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技術系サラリーマンの生活実験

【レースレポート】東海シクロクロス最終戦 ワイルドネイチャープラザ C3

楽しみにしていた最終戦、ワイルドネイチャープラザがやってきました。私にとっては最も好きなコース。砂は乗れないととても苦しいですが、乗れるととてもとても楽しいのです。レース後の身体のダメージが1番大きいのもこのコース。持ち得る全てを使って挑む感じが好きです。

 

◼︎事前の準備

前の週の日曜日にエコパシクロクロス出走の後、最終戦に向けて気合いを入れたかったので、20日(火)と22日(木)の2日間56Cycleのローラー教室で追い込むことにしました。火曜日の1セット目でそれなりにきつい負荷で回している最中に、左膝の皿から内側のくるぶしにかけてパシーンと電気が走るような感覚が。痛い!1セット目は何とか回し切ったのですが、2セット目以降は左膝の内側の筋が「ポクポク」いうような感覚と痛みに耐えられず、全く出力が上がらずにグダグダの状態になってしまいました。コレはマズイ。

 

帰宅後にアイシング、リカバリーオイルで丁寧なマッサージをして過ごしましたが、22日(木)夕方の時点でも左膝の違和感は消えず、通勤中や56Cycleに向かっている最中も左膝の内側の筋が「ポクポク」いうような感覚は消えませんでした。

 

56さんに相談したところ、「サドルを上げてみては?」との事。サドルを上げて、出力低めで1セット目を始めたところで気づきました。「以前よりサドルが下がっていた!」

ローラー練の前にサドルを上げた時に見た目で違和感があったのですが、サドルを上げる前にシートポストに傷が見えなかったのです。トレーニングの結果サドルが少しずつ上がってきていたので、もともとシートチューブに隠れていた部分の傷が露出していたのですが、それが全部隠れていました。体重が重い上に下手な飛び乗りの衝撃で、徐々にサドルが下がってしまい、結果ペダルを回しにくいポジションで出力を上げたたため膝が耐えきれなくなったと思われます。

結局この日も膝に違和感は残りましたが、火曜日よりは出力を上げてトレーニングができました。同じ56Cycleに通うライダーから、「テープ等をシートポストに貼ってサドル高を管理しては?」とアドバイスを受けました。サドルが下がっていた事には全然気がつきませんでした。今後はサドル高もレース前の要管理項目になりました。

 

レース前日の24日(土)、どうしても歯医者の予約が動かせず私は前日試走をキャンセル、自転車のメンテナンスに集中しました。WAKO'sで教えてもらった洗車方法でチェーンをピカピカにして、リアタイヤをSERAC CX SANDに交換しようとしたところビードが上がらない。

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サイドカットしていました。以前にグラベルライドをした時にパンクして、出先でチューブを入れて帰ってきたのですが、その時にサイドカットしていたようです。パンクの原因は低圧にし過ぎてビードフックからタイヤがずれて土を噛みこんだせいだと思っていたのですが、観察が足りませんでした。

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仕方がないのでそれまで履いていたSERAC CXのセンター部のノブをニッパーで可能な限り切り取って、少しでも砂に効くようにお祈りしました。本当は新作のSERAC CX EDGEが欲しかったですが、諸事情により断念。貧乏EDGEで挑むことに。5000兆円欲しい。

 

晩御飯に玄米雑炊をたっぷり食べて、しっかりマッサージして早めに就寝しました。

 

◼レース当日

4:30に起きて息子の朝食用サンドイッチを作り5:00に出発、途中コンビニに寄って6:30ぴったりに会場へ到着です。会場へ向かう途中、思ったより空が明るいことに気が付きました。第4戦の時は真っ暗で雪が降っていたのに・・・季節が進んだことを感じます。

 

会場に着いてからコースを歩きました。試走でしっかり走るとレースの脚が残らないと思ったので、気になる所だけ2、3回試しましたが、1周だけにとどめました。

 

私がC3に昇格して、妻もCL2で走るようになったため、東海シクロクロスでは会場に到着してからの準備にだいぶ時間の余裕ができました。落ち着いて準備をしてCL3、C4Aの観戦です。この日はGreenCogの庄司店長(影武者)と、 f:id:tkcx3110:20180228232930j:image

 

マオさんがそろって優勝!

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 Photo by Youkan_0045

 

友人が勝つと盛り上がりますね。コレで庄司店長(影武者)とは来シーズン同じレースで戦えることに。シクロクロスを続ける理由がまた一つ増えました。

 

水分補給の工夫で、レース前に必ず便通のある私。それに備えて普段は赤ちゃん用のトイレに流せるおしりふきを持ち歩いているのですが、今回は忘れてきてしまいました。ところが行きに立ち寄ったコンビニでトイレに流せるおしりふきが売っているやないかい…

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コストパフォーマンスで言うと、「おしりナップ」に軍配があがりますが、拭き心地はなかなかのものでした。ファミリーマートで買えます。

 

CL2の妻のスタートを見送ってからローラーアップ開始です。ローラー台の上から妻のレースを観戦しつつクランクを回します。しばらくクランクを回すと太ももの芯がほぐれていく感覚がよくわかりました。やはりアップは必要ですね。

 

アップが終わって招集。妻はまだ走り終わっていません。今回CL2は1位の選手が早かったため3周。後続は30分を越えるレースになっていました。

 

◼レース

今回私のボディNo.は40で4列目。左端に入りました。小学2年生の息子がピッタリ横について「スタート2分前にジャケット受け取るから」と言ってきました。基本的に出走はしませんが、レースをよく観察している息子は段取りをよくわかっていて、積極的に親のサポートに入ろうとしてくれます。

関西シクロクロスが主戦場のヒゲのおじさんが「シクロクロスって、実は教育にもけっこう良いものなんじゃないか」とnoteに書いていて、膝を打つ内容でした。

note.mu

 シクロクロス会場にいる子どもたちは、それぞれの視点、それぞれのスタイルでレースを捉えていて、自分たちで楽しみを見出しているように感じます。みんなレベル高い。

親バカと言えるのでしょうが、息子の楽しみ方は私とは別の領域にいる気がします。

 

スタートは、完全に出遅れました。スタート直後の落車が怖く、様子を見ながらのスタートになってしまい、先頭集団からは置いてけぼりです。C3はさすがにみんなスタートダッシュが速いです。

 

第1コーナーの砂区間で前が詰まってしまい降車、そこから自転車を押して走ります。

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 Photo by Kouki Watanabe

砂が深くラインが壊れている状態での再乗車は私のテクニックでは不可能です。後ろから数えたほうが速い状態で進むことに。

 

今回最大の失敗は「無理に乗ろうとした」こと。

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 Photo by Kouki Watanabe

砂の上でラインを選択できるほどのテクニックが無い私には、狙ったラインを先行されると抜かすことができません。そこで粘って乗ってしまい結局速度が落ちて、降車がトロくなり、ランで抜かした後に焦って乗車しようとしてクリートキャッチできず、結局降車するというロスを繰り返してしまいました。乗れていない場合の速やかなランへの切り替えが課題です。

ワイルドネイチャープラザについては、「自転車のレースなんだから自転車乗らせてくれ」という声を聞いたことがありますが、「一番早く自転車をゴールに運ぶ」のがシクロクロスと考えたら、ランへの切り替えも「シクロクロスが上手い、速い」と言えるのではないでしょうか。

 

今回「ゾンビ坂」は多少緩和されて「プチゾンビ坂」になっていました。が、キツいのには代わりありません。「プチゾンビ坂」に進入する前に、岩田佑樹氏の「ここで加速しろ!」の声が聞こえました。

 

「プチゾンビ坂」進入前のコーナーアウト側は若干バンクになっていて、アウト側いっぱいから曲がると下りを利用して少し加速できました。その分砂の上を乗車で進める距離が増えました。足が止まる寸前まで乗って、自転車を押して坂を上ります。

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Photo by youkan_0045

Youkan氏が撮ってくれたこの写真に今回のレースのすべてが集約されていると思うのですが、家族や友人の声援が本当に響きます。この区間は特に応援のほうが脚が早いのでなおさらです。私には答える余裕はありません。しかし心臓は限界だが「ガヤブースト」が掛かりペースアップ、前走者に迫ります。

 

乗れなかった砂区間も3週目になると流石に諦めがついて降りる所は降りて走ります。周りの走者が少なくなったとはいえ、近いペースのライダーがいるため追いつかれないように必死で走ります。路面が硬いところは可能な限り加速して、重たいギア比のまま砂区間に突入すると思ったより進みます。

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 Photo by Kouki Watanabe

後でC1のレースも観戦していて気が付きましたが、砂区間の乗車率が高い選手はみんな進入が早く、ペダリングもゆっくりで重た目のギア比でした。逆に進入が遅くなると、C1の選手でも乗車が続かず降車して押しています。

「速い進入、重いギア比」を来シーズンのワイルドネイチャープラザのテーマにします。

 

「少しでも前に出よう」と心に決めて、シケインを越えた最終コーナーで1人捉えてゴール。22/43位、51%でした。昇格にはまだまだ遠いですが、C3の残留チケット獲得ラインには到達。トレーニングを続ければ、来シーズン以降もC3では走れそうです。

 

それにしてもワイルドネイチャープラザは、身体にも自転車にも1番負担が大きいですね。ほぼ全身筋肉痛なのと、BB周りに付着した砂がハンパなかったです。毎回オーバーホールしたくなるレベルです…

 

■リザルト

出走:C3

順位:22/43位(51%)

タイム:29:18(+3:53)

勝つためには1周あたりあと1:18縮めなくてはなりません。今回降車の判断ミスでもたついた箇所を全部詰めると30秒は縮められそうな気配だったので、あと48秒を走力を上げる練習が必要です。テクニックとパワー、両方がまだまだ不足しています。

 

各周回のタイムを確認すると、

1周目: 9:56

2周目: 9:46

3周目: 9:36

と1周ごとに10秒ずつ速くなっています。コースに慣れて走りやすくなったのが大きいと思いますが、後半にタレなくなった証拠だと思います。

今シーズンの実質の開幕戦になった第2戦各務原アウトドアフィールドのタイムは、

1周目: 5:12

2周目: 5:22

3周目: 5:31

4周目: 5:42

5周目: 5:38

6周目: 5:29

でした。中盤で明らかにタレてきています。その頃と比較すると間違いなくトレーニング効果が出て来ている実感があります。

 

◼今シーズンまとめ

2017-2018シーズンは、念願だったC3昇格と、妻のCL3優勝という結果の出た思い出深いシーズンになりました。今シーズンの結果をまとめると、

 

第1戦 平田リバーサイドプラザ

台風のため中止。

夏の間いろいろあって全く日曜日の朝早起き出来なかったのに、「クロス行くぞー!」と4:00に目が覚め会場に行ってしまった自分に驚く。やっぱりシクロクロスが好きです。

 

第2戦 各務原アウトドアフィールド

C4B 16/28位(57%)

タレる、杭にぶつかる、舗装路で踏めないなど弱点がモロに出る。肥えている自分を感じる。途中で抜かれた小島さんにゴール後声を掛けられた事でトレーニングの火が付く。

 

第3戦 IRC CUP ふれあいパークほうらい

C4B 13/38位(34%)

第1コーナーに7番手で進入するも、そのままズルズル順位を下げる。路面がルーズなコーナーでビビってしまいペースダウン。シケインはうまくなってきた気がする。

レース後久しぶりに56さんに再開し、再び56Cycleに通ってトレーニングすることにする。

 

第4戦 ワイルドネイチャープラザ

C4C 4/28位(14%)

3位までがMTBだったので、同じレースのクロスバイクでは一番速かった。トレーニングの成果を実感する。3位だった宿敵GreenCogの庄司店長(影武者)に追いつけずレース中に叫ぶ。

 

第5戦 ハッチィCUP 大野極楽寺公園

C4A 10/29位(34%)

2番手で第1コーナーに進入するも、チェーン落ち対策で導入しているフロントシングル化、MTBのRD実装にも関わらずチェーンを落とし、その後ミスコースで逆走してしまい最下位スタートに。そこから10位まで追い上げる。走力だけなら勝ちに絡める気がしてきて自信をつける。階段を駆け上がったあとの飛び乗りでオーディエンスから「上手い」と言われて嬉しかった。

 

第6戦 愛知牧場Day1

C4A 2/38位(5%)

念願の昇格を果たす。中盤の駆け合いは今までのレースで一番燃え上がった気がする。表彰台に登って昇格したのは嬉しかったが、途中まで先頭を引いていただけに最後に刺されたのが悔しかった。小デブな自分にとって高低差が大きいコースで結果が出たのは走力の高まりを感じる。

 

第7戦 愛知牧場Day2

C3 35/52位(67%)

2Dayレースの2日目だが、リカバリーに成功し疲労を残さず挑めた。

最後尾スタートで全く気負いなく走れた。ヘッドを緩めてしまったり、リアホイールにシフトワイヤーが当たったりとやらかしがあるが、とにかくレースが楽しかった。順位的にも次のシーズンで全く残留に絡めないわけではないと感じた。

 

第8戦 ワイルドネイチャープラザ

C3 22/43位(51%)

ペースが落ちず、むしろ上がっていった。テクニック不足は相変わらずだが、強くなっている。とにかく応援がよく聞こえて力が出た。テクニック面で来シーズンの課題もはっきりした。早くまたワイルドネイチャープラザを走りたい。

 

自分自身のパワー、テクニック、そして自転車のチューニング、家族そろってレースに参加するタイムマネジメント、一緒に走るライバルとの出会い、私にとっての自転車の楽しみの全てを教えてくれたと言えるシクロクロス。運営の皆様には感謝の気持ちが尽きませんし、勝手にライバル認定しているシクロクロッサーという目標が常にあるのが本当に幸せです。

 来シーズンも、大好きなこの自転車で走り続けます。

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See you next season!!