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技術系サラリーマンの生活実験

【レースレポート】IRC TIRE 90th Anniversary Cup:C4A

2週間続く長雨でまともに練習できないまま、その日はやってきました。東海シクロクロス第1戦、IRC TIRE 90th Annivesary Cupに参戦してきました。

www.irctire90thanniversarycup.com

昨シーズンの東海シクロクロスの最終戦から使い始めたIRCのチューブレスCXタイヤ。練習中のリム打ちでも今までパンクせず、しっかり足下を支えてくれていて、クリンチャーの時にたくさんやらかしていたパンクの不安が減りました。乗るのが下手な分機材は大事ですね。そんなIRC主催のイベント。ましてやシクロクロスとなれば参戦しない訳には行きません。

 

事前情報から平坦コースというのはわかっていましたが、前日までの雨で芝区間が完全に泥区間になってしまうという、乗車テクニックの差がはっきりするレースとなりました。

 

昨シーズンの最終戦のC4で3位だった私は、C4AのゼッケンNo.1!シクロクロスでのスタートは重要なので、フロントローには並びたいわけですが、それにしてもNo.1て。恥ずかしいレースは出来ない。凄い緊張感です。

スタートリストが発表された時点で今回の第1目標は決まりました。

「ホールショット」

です。

 

■第1目標:ホールショット

ホールショットをキメるにはどうしたらよいか。フロントローですので、前を気にぜずいかにスムーズにスタートして、スピードを乗せるかにかかっています。スムーズなスタートのため、練習したのがスタート時の「姿勢」です。

 

昨シーズンの関西シクロクロスのマキノ(UCI)の前から来日したChrisKing のワークスライダー、Josh Kelleyに教えてもらった事を思い出しました。各種実験してみた結果、私の場合はクランク位置を2時、尻を少し後ろに引き気味の前傾でスタートすると、トラクションをかけてスタートし、左足のクリートキャッチも比較的スムーズである事がわかりました。

 スタート時のギア比は路面に合わせて変える必要がありますが、姿勢はほぼこれで問題なさそうでした。

 

そして本番です。スターティンググリッドに入ると、いつもと視界が違います。前に誰もいない!すでに何レースか行われているため、グリッドは泥でぬかるんでいます。グリッド内に残っている僅かな芝の上に後輪を乗せ、スタート時のスリップを防ぎました。ギア比は36/19に合わせて待機。号砲に注意してスタート。猛然とクランクを回しました。

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Photo by Kikuzo

前に出れてる...!

 

MCの声でいいスタートが切れた事が分かりました。第1コーナーまでぬかるみが2箇所程ありましたが、あまりタイヤも取られずに進めました。写真が無いのと振り返る余裕が無かったので、正直ホールショットだったかはわからないのですが、視界に誰もいない状態で第1コーナーに進入することができました。ですが、少しオーバースピードでした。ブレーキが遅れてしまい、脱出速度を稼げずに曲がることになりました。ホールショットを狙うなら、その後の脱出速度まで考えた組み立てが必要でした。

 

■第2目標:上手い人の走りを参考にする

シクロクロスで上手い人、と言えば何と言ってもC1ライダーの皆さんです。

今回は朝イチのレースがC1という、自分が走る前にC1ライダーの走りが観察できるまたとないチャンスでした。一般であっても申請すればコースを横断して写真とビデオを取っても良いとのことでしたので、迷わず申請しました。

息子と一緒なので長時間ビデオ撮影にかまけているわけには行かず、要所にカメラを設置して録画、回収して移動を繰り返しました。

特に参考になったのがこの2箇所。

1箇所目がキャンバーセクションの進入から脱出です。

試走のときに下りは怖いと感じていたので、コース右端を下っているのを参考に走りました。段差が潜んでいたのでパンクが怖かったですが、IRCチューブレスタイヤはパンクせず、スピードを乗せて下ることができました。

 

2箇所目が泥区間のコーナーです。

しっかりとインベタで走っています。

自分で走るとこのライン取りは難しいのがわかりましたが、この泥ではアウトでもインでもスピードが変わらないので、インベタで走ると走行距離が短くなり、速いということがよくわかりました。また、フロントタイヤがしっかり向きを変えています。私はバランスを崩すのが怖くてハンドルを上手く切れませんでした。でも、何回かはトレースできたので、大いに参考になりました。

 

反省としては、自分が走る時にビデオをセットできなかった事です。これで比較をしていたら、もっと得るものは大きかったでしょう。次回は比較検証をしてみたいと思います。

 

■第3目標:ペースを保つ

All-Cityライダー腰山氏のコラムで、気になっていたエントリがあります。

www.cycloch.net

 「なるべく出力を平均化させて走る」というのは、個人的にはピンと来るものがありました。今までは離されるとがむしゃらに追いつこうとしてしまい、足が売り切れる場合が多かった印象です。今回は自分の中で85%〜90%位の出力を保ち、最後で使い切るイメージで走る事にしました。

実際にはどうだったのでしょうか。

Stravaの記録では、2周目が7:25、4週目が7:27でほぼ同じタイムです。速くはありませんが、へばってきている最終周でタイムが落ちず、ゴール後は出し切った感があったので、狙いは悪くなかったのではないかと感じています。

レース中は常に苦悶の表情の私ですが、今回頭の中は意外と冷静でした。

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Photo by Kikuzo 

こんな表情ですが今までより頭が回るようになってきました。後ろにいる方には最後に抜かされ追いつけなかった...        

 ペースを保つためにコース内に自分でセクションを決めて、その間のタイムを考えながら走りました。泥区間で周回ごとにペースが落ちるのは目に見えていたので、それ以外の区間で少しでもペースを上げられるように配分しました。抜かされ追いつけず、心理的には苦しかったのですが、今はこれが実力なんだと自分に言い聞かせて走りました。今後の課題は、まず30分で使い切る出力で、走れる距離を伸ばして行くことだと感じました。

 

■まとめ

リザルト

出走:C4A

順位:6/31位(19%)

タイム:29:36(+1:37) ←初めて30分切りました!

 

・ホールショットを狙うなら、それを想定した試走が必要。

・上手い人の走りはいつでも参考になる。よく観察する。

・自分のペース配分を考える。焦りすぎない。

 

開催が待ち遠しかった東海シクロクロス。運営に感謝して今年もめいいっぱい楽しみたいと思います!