の結果になりました。ヨンロク組みよりもヨンパチ組みのほうが僅かに反ドライブ側のスポークテンションが高くなります。しかしロクロク組で組んだ場合とその差3.8%。正直やる意味無いかなとは思うのですが、実験的にヨンパチ組みで組んでみることにしました。

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計算は、前回ERDをカタログスペック通り組んだほうがよさそうな結果だったので、ERD = 540mmとし、さらに補正値としてそれぞれ-1mmずつ短くしました。これで

ドライブ側:254mm

反ドライブ側:271mm

となりました。早速Circlesで注文です。

 

■組んでみた

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組めました。ヨンパチ組み、青アルミニップルです。

 

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反ドライブ側のスポークは狙った通りの長さで組めましたが、

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ドライブ側はニップルのほぼツライチ、反駆動側と比べて1mm長かった印象です。前回の前輪の結果をもとに計算結果から1mm短くしましたが、ドライブ側は2mm短くしても良かったようです。次回に反映する事にします。

 

今回初めて8本組みも実施しましたが、結論としては「26インチ32hではやらない方がいい」となりました。

以下の写真をご覧ください。

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スポークの頭に隣のスポークが被っています。

写真手前側から通したスポークの頭に、写真奥側から通したスポークが被っています。リム径に対してフランジ径が十分に小さくないとこうなりそうです。走る分には問題ないでしょうが、スポークを1本だけ交換したい時に超面倒な事になってしまいます。それを考えると今回ローター側を8本組みにしたのは総合するとあまり意味が無かった感じです。これだったら別にロクロク組みでもいいように感じますが、どのみち左右でスポーク長が変わってしまうので、組みやすさから次の機会ははヨンロク組みとしたいと思います。

 

■自転車へ組み付け

今回の後輪はQRのため、ローターもカセットスプロケットも同じロックリング工具で組み付け可能です。タイヤも、GiantのControlTankでスムーズに組み付けできました。エア漏れはありませんでしたが、しばらくするとサイドウォールから所々シーラントがじんわり染み出してきました。

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シーラントが染み出してきました。

装着しているタイヤ「MAXXIS IKON」はノブが低めで転がりが良く、そのくせグリップも良くて軽い、という素敵なタイヤです。が、軽さゆえにサイドウォールが薄く、トレイルで引っ掛けた部分にピンホールが開きやすいようです。シーラントの効果を目の当たりにしました。

 

嬉しくなって組み上がった翌日の通勤で早速乗ってみて、近所の公園で写真を撮ってみたりするわけです。

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近所の公園にて

これで前後とも見た目が揃って引き締まった雰囲気の足回りになりました。何というか、今時(?)な雰囲気になった気がします。こういう時に差し色になってくるシルバーのクランクで良かったなと思います。ますます買い換える気がなくなりました。早くトレイルで走りたい。

今回前後とも星スポークの新作「Wing Star」を使ってみましたが、色味が気に入りました。写真だとうまく撮れませんが、太陽の下だとイイ色合いなのです。走行中に前輪に目を向けると、ちょうどスポークの残像で色が目立ち、見た目の満足度が高いです。売りの耐久性はこれから使ってみて確かめますが、もう1セットこのスポークでホイールを組んでみようと思います。

【自転車実験室】15mmスルーのハブで26インチのMTB用前輪を組みました

さて、私の手元に1つのサスペンションフォークがあります。

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チームメイトでありライバルのS君から「26インチのFOXのフォークだよ」と提供されたものなのですが、黒いフォークレッグに白いクラウン。そして1-1/8のコラム。こんな仕様はFOX純正には存在しません。これはS君によって何個イチにされたかよくわからん(後程本人より3個イチにした、と申告あり)魔改造されたサスペンションフォークで、オーバーホール(魔改造?)済みであります。彼の腕ならまぁ問題なく使えるでしょう。しかしこのフォーク、15mmスルーなのです。私のMTBは確かに26インチなのですが、15mmスルーの前輪を持っていません。悩みましたが、ちょうど元々着けていたRockShoksのフォークのリモートの部品がどこかへ飛んで行ってしまい困っていたところですし、私はこれを受け止め15mmスルーのハブで26インチホイールを組む事にしました。

フォークからホイールが生えるこの感覚、帰ってこれない所にたどり着いてしまった気がします。

 

■リムはWTB

世のMTBの潮流は29erか650b。今時都合のいい26インチのリムはなかなかありません。しかし馴染みの自転車店Circlesに、WTBの26インチリムが残ってました。

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WTB のST i23です。

お値段¥6,700(税抜き)。チューブレスレディリムとしては超お手ごろ価格。ほぼほぼ消去法でこれに決定。現在は廃盤のようです。

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リムの重量を測ると493g、公称526gの-6.3%です。私の中ではリムの重量公差は±10%以内なら許容範囲。ニップル穴にハトメ付きでこれは軽い印象です。

 

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引用:wtb.com

WTBのWebサイトを確認すると、いかにも頑丈そうな断面です。

更に注目したいのが赤丸で囲ったココ!

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この、チューブレスタイヤビードが乗っかる部分に、外れ止めの盛り上がりがあるのが好感度が高いのです。これまでシクロクロスでVelocityのチューブレスレディリムを愛用してきましたが、 この外れ止めが無いせいか、低圧でビードが落ちてしまう現象に何回か出くわしました。このリムではその不安は解消されそうです。

 

■スポーク長計算

今回は、前から気になっていたスポークを使うことにしました。日本のスポークメーカである星工業の新作スポーク「Wing Star」です。

www.hoshispoke.com

今どきURLがだいぶイケていませんが、ツッコミたい所をグッと抑えて無視します。

私が屋内で写真を取ると色味がよくわからなかったのですが、明るいところで見ると星スポークのノーマル品シルバーと比較して鈍い真鍮のような色合いです。何やらスポークに特殊加工をして破断強度や経年でのヘタリを軽減しているとのこと。何らか皮膜ができる処理のようですが、どの手法でコーティングしているのか気になります。色味でいうとFOXのフォークのようにカシマコートのような色合いに見えます。

 
スポーク長次第で、ホイールを組み終わった時にニップルからスポークが飛び出す量が決まります。

私の理想は

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このくらい。スポークの先端がニップルのドライバー溝の面にくるくらいです。いざ解体するとなった時に工具を掛けやすいためです。スポーク長がこれぐらいになるように計算を試みます。

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自分で実測してみると、ERDは544mmでした。これに基づいてハブの寸法からスポーク長を計算すると、

ブレーキロータ側4本組: 257mm

反ブレーキロータ側6本組:266mm

となりました。いわゆる「ロクヨン組み」です。さらにこれまでの経験から補正値として-2mmした値をスポーク長とします。星スポークは組み上げた時の延びがDT Swissのスポークと比べると長い印象です。この件についてはまた別の機会に論じたいと思います。

さて、-2mmしたスポーク長が決定したところでWTBのWebサイトを確認するとERDは540mmとあります。

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引用:wtb.com

これを基に補正値抜きで計算すると、先程の補正値ありの計算結果と同じになります。

WTBは補正値まで考慮したERDを記載しているのでしょうか。悩ましいところですがものは試しで結論、

ブレーキロータ側4本組: 255mm

反ブレーキロータ側6本組:264mm

としました。早速Circlesに注文です。

 

■組み立て

今回ハブは自身初の15mmスルー、グレードはXT "HB-M8010"としました。

さて、私は15mmスルーのハブでホイールを組んだことがありません。QR用の振れ取り台でどうやってハブを支持するかというと、振れ取り台にアダプタが付いていました。

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私が使っている振れ取り台は、台湾PWTの物で、パークツールのパクリ構造のものです。安いがまともな作りです。

PWT 振れ取り台

PWT 振れ取り台

 

 

取り付けるとこうなります。

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先端の皿状の部分がスルーアクスル ハブの軸にピッタリ。行けそうです。

 

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組めました。ロクヨンJIS組、WingStar#14、青アルミニップルです。

 

さて、組み上がってからのニップルからのスポーク突き出しを確認します。

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理想より1mmは長い感じです。実測ERDに基づいた計算結果からは-3mm、WTBのデータに基づいた結果からは-1mm位、と言うことでしょうか。まだ補正値については検討が必要そうです。

 

さて、組み上がったのでリムテープを巻きます。

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巻いたらはんだこてで穴を開けてバルブを通します。

 

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これまでの反省からバルブ固定ナットに外れ止めとして「ロックタイト222」を塗布。

 

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塗布できました。ちょっと塗りすぎな気がしますが、いずれ拭き取るのでこれくらいにします。

 

■CultureClubで組み付け

15mmスルーのハブのブレーキディスクローターの固定は、センターロックには間違いないのですが、QR版のハブと違いロックリングはBB用でした。

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私はBB用工具を持っていません。フォークの交換もすることですし、馴染みのCultureClubに持ち込んで作業することにしました。

 

今回の作業工程は、

1.旧フォーク取り外し

2.旧フォークから新フォークへ下玉押し移植

3.新フォーク組み付け

4.旧ホイールから新ホイールへタイヤとディスクロータ移植

5.微調整

の5工程。1.5hと見積もりました。

 

もらったフォークは、コラム長が前に使っていたフォークより短く、そのままでは使えないため薄いヘッドクラウンを注文しました。

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コラムが短い。

 

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左がもともとついていたヘッドクラウン、右が新しく買ったヘッドクラウン、どちらもFSAです。厚みが全然違いますが、これしか在庫がなかったんや…¥1,500です。よく見ると元々付いていた分厚い方は、ヘッドの上玉押しにツライチになる作りです。このままでは使えないのでスペーサーを間に入れます。

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 薄いコラムキャップに5mmのスペーサを入れ、ステムを天地返ししてハンドル高さを稼ぎます。今までより少しハンドルポジションが下がりましたが、乗ってみると違和感無い印象です。

 

作業時間ピッタリ1.5hで無事組み上がりました。組み上がってみると、印象がずいぶん変わりました。

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ビフォー

 

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アフター

 

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ステム周り拡大ビフォー

 

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ステム周り拡大アフター

この通りハンドルポジションが下がりましたが、思ったより違和感がなかったです。

 

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もともとハンドルまわりは白ステムに青ハンドルだったのですが、フォーククラウンとステムが白、フォークのキャップ類が青でハンドル、ニップルも青、カシマコートに鈍い真鍮色のスポークで思った以上にかっちょいい感じになりました。私の撮影能力の低さが腹立たしい。完全に自己満足の世界なのですが。

 

こんなに雰囲気が変わるとなると、後輪も組み立てたいところです。「多分後輪も組みたくなるやろ」と思ってリムはもう一本抑えてあるので、後はハブとスポークとニップルです。来月のお小遣いで購入したいところです。

しばらくいろいろあってホイールが組めていなかったのですが、久しぶりに楽しい自転車イジリになりました。しかし星の「WingStar」カッコエエなぁ。これ以降のホイール組でも使いたくなりました。自身初の15mmスルーの前輪。早くトレイルで試してみたいです!

 

【レースレポート】2018-2019東海シクロクロス最終戦 ワイルドネイチャープラザC3

いろんな意味で、私の今シーズンを象徴するレースでした。走力、スキル、機材、すべてがかみ合わず最も満足のいかない結果に。しかしありがたいことにシクロクロスは逃げていかないのです。挑もうとするライダー全てを受け入れる何かがそこにあります。

振るわなかった今回のレースも現実。興味がなければ心底どうでもいい話なのですが、それでも、シクロクロッサーにはそれぞれの小さなドラマがあるのです。

 

 

■事前の準備〜トレーニン

ペダリングに対する意識を意図的に変えた

去る2/11(月/祝)に「sfiDARE CRIT3.5」という練習会に参加した時の事です。日本ではマイナーなピストクリテリウムですが、104サイクルの児玉夫妻のお陰で東海圏では練習会があります。

練習会でタイムトライアルをした時に、もがいてもスピードが乗らない事について、NAGARA BICYCLE GARAGEのHASEさんから「踏み抜くペダリングのせいで脚が綺麗に回っておらず、それがブレーキになっている。」と指摘を受けました。自分のペダリングを改めてよく考えると確かにその通りでした。前から薄々気づいていたのですが、ペダリングの得手不得手が直接出るピストクリテでそれを実感し、意識改革を試みることにしました。その後すぐの56Cycleで56さんにその話をしてみると、「踏み下ろすペダリングになっているのはその通りで、自覚の領域に来たなら回すペダリングに切り替えていこう」と言われました。果たして意識的にペダリングを「回す」ように変えてみると、

「メッッッチャ辛い。」

今まで心拍175bpmで270W/20分でこなせていたところが心拍185bpmで250Wにまで低下。脚に対する疲労もこれまで外側広筋に一番疲労が残っていたのが、大腿直筋から内転筋、そして大臀筋疲労が広がるようになりました。特に3セット目は尻の表面に寒気が走るくらいです。これまではローラー台でパワーをしっかり出す意識は絶やさず頑張ってきましたが、ペダリングの質を考えるところまで至っていませんでした。そこから2週間。自転車通勤と56Cycleでのローラーで回すことを意識するようにしました。こんな短期間で成果が出るわけないのですが、来シーズンに向けて意識する項目になりました。

 

・Simworksのシクロクロスクリニックに参加した

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我が家にとってお馴染みの自転車店Circlesの商社部門であるSimworks主催の練習会です。これは前回の大野極楽寺公園の前に参加した時の写真ですが、今回もレース前日に開催してくれました。ハードなパワー系トレーニングはしませんが、地味にテクニックに効いてくる練習ができます。シクロクロスの乗車テクニックは一人でやるより人の意見を聞きながらのほうが確実に効果が出ると感じています。

 

 

■事前の準備~メンテナンス

・後輪を壊してしまった

今回のハイライトがまさにここです。メンテナンスなのに壊してしまうとは・・・

しばらくメンテナンスに時間を避けず、2/22(金)の夜にやっとタイヤをSERAC CX EDGEに交換しようとしたときのことです。私のレース用ホイールは自分で組んだ手組ホイールの初号機。下手なままあちこちいじったせいで、レースごとに振れてくるのを誤魔化し々で使ってきていました。タイヤ交換のついでに振れ取りしようとしたところ、途中でニップルをナメてしまいました。

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ニップルが歪んでしまっているのがお分かりいただけるでしょうか。

かなりのスポークテンションで張っている状態で不用意に回してしまったようで、ニップルレンチのかかりしろがゆがんでしまいました。もはやまともにニップルレンチをかけることができません。幸い自宅にはニップルの予備があるので、外して締めなおすことに。

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KNIPEXの名作ウォーターポンププライヤコブラ」でつかみニップルを外すことを試みました。

結果、

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オワタ\(^o^)/

ニップルがメゲました。

こうなったらもうどうしようもありません。翌日は前日試走に行く予定なのに、レース用の後輪を壊してしまうとは…ホイール組み愛好家としては、破壊用のスポーク切りと予備のスポークを用意しておきたいと考えるに至りました。

自宅には10年前に買ったロードバイクに最初からついていたキシリウムエキップの後輪が残っていました。私のドライブトレインは10速なのでホイールとしてはまだ使えます。チューブドでタイヤを組みつけました。

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もともと使っていたリムはVelocityのA23OC。リム幅23mmです。それに対してこのホイールはリム幅19mmと狭い。そこでブレーキワイヤは長さを調整したのですが、焦っていたせいでブレーキシュー角度を調節するのを忘れてしまいました。これが後にレースでトラブルを招くことになります。

本当は土曜日のうちにホイールを修理すべく、壊したニップルの部分だけスポークとニップルを買いなおしたのですが、時間が足りず振れを取り切れませんでした。結局諦めてこのままキシリウムエキップとSERAC CX EDGEの組み合わせで走ることに。

誰かが言っていた気がします。「大事なものは、予備を用意しておくんだ」私にとってはスペアのホイールセットですね。

 

■レース当日

AM4:00にアラームで目が覚めました。一瞬で「シクロクロス行くぞー!」とテンションが上がります。着替えて前日に車に積みきれていなかった荷物を積み、妻と息子を起こし、AM5:00に出発しました。途中のトイレ休憩込みで6:15頃に会場に到着。スタートに近い場所に車を止められました。

 

・息子のレース(CK2)

今回は今シーズン初めて息子が「シクロクロス出てみる」と言い出したので息子も出走することに。そのまま走り出すのは不安なので朝一の講習会に参加しました。

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東海シクロクロスでは、朝一の試走時間に、C1ライダーによる子供や初心者向けの講習会を実施しています。コースを試走してポイントを教えてくれるので、初心者にお勧めです。

いざレースが始まってみると、今シーズン初のレースにも関わらずしっかり走っている息子に感動しました。

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周りはジャージを着た子供たちの中一人だけ長袖Tシャツにジーンズ。コーナリングや砂地での走行は他の子についていけないのですが、シケインでの乗降車だけ異常なうまさを見せました。

 

・ウォーミングアップ

ウォーミングアップ用のローラー台を更新しました。

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MINOURAのフロントフォーク固定型ローラー台「FG220」です。とある方から適正価格で譲っていただきました。

今まで使っていたGROWTACと比べて断然軽く、セッティングが楽です。負荷装置はついていますがこれは正直間に合わせです。センターヤスリ目のタイヤでは負荷が軽すぎる印象でした。家でローラートレーニングができる環境の方はレースでのアップ専用と割り切って、自宅では高負荷のローラーを別に用意したほうが良いと感じました。築古の集合住宅に住む私は今自宅用にミノウラの新作である「LSD9200」が欲しくなっております。まだ我慢。「FG220」はいずれきっちりレビューしたいと思います。

www.minoura.jp

 

 

■実際のレース

今回のレースにはテーマがありました。それは

「前走者にぶつからない」

というもの。

前回のワイルドネイチャープラザでは前走者にぶつかりまくってしまい大変ご迷惑をおかけしました。タイムも落ちるしいいことは何もありません。後列からスタートならスタートで遅れても落ち着いて後ろから通れそうなところを探して進もうと考えました。

 

エントリーリストが確定してから確認すると、順位は低いながらも地道に参戦し続けてきたせいで、今回ボディNo.はなんと「8」。しかもDNSの方がいたためフロントローに並べました。うまくスタートすれば前の人にぶつかる可能性が低くなります。並べたのは右から2番目。最終コーナーの砂が掘れており、下手にスタートすると過去にやらかした通り前転の恐れがあります。

tkcx3110.hatenablog.com

気温も上がってきて全く寒くなかったので、比較的リラックスしてホイッスルを待てました。

ホイッスルと同時にスタート。少し出遅れましたがそこまで悪くないスタートでした。第1コーナーに向けてスピードを乗せて行き、なんとか7番手で第1コーナーに侵入しそうという時に、前走者の集団がインに切り込んできました。ふつうに考えたら当然なのですが、その時思ったよりスピードが出てしまっていた私はブレーキも間に合わず前走者のOTAKUHOUSEにぶつかってしまいました。早速テーマを破ってしまう体たらく、後ろは大渋滞です。本当に申し訳ない。フロントローで熱くなりすぎてしまったのでした。速やかに降車して走りだそうとしたら自転車が持ち上がらない。なんとOTAKUHOUSEの後輪のスポークの間に私の左側の下ハンが潜り込んでいます。焦っているせいでうまく取れない。周りはランに切り替えた人々が巻き起こす砂埃。

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Photo by Kikuzo まさに困惑する瞬間

やっとの事でハンドルを抜き取り、走り出したOTAKUHOUSEを見届けて自分も自転車を押して走り出しましたが、何か異常に自転車が重い。余裕がなくて人物を確認できませんでしたが後方からどなたかの「齋藤さん後輪ロックしてる!」の声が。 

後輪を確認すると左側のブレーキシューがリムのブレーキ面の下に潜り込んでいました。

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こんな感じでブレーキ面の下にシューが潜り込んでいました。

再現すると上の写真のような状態でした。今回急遽後輪を変えた時にワイヤ長は調整していたのですが、ブレーキシューの角度まで細かく調整できていませんでした。恐らく第1コーナーで落車した際に一瞬ホイールが歪みその時にシューが潜り込んだのでしょう。

見た瞬間は「???」でした。恐らく放心というやつ。やっとの事で状態が理解できた私はブレーキのアームを掴み力技で元に戻しました。シューの角度がさらに変わってしまったけど致し方なし。集団はすでにはるか先に。「また最下位スタートか…」数年前のスタート直後の前転落車を思い出します。あの時は諦めもついて気を取直しましたが、今回は気持ちがポッキリ折れる音が聞こえました。しかしまだレースは始まったばかり。自転車を押して走り出しました。

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Photo by Kikuzo 孤独な再スタート。前には誰もいない。

第4コーナーでやっと集団の最後尾に追いつきました。この時点で心臓がはっきり苦しい。集団から離されないようになんとか走ります。当然なのですが、集団になると試走のように思った通りに走れない。今度はぶつからないように慎重に走ります。苦しい上に気持ちが盛り上がらない状態でさらに苦しくなってきます。コーナーも失敗しまくり。走りはガタガタです。

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Photo by Kikuzo やっと集団に追いつく。この時点で心拍はガタガタ。

途中で関西から遠征してきているHARIMAXを発見。「追い抜かそう」やっと火がつきました。「捕まえたぞー」と声を掛けてパス。やっと気持ちが元気になってきました。途中で先日の大野極楽寺公園公園のC4を1位で上がってきたオーニシさんも追い抜きます。

 

2周目の第4コーナーの手前です。前走者がバランスを崩したのか降車しそうな気配、今度こそぶつかりたくなかった私はブレーキングして降車を試みましたが、集中力が切れてきたのかブレーキを失敗、ハンドルを右に切る形でバランスを崩した私。

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Photo by Kikuzo 「うぉっ、ヤッベ」

そのまま前輪が砂に突き刺さりました。

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Photo by Kikuzo 意図してジャックナイフを決めているワケではない。

この瞬間を捉えていたKikuzo氏には見事としか言いようがありません。このまま前転してコースアウトしたくなかったので必死でバランスを取り、なんとか着地。再び降車して自転車を押します。

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Photo by Youkan_0045 乗れるはずの下りも乗れない

もう走りはガタガタ、心拍は限界、どんどん集中力が落ちます。しかし少しでも来シーズンに活かすために残りの時間も限界ながら手は抜きたくない。必死の形相で自転車を押していると「ブログ読んでるよ!」の声援も。有難い事です。が、返事をする余裕全く無し。申し訳ありません。

 

最終のゾンビ坂でFAT Bikeで駆け上がってきたM2のHASEさんに捉えられます。

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Photo by つっつん HASEさんが迫る

砂の上を走るのはFATの方が有利と言えども、登りの押しはFATの方が不利なはず。しかし追い抜かされるしかないくらいヘバっていました。体重が重くランのダメージが大きすぎです。下りに入るとあっという間に差を開けられました。HASEさんが残した轍を頼りに最後の砂を走りますが、また砂に沈んでしまい押すしかない状態に。もう足も腰も限界。ワイルドネイチャープラザで好成績を出したいなら、ランの走力向上も課題ですね。

 

最後のシケインを越えたあとは後ろを振り返る余裕もありませんでした。

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Photo by Kikuzo

ゴールめがけてモガくしかなかった。第3戦と違うのはビブの肩紐でゼッケンが隠れていない事だけ。孤独なゴールでした。テーマは達成できず、パッとしない順位でかなり凹んでしまいました。

 

■レース後

すぐに妻の走るCL2が始まるのでジャケットだけ着て応援に行きます。

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 Photo by kinu 自転車と同じブランドのTシャツなんだぜ

今回妻はCL2で一人だけTシャツにジーンズのスタイル。担ぎ方はなんか変なのですが、砂の上の乗車率は異常に高く、「こんなとこ乗って行けるのか…」と驚きました。逆にランは異常に遅いので順位には繋がりませんでしたが、砂を走れたのは相当楽しかったようです。凹んでいる私とは対照的でした。

 

妻が走り終わった後にBUCYO COFFEEで食事です。

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今シーズン最後のクロス会場でのランチは無念の味でした。

 

■リザルト

カテゴリ:C3

順位:37/57位(64%)

タイム:32:50.1(+3:36)

Lap1:11:02.1

Lap2:10:53.0 

Lap3:10:55.0

 

ラップタイムを確認すると、あれほど派手にトラブって永遠とも言える虚無感を味わった1周目と2周目で11秒しか差がありません。1周目で追いつくために出し切ってしまい、2周目以降はヘバってペース一定になったという事でしょうか。それにしてもC3の1周目の最速タイムは9:38.0、私の最速タイムと1:15も差があります。もともと全く勝ち目が無いという事ですね…

 

■まとめ

・前走者にぶつからないように降車する判断が遅い。

・大切なもの(特にホイールセット)は予備を用意する。 

・まだC2に上がる走力はバイク、ラン共に無い。トレーニングする。

 

さて、今私の手元には当日出店していたSimworksブースで破格で売っていた「A.Dugast Small Bird Neoplane」があります。

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私はチューブラーホイールを持っていません。これから来シーズンに向けてリムの選定から機材の準備を始めていきます。私の中では色々あって準備不足だった2018-2019シーズンに対して、2019-2020シーズンは身体、機材共にアップグレードして挑みたいです。

満足いかない結果だったとしても、1シーズンを走れた幸福を喜びたいです。また8カ月もしたら次のシーズンがやってくるのですから。

" #2019-2020シーズンはすでに始まっている "

See you next season!

 

【レースレポート】東海シクロクロス第7戦 大野極楽寺公園 C3

「暑すぎた一日」でした。

1月2日にインフルエンザA型を発症してから3週間半。体調はすっかり戻ったといいたいところですが、まだ呼吸器に少し違和感が残ります。インフルエンザ怖い。昨シーズンC4でチェーン落ちから逆走という大幅タイムロスを経験したこのコース。事前情報ではかなりテクニカルになったとのことでした。正直相性はよくないコースです。しかしC3で勝手にライバル認定した方も増えてきて、シクロクロスがますます楽しくなってきています。今回も大いに意気込んで参加したのですが・・・

 

 

■事前の準備〜メンテナンス

・ブレーキを「左前」にした

1月2日にインフルエンザA型を発症し、家族から隔離されて布団の中で正月休みを過ごすことになった私。それなりに寝込みましたが、起きている間は暇なので、Kindle Fire  HD8インチでの映画鑑賞を楽しみました。「デッドプール 2」を連続で2回見たその夜、熱にうなされる夢の中でユアン・マクレガーの如くトイレから仄暗い水の底へ落ちた私は、水の底でモリーナ・バッカリンに出会い、「ブレーキを左前にせよ」とお告げを受けました。色々混ざってました。

 

ブレーキ左前。つまり自転車のフロントブレーキを左レバーに割り当てるという事ですが、何故か日本ではマイナ(なはず)です。かくいう私もこれまでブレーキは「右前」でした。しかしこれまでのシクロクロスで、以下の観点からブレーキ左前の方が良いのではとボンヤリ感じていました。

・後輪ブレーキを利き手で繊細にコントロールしたい。

・フロントブレーキはそこまで「ガツン」とかける事は無い。(握力が弱い左手にフロントを割り振ってもよいかも)

 

と言うわけでブレーキを左前に変更しました。

変更前

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変更後

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乗って確認した結果最終的にはワイヤをクロスさせる形に落ち着きました。

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ワイヤリングは初めてのパターンだったので取り回しはだいぶ悩みましたが、変更前と比べてヘッドバッチが正面からハッキリ見えるようになり個人的には満足行く仕上がりになりました。これで調子良ければ来シーズンは「日泉ケーブル」で仕上げたいです。ワイヤリング変更からレースまで1週間。自転車通勤をワイヤリングを変えたシクロクロス車に切り替えて、通勤中に公園や河川敷に寄って走りを確かめ感覚を慣らしました。

 

・チューブレスバルブにねじロック剤を塗布した

レース2日前の金曜日の朝、自宅前の下り坂を下っていたところ前輪のエアが抜け出しました。触ってみるとペコペコ。自転車を押して下ってきた坂を駆け上がり、階段4階の自宅へ駆け上がってバイクチェンジ。普段の通勤用自転車で仕事に向かいました。レース前からメカトラでピットインとは幸先悪い。

帰宅後前輪を確認してみるとすっかりエアが抜けビードが落ちていました。シーラントも漏れてる。エアタンクで空気を入れるとビードは問題なく上がります。パンクの原因を特定するため、家族全員風呂に入った後の残り湯にホイールごとタイヤを突っ込んで「水調べ」です。結論、バルブホールからエアが漏れていました。これまでの使用でバルブの根元が緩んできていたようです。オフロード走行をするため激しい振動が起きるので確かにバルブは緩みやすくなるはず。レース前に気づけて良かったです。

しっかりバルブが固定されてエアが抜けないことを確認してから、固定ナット緩み止めのおまじないとして「ねじロック剤」を塗布しました。

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ねじロック剤の代名詞「LOCTITE」。あとで緩められるように「222低強度タイプ」です。

 

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バルブ固定ねじに塗布しました。紫色のがそれです。少し待ってから余分な分はふき取ります。個人的なチューブレスタイヤの取り扱いノウハウがまた一つ増えました。

 

 ■レース前日

普段通っている自転車店Circlesの「シクロクロスクリニック」に家族で参加しました。

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シケイン越えを練習する息子

普段はレースに出ない息子もみんなで遊ぶ感覚が楽しいようで、練習会では積極的でした。本人が出たがらない限りはレースに出すつもりはないのですが、練習会の後は「次のレースは出てみようかな」とのこと。私自身も大変練習になったのですが、心臓を追い込まないテクニック練習はライダーのレベルが混在していてもみんなで楽しい練習ができるので、初心者のハードルを下げる良い会だと感じました。

 

■レース当日

・レース前

5:00起床で5:30出発です。途中コンビニに寄っても一般道で1時間半弱で到着できます。大野極楽寺公園は駐車場とコースが近いので焦らず行けます。夜が明けてきた7:00ちょい前に到着できました。車もBUCYO COFFEEブースのすぐ近くに止められて申し分なし。受付を速やかに済ませてBUCYO COFEEEのコーヒーを飲みながら試走時間を待ち、試走開始です。走ってみるとコースは難しく、そして面白いコースに仕上がっていました。東海シクロクロスのコースレイアウトでは最もテクニカルなコースといえるのではないでしょうか。試走は大渋滞。バックストレート側の階段は私のテクニックでは登れなくなっていました。しかし今年は霜が降りておらず、路面が乾いています。去年は霜が溶けた後路面がグズグズになったのでありがたい。

問題は寒さです。今年もタイミングよく寒波がやってきたので、霜は降りてなくても猛烈に寒くなることが予測されました。暑がりの私ですが中年になってくると寒さのダメージが全然抜けなくなってきます。今回はしっかり防寒対策をすることにしました。

 

今回導入した新兵器がこちら。

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オーダージャージのサンボルトの「ウォームアップパンツ」です。

store.shopping.yahoo.co.jp

 

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この通り側面のジッパーを全開にする事で、シューズを脱がずにタイツが脱げます。スタートギリギリまで脚を保温できます。Facebook のタイムラインに流れてきた時から気になっていたのですが、迷っているうちにLサイズが売り切れになっていました。ところがレース前の水曜日に56Cycleにトレーニングに行くと、56さんから「齋藤さんのために最後の一着取っておいたから。大野極楽寺で要るでしょ。買っていきやぁ!」と一声。買いました。

試走からアップ、レース寸前まで履きっぱなしだったのですが、適度な厚みで本当に快適でした。問題は我が家にとってはシクロクロスでしか役に立たないこと。妻からは「夫婦でシクロクロスやっていなかったらこんなモノにお金出すのは理解できなかった」との一言。全くごもっとも。

 

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Photo by @cappellitto

今回C3の出走時間が変更になっているので少し焦りました。脚にオイルを刷り込みローラー台でアップ開始です。それにしても寒い。脚も芯が固い感じです。しかし脚の固さは無視して心拍を上げることに集中してアップ。心拍が上がり切った後に少し休んで再び心拍を上げます。15分弱でアップは完了。気温は低く、風もそれなりにあったのでインナーは長袖に。これが失敗でした。コースがテクニカルで下手な私は落車の恐れが十分あったのでアームカバーを装着。上着をダウンジャケットに変えて招集を待ちます。

 

・実際のレース

今回はボディNo.16で2列目。今シーズン初めて2列目に並べました。うまくスタートできれば前に出るチャンスがあります。遅れなく招集を終わらせ2列目一番右のグリッドに入りスタートを待ちました。自分の実力通りの走りしかできないのに、スタート前はいつも本当に緊張します。スタート2分半前にジャケットとウォームアップタイツを脱ぎました。

ホイッスルでスタート。

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Photo by youka_0045 完全に出遅れ・・・ 

今シーズン初めてスタート直後に左足のクリートがうまく嵌りませんでした。周りはぐんぐん加速していきます。心の師匠の教えである「クリートが嵌ってなくてもペダリングして前に進め」の言葉を忘れずとにかく進みます。1列目の選手はあっという間に前方へ。クランク4回転くらいでやっとクリートが嵌り加速開始。20番手くらいで第一コーナーに侵入しました。

左前に設定したブレーキは調子よく、コーナリングスピードを調整しやすかったです。これは今後も続けてみます。しかしそれにしてもコーナーが難しい。少しスピードを乗せるとアウト側に膨らむし、侵入とスピードコントロールが問われるレベルの高いコースに感じました。テクニックに自信のあるライダーでも十分に楽しめる作りと言えたのでは。

しかし一周目は渋滞もあってペースが上がらない上に、妙に「掛からない」。

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Photo by youkan_0045 気合の乗ったライバルにあっさりパスされる。

4列目スタートだったライバルにもあっさりかわされます。

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Photo by youkan_0045 「あっ、抜かれちゃった・・・」

バックストレート側の階段を上ったところの平地は本来私は掛けまくらないといけないところだったのですが、全然足が回らず、前のライダーからどんどん離されます。なんだろうこの感じ。

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Photo by @cappellitto 背景を見るとグループライド中か?というくらいあっさり抜かれています。

 

バックストレートを終えて下り始めたあたりでやっと違和感の正体に気づきました。

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Photo by @cappellitto バックストレート後の下り。ベストラインを求めて。

「暑い」のです。朝からぐっと冷え込んでいたのですが、なぜかC3のタイミングだけ太陽がばっちり出てきてぐんぐん気温が上昇。無茶苦茶暑くなってきていたのでした。私のインナーは起毛気味のロングスリーブ、さらにネックウォーマー(取るのを忘れていた)をしたままだったので暑すぎました。パワーはまぁまぁあるけど体重が重たすぎる私は発熱量が高い。新手のスタンド使いの攻撃であっという間に老化してやられるパターン。

坂を下ったあとのキャンバーを越え、公園の外周路に入って思い切りペダルを回したあたりでやっと気力が戻ってきました。

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Photo by youkan_0045 キャンバー苦手です。

2周目でライダーもばらけて走りやすくなってきて、やっとペースアップです。それにしても暑い。暑さで顔がゆがみます。ネックウォーマーの存在には気づかない。何とか1周目で抜かされたライバルをパスし、やっと全力走行に入れた感じになりました。しかし自分が全力で走れるということは他のライダーも全力ということ。常に背後に誰かの激しい息遣いとチェーンの擦れる音や変速の音が聞こえます。ここからは意地の走り。4周目の坂の下りもインを攻めるつもりでしたが内側から追い込んできたライダーに弾き飛ばされまっすぐ下ることに。

 

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Photo by Kikuzo 愛知牧場より階段の段差が低く登りやすい。

 

走っているとバイクを押しているライダーを結構見かけました。ありがたく追い抜きます。大野極楽寺公園では全カテゴリーでメカトラを見かけました。メカトラには気を付けて走っているつもりですが、自分でなくてよかった。抜かされた分だけメカトラのライダーを抜かした感じで何とかゴール。

 

レース後少し落ち着いたところでジャケットを着こみ、妻の招集に向かいました。そこで「暑かった」という話をしている最中にネックウォーマーをしたままということに気が付きました。ネックウォーマーを外すのを忘れるくらい緊張してしまうとは・・・

今回落車への恐れでアームカバーはしましたが、インナーはメッシュの夏用で十分でした。ネックウォーマーなどもってのほか。私のシクロクロスは基本薄着で決まり、ということがよくわかりました。

 

 レース後のタイムを確認すると、

1周目 6:50.8

2周目 6.25.2

3周目 6:28.8

4周目 6:31.1

と、いくら渋滞したとは言え一周目のタイムが遅すぎです。2周目と25秒差とは・・・どれだけ掛かっていなかったのか丸わかりです。そして難易度の高いコースだったことでバイクコントロールの下手さがモロに出ました。練習した結果がそのまま出ているだけなのですが、限られた時間でバイクコントロールの練習をうまくやれていない自分に反省です。順位%は43%。うーんイマイチ。このままでは全然勝てる気配がありません。

 

■リザルト

カテゴリ:C3

順位:22/51位(43%)

タイム:26:2615(+2:09)

 

■まとめ

 ・自分に厚着は向かない。薄着でGo。でもレース前は体を冷やさないように。

・バイクコントロールの差がはっきりわかるコースだった。来年も挑戦したい。

 

■余談

自分の結果はイマイチだったわけですが、この日はうれしいことがたくさんありました。C4AでずっとボディNo.1を背負っていた友人がついに優勝し昇格したこと。初めて彼と遭遇したのは何年前だったかの各務原アウトドアフィールド。同じC4で落車で絡んだことを覚えています。この日の走りはまさに「勝つ」走りでした。ついに再び同じレースを走れることになりました。

朝の試走では「下りが怖くて乗れない」と半泣きだった妻がレース中に覚醒し下りを克服、レース後に「今までで一番楽しいコースだった」と言っていたこと。妻はもともと大の運動嫌いなのですが、シクロクロスで「できなかったことができるようになる」というスポーツの喜びを見出しました。帰りの車はずっとその話になりました。ちなみに妻は自分のスタイルとしてジーンズを履いて走っているのですが、レース中ずっと56さんが私に「奥さんにレーパン勝ってあげやぁ」と言っていたのが印象的でした。今回妻がうまく走れた要素に、CL1、CL2、CL3が混走のレースになったことが上げられると思います。自分より早い男性ライダーと同時に走るよりも女性とのほうが安心して走れたとのこと。今後もこの形式にしてもらいたいです。

 

次戦は東海シクロクロス終戦、大好きなワイルドネイチャープラザの2回目です。前回の反省を生かして少しでも上位に食い込みたい。今から楽しみです。

【レースレポート】東海シクロクロス2018-2019 第6戦 愛知牧場Day2 C3

東海シクロクロスの 愛知牧場は土日の2Day開催です。

インフルエンザA型発症から10日ぶりに自転車に乗った前日のレースから開けて一夜。JCX戦に組み込まれている東海シクロクロス第6戦ももちろん出走です。

 

 

■Day1のレース後

病み上がりということもあり、体のダメージがハンパない感じでした。レース後に定番のBUCYO COFFEEのプロテインドリンクとカレーきしめんを食べていたのですが、後から猛烈な空腹感を感じドテ煮とドテ串セットを平らげる。

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カレーきしめんにしっかりネギを盛る。んまい。

帰宅してからも肉を食べ、21:30に就寝、あっという間に意識を失いました。

 

■レース当日

・レース前

前日21:30に就寝した後、夢でうなされて1:00に目が覚めました。会場は定かではないが、雪が降り続くシクロクロス会場の駐車場で車が動かなくなり、視界がどんどん失われていく恐ろしい夢です。家族3人川の字で寝ている我が家。隣の息子を確認すると布団から飛び出しているので布団をかけなおし、再び就寝。5:30まで眠りました。

起床後妻と息子を起こし出発。自宅から会場までは車で30分。つくづく近いコースで大変助かります。毎回愛知牧場でもいいくらいです。

6:30には駐車場に入り、少し仮眠したあとに受付を済ませました。前日はヘルメットを忘れましたが、この日はさすがに忘れませんでした。前日にしっかり走っているので試走はせず、気持ちを落ち着けます。体は疲れますが2dayレースの良さはコースを把握できることですね。

 

この日は妻も出走だったので、準備は少し忙しかったです。ほかのシクロクロス会場と比べると恵まれているほうですが、東海シクロクロスの会場の中では愛知牧場は駐車場からコースまで若干離れています。荷物を運ぶのが面倒なのです。周りを見渡すとコールマンの台車を使っている人が結構います。来シーズンこそは自分も使いたくなってきました。C4の応援をして、CL2で出走する妻を見送った後からアップを開始します。

 

 

相変わらず呼吸が苦しい。心拍系で胸を締め付けられる感覚が嫌だったので、この日も心拍系はあきらめました。足回りにたっぷりイナーメのCXオイルを刷り込み、短時間でアップをします。食事はゼリー飲料のみ、便通も予定通りあり、ウォーミングアップの段取りは確立されてきました。スターティンググリッドに移動し、妻のレースの終盤を見届けて招集開始です。

 

・実際のレース

前日と打って変わって快晴のDay2。ゼッケンNo.は28と前日より下がりましたが、それでも3列目の右から2番目に並べました。C4で落車による怪我人が発生したこともあり、パンプセクション前のコースが若干変更になっているアナウンスがありました。変更箇所を自分で確認できていないので不安を感じます。

ホイッスルでスタート。前日に走っていることもあり、第1コーナーは路面が締まっているインから進入することは決めていました。愛知牧場はホームストレートの道幅が広いこともあり、レーサーがばらけてインに入りやすかったです。密集状態でコーナーの真ん中に侵入すると砂利を踏んで滑りやすいのが予測できていたのでここは及第点。第2コーナーまでの坂を駆け上がります。

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Photo by Kikuzo ゼッケンNo.7の後ろが私。インから第2コーナーへ侵入。

10番手付近で第2コーナーへ進入。シクロクロスでライダーの列が伸びると、よっぽどの走力がない限りは後ろに沈んでしまいます。 私としてはこのスタートダッシュ必死のパッチ。第3コーナーのバームを越えたあたりから、心臓に違和感を感じ始めます。

「ハッヒ、ハッヒ!」自分の呼吸の音がおかしい。一気に限界に追い込まれた感覚です。ライダーの隊列はどんどん縦に伸びます。ペダリングの度に呼吸は苦しくなり、自分の呼吸音が激しく耳に響きます。おそらく前日よりペースが速いのかどんどん呼吸が苦しくなります。

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Photo by Kikuzo 鉄塔裏の登り返しまではなんとか踏ん張るが・・・

鉄塔の登り返しまでは何とか踏ん張って走るのですが、このあたりから後続にズバズバ抜かれ始めます。今写真を見返すとよくわかるのですが、ただでさえダートでのダンシングが下手なのに、砂利が浮いたラインを走ってしまっています。トラクションが効かず、全然前に進む感覚が無い。しかし走っているときはそこまで意識が回りませんでした。余裕がない証拠ですね。

 

落車しないようにラインは考えていましたが、とにかく呼吸に余裕がない。相変わらず自分の呼吸音が激しく聞こえます。 

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 Photo by Kikuzo バーム走行中も全く表情に余裕がない。

 2周目でシングルギアで走っている友人に腰を叩かれ抜かれてしまいます。しかし体に余裕がない。登りはヘロヘロで少しずつ後退していきます。下りは集中力が切れてきて、ラインの選択が甘くなってきます。タイヤがめげる感じが怖い。今回前後ともタイヤの空気圧は1.8barに設定したのですが、コンディションと私の体重を考えると2.0barでも良かったと感じました。試走が足りなかったです。

 

3周目くらいから走力が近いライダーと固まってきます。抜きつ抜かれつの攻防が楽しいが苦しい。

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Photo by Kikuzo ずっと苦悶の表情・・・

 

 いつも勝てないU17のライバルにも刺されます。

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Photo by Circles これが倍以上の年齢の差か・・・

 

昨シーズンより短くなったとは言え相変わらず苦しい通称「モーモー坂」。写真をみるとこれまたライン取りを失敗しています。激しい声援が聞こえるのに前に進んでいる感覚が無い。これは消耗する・・・

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Photo by Igami ラインが砂利の上。これは登り辛い・・・

 

前日のDay1で会話を交わした同じC3のライダーにも抜かれました。しかしこのあたりから少しずつ心臓が回復してきます。抜かれたライダーとの距離はあまり離れていない。追いついて「腰ポン」してやる!、と心を決めました。

 

4週目のシケインを越えた後に追いつき、「腰ポン」を決めました。そのまま「ゴルゴタの丘」の階段に侵入。最後の「モーモー坂」の上りに入るまで彼の前を走っていました。「抜かれてたまるか」の気持ちで「モーモー坂」の上りに進入。ここで初めて上半身と下半身の感覚が一致し、「登れてる」感覚が脚に響いてきました。疲れ果てた足が、やっと路面とペダリングに釣り合ったようです。「このまま登り切りたい!」と思ったところで刺されてしまい最終コーナーへ。

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Photo by Igami フィニッシュラインがはるか遠くに見える・・・

空は綺麗。ライバルとフィニッシュラインは遥か彼方。もはやもがいても順位は上げられないのですが、最後の意地でもがき切りゴール。走力の無さ、ダートの登りの下手さを思い知ったレースでした。

 

しかしレース直後に私が「腰ポン」したライダーと会話を交わすと、レース後ならではの友情を感じました。お互い限界で走っているので、その中で争ったライダーはみんな私にとっては大事なライバルです。はっきり中年と呼べる年齢になって、こういう戦いができることを本当に幸せに思っています。これだからシクロクロスはやめられない。

 

 レース後のタイムを確認すると、

1周目 8:05.7

2周目 8:09.8

3周目 8:08.4

4周目 8:02.7

と、「腰ポン」してやる!と決めた4周目だけタイムが大幅に向上しています。コースに慣れたこともあると思うのですが、やはりライバルに追いつこうとする気持ちがタイムを向上させてるのですね。しかし伸び悩むタイムが示している通り、正月休みにトレーニングできなかったことがモロに響いています。もっと上位で争えるようにトレーニングを積みたいところです。

 

■リザルト

カテゴリ:C3

順位:36/64位(45%)

タイム:32:26(+3:17)

 

■まとめ

・登りでラインを選べておらず、トラクションコントロールがうまくいっていない。

・ペースは安定しているようだが、まだ向上の余地が大いにあり。

・「勝手にライバル認定」は楽しい!

 

■余談

2日間に渡った愛知牧場ステージ。前日のC3のレースでC2に昇格したライダーの一人は、私が昇格を決めた昨シーズンの愛知牧場で戦い、1位となった人物でした。帰宅前に会話をする時間があり、「いつか追いついて見せる」と声をかけることができました。「待ってます!」と言われて本当にうれしかった。

今回のレースでは、妻が誘ったことで自転車に全く乗らない友人が子連れで2組も観戦に来てくれました。愛知牧場が立地的に誘いやすかった事が大きいです。2組とも結構楽しんでくれたようでした。もっと「走らない人」に観戦に来てもらえる環境作りに自分も貢献したいと感じました。

そして新たなライバルとの出会い。私は「勝手にライバル認定」を心がけているのですが、そんな私に声を掛けてくれる方が増えてきている印象です。これが本当に張り合いになります。

 

レースを終えて帰宅後は、あらかじめ買っておいた冷凍餃子で晩御飯です。

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帰りに外食をするのもよいと思いますが、そうすると帰宅後何もする気力がなくなってしまいます。しかし手間はかけたくないので冷凍食品という手段は気楽でいいです。おそらく次のレース後も晩御飯は冷凍餃子で決まりでしょう。

 

次は2週間後の大野極楽寺公園。少しでも上位に絡めるように対策をして挑みたいと思います。