I'm curious about... -コレが気になる-

技術系サラリーマンの生活実験

【書評】3年の星占い 魚座2018-2020 著:石井ゆかり

占いを信じる、信じないは人それぞれだと思うのですが、皆さんはどのようにお考えでしょうか。自分を工業系のエンジニアであると自覚している私は、結構占いってバカにならないと思っています。

 

3年の星占い 魚座 2018-2020

3年の星占い 魚座 2018-2020

 

 

 

先日、リビングに妻(乙女座です)が買ったものが置いてあり、マメに読み返しているようでした。イメージでは星占いの本って毎年「2018年版」みたいな感じで1年単位で発行されていると思っていたのですが、3年分で区切ってあるのは珍しいと感じ、興味を持ったので私も買うことにしました。

ちなみに私は1979年3月3日生まれの魚座、アニオタであっても今はごく一部の人しか記憶していないであろう初代「ガンダム占い」では「ガンダムNT-1/アレックス」、チョバムアーマーを身にまとった連邦軍ニュータイプモビルスーツです。なお、妻は「ガンダム占い」では「ザク2型」で、「ポケットの中の戦争」をご覧になった方にはこの運命的な出会いを感じていただけると思います。めぐりあい宇宙。クリスチーナである私はすでにパイロットがバーニィだと分かっているので、あんな結末にはさせんよ。

 

 

さて、中年と呼べる年齢になってくると、1年単位で考えるのが難しい物事も多く発生してきます。未来に何が起こるかわかりませんが、少なくとも今年の1年だけではなく、その翌年のことも考えておきたくなるもの。3年単位の星占いを発行するというのは、商業的には毎年発行のチャンスをみすみす逃すことになるので、それなりの著者の意図が感じられます。

 

私の分も読んで、妻の分も読みましたが、全体を通して「共感的」な内容であると感じました。自分の今の状態や、考えに「共感」してもらうつもりで読んでみると、なかなかいいことが書いてあるな、と感じます。人に対しての共感する力が欠けているという自覚のある私としては、確かにこんな風に伝えてもらったら、その人の話も聞けるだろうなと感じました。

 

 

占いも結構バカにならん、という私の考えとしては、エンジニアリングにも「占い」の境地が必要と考えているからです。工業に関わっていない方だと、製品設計や計画には厳密な数字に基づいた判断がされているとイメージされるかと思いますが、実際には極限まで厳密な数字を追い込むことは難しく、ある程度の誤差は許したり、その誤差が積み上がった時に何が起きるのかどうしても判断できない場合があり、コイントスみたいな状態で決めて、事が起きてから対処する場合があります。

もちろん決められる事は事前に厳しく決めるのですが….

 

そんな時に使われる「エイヤで決める」という言葉があります。他の業種でも聞くようになったので、それなりに広まってきている概念だと思います。勢いで物事を決める、「人事を尽くして天命を待つ」とでも言うべきでしょうか。設計や評価をして、その時に生み出されるデータは重要な判断材料ですが、あくまで判断材料でしかありません。まだAIが全ての判断を下すディストピアにはなっていないので、判断材料を元に最終的な判断を決めるのは人間で、そこには感情の要素も含まれます。

やれるだけのことはやった上で判断を下す時に、祈るような気持ちで決めることは、人生においてままあると思います。そんな時に「今年のおみくじは大吉だった」みたいな要素が判断に入ってくるのは人間として当たり前の話だと思います。

 

判断や決断(同じか?)を下すには勇気が要ります。その勇気の一助として占いもバカにならんと考えているのです。そして判断を下した結果には、良くも悪くも何かが起きるので、行動するしかなくなります。前に進むには、決めて行動したほうがいい。悩んでいるときには占いの力もアリだと思います。

 

妻も私の分を読んでみて、今の私の状態に内容が合致していると感じたらしく、占いの内容で盛り上がりました。家族や友人のコミュニケーションツールとしての占いもアリですね。

 

なお、著者の石井ゆかりさんの公式ブログのタイトルはなんと「筋トレ」です。

最近トレーニングの効果が出てきて、シクロクロスでの走力が上がってきている私としてはタイムリーなタイトルで、一気に好感度が上がりました。

 

悩みがない方はほとんどいないと思いますが、そんな時の判断材料の一つとして、占いの本はいかがでしょうか。石井ゆかりさんの本は、私にはわるくなかったです。気になった方はぜひ手に取っていただけたらと思います。