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技術系サラリーマンの生活実験

【レースレポート】東海シクロクロス2018-2019 第4戦 ワイルドネイチャープラザ C3

東海シクロクロスの名物コース「ワイルドネイチャープラザ」。私が最も愛するコースです。砂で自転車に乗れなかったら降車して走るしかない砂。「自転車のレースなんだから自転車乗らせてくれ」という声を聞いたこともありますが、私は人間としての総合力を求められている気がして、全身全霊を尽くすに足りるコースと捉えています。砂の上を走れると凄く気持ちいいんだけど、走れないと凄く悔しいんだ…

他にも苦手だけど好き、という声も聞きます。1シーズンに2回ワイルドネイチャープラザがあるのは正直嬉しいのです。

 

 

■事前の準備〜メンテナンス

・シフトワイヤを交換した

シフトワイヤを、ごく一部で話題の「日泉ケーブル」に交換しました。

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少しワイヤ周りのメンテをサボっていたせいで、変速が渋くなっていました。私の自転車のリアディレイラーは、MTB用である10速SLX。これを105のデュアルコントロールレバーで変速するため、WolftoothのTanpan 10速用を使っています。ワイヤの引きしろを変換するため、その分レバーの引きは重たくなります。さらにインナワイヤに付着した汚れがアウタワイヤの中に残り、変速が渋くなってきます。せめてシフトワイヤだけでも交換しようと話題の「日泉ケーブル」を取り寄せました。

インナワイヤを袋から取り出して驚いたのが、「柔らかい」という事。シマノのシフトワイヤを自分で交換したことがある人なら、必ずその柔らかさに驚くはずです。本当に柔らかい。

シマノのケーブルグリスをインナワイヤに擦り込んで組み付けます。アウタワイヤは元々着けていた長さに合わせてカットします。アウタワイヤも柔らかい。特に苦労することもなく組み付けは完了しました。変速してみると、シフトダウンの引きが断然軽くなった印象です。これはクセになる。私の自転車は変速がリアだけなのでアウタワイヤは余りました。次回はインナワイヤだけを買えば良さそうです。これも次回はブレーキワイヤも変えたい。

 

・タイヤを変えた

雨の平田で懲りたSERAC CX  EDGEに前後共交換しました。私にとっては33C以下のタイヤで砂区間の乗車率を上げるのはもはや人生のテーマの一つ。本当はチューブラータイヤも使ってみたいですが、それはまだ先の話になりそうです。

万全を期すために、リムテープは新品にします。心の師匠の教えに従いリムテープは3重巻きです。2重は一度に巻いて、最後だけ別に巻きます。次に交換するときに1枚だけ更新すればいいからというケチな理由です。

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バルブホールははんだこてで溶かして開けます。バルブより細いこて先のはんだこてを使います。

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空きました。

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ちょっぴり失敗ですが、大勢には影響ないのでこのまま使います。

 

1回失敗してしまいました。これは1度バルブを通した後。

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穴のテープだけ、穴の中に潜り込んでいないのがおわかりいただけるでしょうか。この状態だとバルブとテープが密着しないのでどれだけ頑張ってもエアが漏れてしまいます。もったいないけどやり直しました。

 

■事前の準備〜トレーニン

・ロングライド

全面雪となった全日本選手権を思いつつ、知多半島を走りました。

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2週間前と同様に知多半島の広域農道で南下し、師崎経由で東側を北上して130km。

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師崎では久しぶりに「ジャコデス」で「じゃこソフト」を食べました。ソフトクリームにちりめんじゃこがかかった狂気のソフトクリームですが、塩味が効いてウマい。ぜんざいの塩昆布のような感じです。ライド自体はこの日は風が強くペースが上がらなくてまた脚がズタズタになりました。

 

・56Cycle

水曜日に56cycleでローラー練です。

脚が重たかったのですが、パワーは意外と出て、しんどい割には先週より脚は回っています。20分×3セットの最後の1分走で449W(5.75倍)を記録。調子はむしろいいようです。ロングライドをすると、結構疲労するのですがその週半ばくらいには調子が上がってくる印象です。もっと乗れ、という事か。

 

・コソ練

河川敷の芝生でコソ練です。これは成果が感じられるまでまでもうちょっとトレーニング内容は試行錯誤ですね。

 

■レース前日

今回は久しぶりに前日試走に行けました。家族そろってピクニック気分です。久々の砂の走行にテンションが上がります。空気圧は1.7barに設定。意気揚々と走り出しました。思ったより、先週の雨が聞いているのか砂は締まっており走りやすい。ほかの方が走ったことで耕された部分も力任せである程度乗っていけます。この段階では「轍をトレースする」ということを忘れていました。試走1周目の砂区間を走り終わり、森区間に入り始めたくらいで後輪に違和感が。

 

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リムとビードの隙間に砂が噛み込んで、エア漏れをおこしてしまいました。シーラントが染み出しています。こうなると現場で作業し直していたら試走時間は終わってしまうし、寒さで消耗しそうです。ここで試走は諦めることにしました。結局1周回走り切らずに前日試走は終了。しかしここでトラブルが明らかになってよかった。レース中にこうなっていたら泣いてました。おそらく原因は、リム自体が過去に私が与えたダメージでベコベコに歪んでいることと、砂区間で高トルクがタイヤにかかってしまうせいであると考えています。軽いギア比で負荷の高い路面を走るときが一番タイヤにトルクの影響があり、猛烈にタイヤがよじれます。以前から感じていたのですが、チューブレスタイヤは私のような体重が重いライダーが低圧にしすぎると、今回のような路面でよじれてエア抜けし、タイヤがビードから外れる印象です。リムの影響も大きいと考えているのですが、その話はまた別の機会に。

 

帰宅後タイヤの整備が待っているのでその日の晩御飯は外食にすることにしてラーメンでカーボローディング。前回もこんな感じだった気がするな…

向かったのは名古屋市昭和区の至宝「好陽軒」です。

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愛想のいいご夫婦で経営されている老舗、清潔な店内で気分良く食事が出来ます。ここの名物は何と言っても「メンマ」。これに尽きる。

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見よこの麺が見えないほどのメンマ。

私が頼んだのが「スペシャルメンマ」で、チャーシュー多目+メンマ多目です。太く歯ごたえのあるメンマは他では食べられないもので、この店のオリジナル。スープは薬膳系です。1年に1回はこのメンマを食べたくなります。これを第1段階はそのまま、第2段階はお酢を少しずつ足して、第3段階で辣油を足して味の変化を楽しむのが好み。大量のメンマの繊維質で翌日の整腸作用も期待できそうです。美味かった。

 

チューブレスの後輪を復帰させても、翌日のレースで同様の結果になってはいけないと考え、後輪はチューブドにする事に。ここで、かつてC1をチューブドで走っていたとあるライダーの言葉を思い出しました。「ラテックスチューブはしなやかでパンクに強い」と。

帰宅途中で自転車店Circlesに寄り、奮発して高級チューブを買いました。

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Challengeのラテックスチューブです。税込み¥2,700。こんな高いチューブ買うの初めてや。

 

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赤い。触ってみるとブチルチューブと全然感触が違います。

 

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リム側を見ると確かに細い砂が残っています。綺麗に洗い流しました。勿体ないのでテープはそのまま使います。

 

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タイヤは、チューブレスしか手持ちがないのでこれもそのまま使います。シーラントを綺麗に洗い流して乾燥、

 

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少しでもタイヤ内のチューブの動きを良くするため、パナレーサーのタイヤパウダーをこれでもかとまぶしました。

 

ここからの作業は意外と手こずり写真を撮る余裕がありませんでした。まずチューブが初期状態ではリム外周より短く、ビードフックに噛み込まないようにタイヤをはめるのに苦労してしまいました。何回もリムとビードの間にチューブを挟んでいないか確認しながら空気を入れなおし、確信を得たところで空気をしっかり入れてビードを上げました。空気を入れた後のタイヤの感触は確かにブチルチューブの時よりしなやか。これは期待出来ます。

 

作業が終わったので風呂に入ったら早々に就寝。22時までには眠りに着きました。

 

■レース当日

睡眠しっかりで朝は4:45に起床。5:30までに出発して、6:30きっかりに会場入りしました。ライバル庄司店長が近くに車を停めていたので挨拶して7:30まで仮眠、その後受付を済ませました。

 

悩ましいのが試走。ジャージも着ずにジャケットとジーンズ。今回は砂区間を少しだけ走って補修した後輪の感覚を確かめ、前日試走で走れなかった森区間のパターンを確かめました。結局1周走らず。後は他の方のライン取りを観察しました。空気圧は前1.6bar、チューブドにした後輪は1.65barにセット。

C4の応援をしている間に感じたのは、「思ったより砂の乗車率が高い」という事。これはC3でも絶対乗車率が高い。つまり私には不利です。

 

CL2の招集に向かった妻に息子を帯同させて私は準備に移ります。昨日食べた大量のメンマのおかげかお通じも良くスッキリ。

イナーメのCXアップオイルを太ももとふくらはぎ、そして尻にしっかり擦り込みローラーアップです。前回の新城の時と同様に3分回して3分レスト、そして3分の計9分。アップの前後にアミノバイタルの赤をそれぞれ1本ずつ食べました。太ももがまだ少し硬い気がしますが、心拍がしっかり上がったので良しとします。

 

■実際のレース

招集寸前に尿意を催しトイレに。トイレを済ませて大急ぎで招集エリアに戻ります。この時盛大なミスをしていたのですが、レース中までそのミスには気が付かないのでした。今回はボディNo.27で3列目。位置は真ん中になってしまいました。両サイドに選手がいるとスタート後にビビってしまうので嬉しくはありません。

 

ホイッスルと同時にスタート。案の定集団に飲み込まれる感覚にビビって前に出れず後ろに下がってしまいます。第1コーナーの砂区間に突入した直後に、ふらついた前走者にぶつかってしまいそうになりついしっかりブレーキングして激しく落車。ほぼ前転でした。そこに後続もぶつかります。申し訳ない。速やかに立ち上がり自転車を押します。砂の第2コーナーを抜ける頃にはほぼ最下位。またか、という感じ。めげずに3箇所目の砂を安全にランでクリアし、このあたりでやっと数名パス、再び乗車して走り出します。

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Photo by youkan_0045 この時はまだ重大なミスに気がついていなかった・・・

 

この辺りで何故か、随分前に関西シクロクロスに参戦していた時に受けたスクールで、三船さんから言われた「自転車通勤で路側帯の白線を外さず走る練習とかしてますか?」を思い出しました。次の砂区間で「白線の上をトレース、白線の上をトレース」と頭の中で呟きながら見つけた轍に突入しました。果たして自分でビビるスピードで自転車が進みます。あっという間に前走者に追いついてしまい、ラインを変更できるテクニックがない私はブレーキしても間に合わずそのまま前走者に衝突、もんどりうって前転してしまいました。ぶつかった方には本当に申し訳ない。その後も同様の状況でぶつからないようにハードブレーキングしてしまい落車、結局1周目で3回も落車をメイク。砂の上でラインを切り替えるテクニックのない私は早く降車しないと駄目だと反省しました。 

 

再び起き上がって走り出した時に、その前から感じていた尻の違和感にはっきり気がつきました。「ビブの肩紐かけるの忘れてた…」招集寸前のトイレのあとに、そのままビブの肩紐をかけるのを忘れていたのです。必要以上に大きい尻のおかげで尻丸出しは免れましたが、危ないところでした。なんとか走行中に右肩だけビブをかけて走りました。Kikuzo氏やYoukan氏にこの写真を捉えられているかと思うと猛烈に恥ずかしいのですが、レースで全力を出せないほうが悔しいのでこのまま走ります。恥の多い人生を送っている気が猛烈にします。

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Photo by youkan_0045 なんとかライバルの庄司店長とジャガーをパス。右肩に肩紐があるのがおわかりいただけるだろうか・・・

 

2周目からはライダーもバラけてきて走りやすくなってきます。他のライダーのチーム員が「ここは硬いからここで乗れ!」みたいな指示を盗んで自分も乗車します。その後轍を捉えると砂も走りやすいのは間違いない。チューブドにした後輪もパンクする気配もなくしっかりグリップしています。ラテックスチューブ乗り心地いい。森区間では前走者に追いつくも、テクニックがなく追い抜かせません。低めに設定されたシケインはバニーホップはせずセオリーどおりのクリア。途中で右肩にかかったビブの肩紐に違和感を感じ左肩にスイッチ。こんな切り替えいらない。

今回森区間では、前回の新城で56さんにアドバイスされた「コーナー進入前に2枚シフトダウンせよ」を徹底してみました。ライン取りはそこまで悪くないけど、立ち上がりのギアが重すぎて足を削り自爆している、との指導でした。

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Photo by Kikuzo 左肩にビブの肩紐がかかっていることがおわかりいただけるだろうか・・・

 

友人たちの激しい声援のおかげでブーストがかかり、3周目の地獄坂でなんとか3人をパス、順位を上げます。最後のシケインを越えたあと、ホームストレートで全力疾走、前走者にギリ追いつけずゴール。ヘロヘロでした。足の疲労よりも心臓のダメージのほうが大きい。今回も心拍数は平均180bpm、最大190bpm。最近足より先に心臓が持たない感じです。無駄なエネルギーを使いすぎているということでしょうか。

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Photo by Kikuzo 上からかけたビブのせいで背中のゼッケンが見えない・・・

 

ゴールしたあとフラフラで退避路を歩いていると、マーシャルから「ゼッケンが見えない!」と激しい指摘が...外側からビブの肩紐をかけたせいで背中のゼッケンが隠れて見えなくなってしまっていたのでした。本当に申し訳ない。こんな無意味なネタ作りがしたいわけではないのです。単純に自分がボケていただけです。進行性の痴呆なのか。ヤバい。

 

■リザルト

カテゴリ:C3

順位:22/41位(53%)

タイム:29:08(+5:04)

 

■まとめ

他のライダーに散々ご迷惑をおかけしましたが、リザルトを見ると今シーズンは89%→75%→53%と順位が上がってきています。少しずつでも順位を上げて、シーズンが終わるまでには最前列スタートで走り出したいですね。 

 

・砂区間のの走行は轍のトレースが基本。

・ぶつかる前にすばやく降車。判断が遅すぎた。

トイレに行ったらビブの肩紐をかけるのを忘れるな

 

次は年明けの愛知牧場2day。昨シーズンに昇格を決めたハードコースです。我が家からは車で30分しかかからない超高立地。電車でも乗換なしで会場入りできます。条件は良いのだからコンディションで言い訳は効きません。万全で挑みたいと思います。