【自転車実験室】12gのCO2ボンベでチューブレスタイヤのビードは上がるのか?
ブログを書くのが楽しくなってきました。
前回はホイール組のお話でしたが、そのホイールには私としては初めてのチューブレスタイヤを導入しました。 IRC SERAC CXです。
使用感は大満足だったので、来シーズンも積極的に使っていきたい!とすると、タイヤ交換の際に家にある装備でビードを上げることができるのか?という問題が発生します。
お店ではコンプレッサを使ってビードを上げられますが、個人で使用する自転車用コンプレッサとなると、現状はBONTRAGER TLR FLASH CHARGERか、AIRSHOTくらい。
どちらも1万円を超えており、他のパーツが欲しい今、すぐに導入は正直しんどい。
で、考えたのが¥150 / 本の12g入CO2ボンベでビードが上がらないか、という案です。
仮に1シーズンで3回前後タイヤ交換をしても¥900でバッチリではないか。
でも、ケチくさいことに上手くいくか計算してから実験することにします。
ここで、IRC SERAC CXの容積を容積を見積もってみます。
CAT EYEのタイヤ周長ガイドには、700×32cのタイヤ周長は2155mmとあります。
この数字を元に、タイヤを以下のようにモデル化しました。
・・・怒られそうですね。
これを、さらに超ざっくりモデル化したのが以下です。
本当に怒られそうですが、計算が面倒なのでこうします。
このモデル化では、
・ドーナツの内周長を考慮していない
・タイヤの内側サイズで計算していない
・リムの容積を考えていない
という問題点がありますが、内周長さ無視で容積はプラス、外周サイズで計算して容積プラス、リムの容積を省くことで容積がマイナスで、結果誤差も小さくなるんではないかな、という甘い期待でのモデル化です。多分行けるんちゃうかな。
これで計算すると、タイヤの容積は(便宜上単位をcmで計算します)
1.6 × 1.6 × π × 215.5 = 1733.154 cm^3 ・・・①
となります。
今回使用するCO2ボンベは12g。
CO2の密度は
0.001977 g/cm3 (気体, 1 atm, 0 °C) - Wikipediaより -
とありますので、12gのボンベを1気圧下に開放すると、体積は
12 / 0.001977 = 6069.803 cm^3 ・・・②
となります。(気温0℃の時の体積だが計算が面倒なのでこれも無視)
これを①のタイヤの容積に突っ込みますと、CO2が満充填された時の圧力は、
ボイル・シャルルの法則から、
6069.803 / 1733.154 = 3.502 (気圧)
となります。というか合っているはず。多分。
でも、これなら充填時に多少漏れてもビードが上がりそうです!
前置きが超長くなりましたが、実験です。
■試験条件
・タイヤ:IRC SERAC CX
・リム:Velocity A23
・CO2ボンベ:TIPTOP 12g
・インフレーター:PDW Shiny Object
3気圧で予想の85.7% 。上出来です!
これで来シーズンのシクロクロスは安心して、コンディションに合わせたタイヤチョイスが出来そうです。