【レースレポート】東海シクロクロス第7戦 愛知牧場Day2 C3
C3へ昇格を果たした前日の第6戦から一夜明けた1月21日。AJOCCにC4が設定されたシーズンにC4に降格して以来のC3でのレースになりました。
◼︎事前の準備
前日はとにかくボディケアに集中しました。
帰宅前にNAGARAのHASEさんから「今日はまだ飲むなよ!」と言われた事を守って祝杯は延期、自家製味噌で鶏胸肉を炊いた鍋をしっかり食べて、辻善光氏オススメの太白胡麻油をマッサージオイルに使ってマッサージ、水分をしっかり摂って早めに就寝です。
太白胡麻油をマッサージオイルに使うのは結構気に入ってます。マッサージオイルとして見ると安いし、調理にも使えます。匂いも全然気にならない。私が使い始めたら妻も使い始めました。オススメします。
◼︎レース当日
愛知牧場の駐車場に着いて誘導に従うと、前日と全く同じ場所に駐車できました。
今回は息子もキッズカテゴリで出走するので、まずその準備からです。C3に昇格して時間に余裕が出来たので落ち着いて準備ができました。前日走っているので朝の試走はせず、妻に落ち着いて試走してもらう時間を作りました。
愛知牧場ステージでは、朝の試走時間にトップライダーによるキッズの講習会が行われていました。正直大変良い試みと感じていて、子供達が楽しくコースを走れるのは、今のシクロクロスシーンだと大人が走る事よりも重要に感じました。
息子のレース観戦を楽しみ、CL2の妻のスタートを見届けてから出店していたSimWorksブースでローラー台を借りてアップしレースに挑みました。出走は11:40で気温が高く、手汗が激しそうだったのでノーグローブにしましたが、結果として良かったです。
◼実際のレース
今回ボディNo.は55で、昇格したばかりなので最後列スタートです。DNSがいるとはいえ出走者は50名超。スタートで前に出るのは無理だと諦める事にしました。
スタート後の第1コーナーは大渋滞で、全く前に出れません。とにかく落車しないように走りました。第1コーナー後もラインを外すと滑りやすく、前に出れず。ほぼほぼ最下位付近で第2コーナーへ進入です。バームのセクションを越えて下り、鉄塔からの登り返しから道幅が開けて来るので、前のライダーを抜かすチャンスが出てきます。少し路面があれていても、前が開いているラインを選んで全力で脚を回し、少しでも前に出るようにしました。
が、このあたりでリアディレーラ付近から異音が・・・・
何かがカラカラいっています。トルクを掛けたり、自転車をバンクさせると異音がします。下を向いてリアホイール付近を見ても枝などが挟まっているわけでもなく、正直何かわからない。でも、降りて状態を確認していたら前に出るチャンスは更に下がると思ったので、諦めてそのまま走ることにしました。
今度は下りに入ると、ヘッド付近がカタカタ言い出しました・・・
「やっぱりやらかすなぁ・・」と苦笑いです。
でも、やっぱり走っていると楽しくなってきて、とりあえず走れなくなるまで走る事にしました。
こうなるとどんどんテンションが上ってきます。
Photo by Shunsuke Shibata 楽しくて吠える。
リアホイールをカラカラ、ヘッドをカタカタ言わせながら追走します。溜まった疲労は感じず、レースの負荷だけです。写真を見ると猛烈に苦しそう(実際に苦しい)のですが、なんというかすごく楽しい。
Photo by Suguru Endo 勝手にライバル視しているU17の陸斗君と。
前日と違って下りは乾いた轍ができて洗濯板状態。ヘッドはカタカタ言うし、衝撃を逃がせない私の顎もカタカタ言ってとにかくビビリました。MTBのライダーの下りには全く着いて行けなかったです。轍は深く、コーナー内側にペダルがヒットする場合も何回かありました。
先頭集団には絡めなくても、後続にもレースはあります。抜きつ抜かれつの走りができると気分がアガります。愛知牧場はラインをうまく選べたら、意外と抜き所があるので面白い。
Photo by Suguru Endo 苦しそうですがこれでも楽しんでます。
コースが頭に入っていた事もあって、前日より無駄なく走れていた印象です。思った以上に脚も回るので体調も悪くなかったです。
シクロクロスではいろんな方が写真を撮ってくれて毎回楽しみなのですが、自分で見ても本当に苦しそうですね・・・こんな表情でも苦しさより楽しさが勝っているからスポーツって不思議なものです。
Photo By Kanta Umeda 表情は苦しそうですが楽しんでます。
何人か抜かせましたが、順位がよくわからないままゴール。でも、気負いなく走れて本当に楽しかったです。勝ちに絡めなくても、レースは、シクロクロスは楽しい!
Photo by Uki Nishihara まったくいい写真撮るなぁ・・・
ゴール後リアホイールを確認すると、リアディレーラーのインナーワイヤがスポークに当っていました。後輪のクイックの締め方が甘く、レース中にわずかに緩んでホイールが傾いてしまったと思われます。
またヘッド付近がカタカタ言っていた件は、前日のレース後にステムのトップキャップが少し緩んでいたので、考えなしに増し締めしたのが良くなかったようです。そのためカーボンフォークのアンカーが少し浮いてしまい、ヘッドのガタの要因になったようです。ENVEのカーボンフォークの組み付けには正しい手順が必要ということを知りました。
順位はC3から発生する「残留チケット」の基準には届きませんでしたが、67%だったので、次からも残留基準には絡めそうな気配です。以前より確実に早くなっている自分を感じます。それに今回は残留云々は関係ないので、これまでC4でシングル順位に絡みながら、友人が表彰台に登るのを嬉しいながらも指を加えて眺めていたのと比べると、気負いなく「追う立場」になれたのは本当に楽しかったのです。トップを走れるのは間違いなく最高の気分ですが、前にいる人を1人、また1人と抜かすのも気持ちが盛り上がってきます。
さらに嬉しい事に、前日のレースで熱い駆け合いをしたがメカトラで表彰台に登れなかったライダーが、愛知牧場Day2で昇格。また同じレースで走れるのが嬉しい。
そしてどこを走っていても、ライバル(勝手に認定)が見つかるのがシクロクロスだと思っています。次はそのライバルに勝って、表彰台の真ん中に登る目標ができました。
■まとめ
リザルト
出走:C3
順位:35/52位(67%)
タイム:32:19(+3:21)
・前日のC4の時のタイムと比較すると+0:12で、1周目でもたついて前日より+0:30だった分を吸収できている。コースに慣れたせいか前日よりペースが上がった。
・前日の疲労を持ち越さなかったのは上出来。
・レース前の自転車の点検が足りない。速やかに点検できるように項目を洗っておいたほうがいい。
次は私にとって大好きなコースである「ワイルドネイチャープラザ」。
決して「得意」というわけでは無いのですが、砂を乗車で越えられると最高に楽しいのです。走ったことがある方に理解いただけるかわかりませんが、「砂を越えた」というより「自分を越えた」感があると思いませんか?
◼おまけ
今回はCK1に小学2年生の息子が出走しました。
普段はシクロクロスには出ようとはしません。親が揃って積極的にレースに参加していますが、本人が走りたいと思わなければ走らないでいいと思うし、我が家は預ける先も無いので、むしろ親の趣味に付き合ってもらってありがたい限りです。
Photo by Kikuzo レースを終えて。
息子の自転車は中古の20インチBMXレーサー。登りがハードな愛知牧場では、ギア比が合わないと正直キツいはず。スターティンググリッドでも「自分だけシングルスピードだ」とブツクサ言っていましたが、走り出すとなかなか熱い走りを見せてくれました。
登りで踏めなくなってからの降車の判断が早い事と、下りが上手い。
他のライダーが転んでしまったターンも上手くこなして、入賞はしなかったものの5/9位55%と大健闘でした。
帰りの車の中で下りが上手かった事を褒めると、「バイクはあまり倒さずに、身体を先にコーナーの出口に向けるんだよ」とコーナーの秘訣を教えてくれて絶句してしまいました。
コレ、絶対俺より上手いやつや・・・・
無理にレースに出したりしたことはありませんが、それでも2歳からストライダーで遊び、3歳のうちにペダルありの自転車に乗れるようになってしまった息子は、すでにテクニックでは私を越えるライダーに成長しているようです。自転車は楽しい遊びなので、自分のペースで大いに楽しんでくれたら嬉しいです。
今回の愛知牧場のキッズスクールように、子供が遊べる機会を作っていく活動をしていただけるのは本当にありがたい限りです。自分にできることは何か考えてみたいと思います。