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技術系サラリーマンの生活実験

【レースレポート】東海シクロクロス2018-2019 第4戦 ワイルドネイチャープラザ C3

東海シクロクロスの名物コース「ワイルドネイチャープラザ」。私が最も愛するコースです。砂で自転車に乗れなかったら降車して走るしかない砂。「自転車のレースなんだから自転車乗らせてくれ」という声を聞いたこともありますが、私は人間としての総合力を求められている気がして、全身全霊を尽くすに足りるコースと捉えています。砂の上を走れると凄く気持ちいいんだけど、走れないと凄く悔しいんだ…

他にも苦手だけど好き、という声も聞きます。1シーズンに2回ワイルドネイチャープラザがあるのは正直嬉しいのです。

 

 

■事前の準備〜メンテナンス

・シフトワイヤを交換した

シフトワイヤを、ごく一部で話題の「日泉ケーブル」に交換しました。

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少しワイヤ周りのメンテをサボっていたせいで、変速が渋くなっていました。私の自転車のリアディレイラーは、MTB用である10速SLX。これを105のデュアルコントロールレバーで変速するため、WolftoothのTanpan 10速用を使っています。ワイヤの引きしろを変換するため、その分レバーの引きは重たくなります。さらにインナワイヤに付着した汚れがアウタワイヤの中に残り、変速が渋くなってきます。せめてシフトワイヤだけでも交換しようと話題の「日泉ケーブル」を取り寄せました。

インナワイヤを袋から取り出して驚いたのが、「柔らかい」という事。シマノのシフトワイヤを自分で交換したことがある人なら、必ずその柔らかさに驚くはずです。本当に柔らかい。

シマノのケーブルグリスをインナワイヤに擦り込んで組み付けます。アウタワイヤは元々着けていた長さに合わせてカットします。アウタワイヤも柔らかい。特に苦労することもなく組み付けは完了しました。変速してみると、シフトダウンの引きが断然軽くなった印象です。これはクセになる。私の自転車は変速がリアだけなのでアウタワイヤは余りました。次回はインナワイヤだけを買えば良さそうです。これも次回はブレーキワイヤも変えたい。

 

・タイヤを変えた

雨の平田で懲りたSERAC CX  EDGEに前後共交換しました。私にとっては33C以下のタイヤで砂区間の乗車率を上げるのはもはや人生のテーマの一つ。本当はチューブラータイヤも使ってみたいですが、それはまだ先の話になりそうです。

万全を期すために、リムテープは新品にします。心の師匠の教えに従いリムテープは3重巻きです。2重は一度に巻いて、最後だけ別に巻きます。次に交換するときに1枚だけ更新すればいいからというケチな理由です。

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バルブホールははんだこてで溶かして開けます。バルブより細いこて先のはんだこてを使います。

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空きました。

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ちょっぴり失敗ですが、大勢には影響ないのでこのまま使います。

 

1回失敗してしまいました。これは1度バルブを通した後。

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穴のテープだけ、穴の中に潜り込んでいないのがおわかりいただけるでしょうか。この状態だとバルブとテープが密着しないのでどれだけ頑張ってもエアが漏れてしまいます。もったいないけどやり直しました。

 

■事前の準備〜トレーニン

・ロングライド

全面雪となった全日本選手権を思いつつ、知多半島を走りました。

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2週間前と同様に知多半島の広域農道で南下し、師崎経由で東側を北上して130km。

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師崎では久しぶりに「ジャコデス」で「じゃこソフト」を食べました。ソフトクリームにちりめんじゃこがかかった狂気のソフトクリームですが、塩味が効いてウマい。ぜんざいの塩昆布のような感じです。ライド自体はこの日は風が強くペースが上がらなくてまた脚がズタズタになりました。

 

・56Cycle

水曜日に56cycleでローラー練です。

脚が重たかったのですが、パワーは意外と出て、しんどい割には先週より脚は回っています。20分×3セットの最後の1分走で449W(5.75倍)を記録。調子はむしろいいようです。ロングライドをすると、結構疲労するのですがその週半ばくらいには調子が上がってくる印象です。もっと乗れ、という事か。

 

・コソ練

河川敷の芝生でコソ練です。これは成果が感じられるまでまでもうちょっとトレーニング内容は試行錯誤ですね。

 

■レース前日

今回は久しぶりに前日試走に行けました。家族そろってピクニック気分です。久々の砂の走行にテンションが上がります。空気圧は1.7barに設定。意気揚々と走り出しました。思ったより、先週の雨が聞いているのか砂は締まっており走りやすい。ほかの方が走ったことで耕された部分も力任せである程度乗っていけます。この段階では「轍をトレースする」ということを忘れていました。試走1周目の砂区間を走り終わり、森区間に入り始めたくらいで後輪に違和感が。

 

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リムとビードの隙間に砂が噛み込んで、エア漏れをおこしてしまいました。シーラントが染み出しています。こうなると現場で作業し直していたら試走時間は終わってしまうし、寒さで消耗しそうです。ここで試走は諦めることにしました。結局1周回走り切らずに前日試走は終了。しかしここでトラブルが明らかになってよかった。レース中にこうなっていたら泣いてました。おそらく原因は、リム自体が過去に私が与えたダメージでベコベコに歪んでいることと、砂区間で高トルクがタイヤにかかってしまうせいであると考えています。軽いギア比で負荷の高い路面を走るときが一番タイヤにトルクの影響があり、猛烈にタイヤがよじれます。以前から感じていたのですが、チューブレスタイヤは私のような体重が重いライダーが低圧にしすぎると、今回のような路面でよじれてエア抜けし、タイヤがビードから外れる印象です。リムの影響も大きいと考えているのですが、その話はまた別の機会に。

 

帰宅後タイヤの整備が待っているのでその日の晩御飯は外食にすることにしてラーメンでカーボローディング。前回もこんな感じだった気がするな…

向かったのは名古屋市昭和区の至宝「好陽軒」です。

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愛想のいいご夫婦で経営されている老舗、清潔な店内で気分良く食事が出来ます。ここの名物は何と言っても「メンマ」。これに尽きる。

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見よこの麺が見えないほどのメンマ。

私が頼んだのが「スペシャルメンマ」で、チャーシュー多目+メンマ多目です。太く歯ごたえのあるメンマは他では食べられないもので、この店のオリジナル。スープは薬膳系です。1年に1回はこのメンマを食べたくなります。これを第1段階はそのまま、第2段階はお酢を少しずつ足して、第3段階で辣油を足して味の変化を楽しむのが好み。大量のメンマの繊維質で翌日の整腸作用も期待できそうです。美味かった。

 

チューブレスの後輪を復帰させても、翌日のレースで同様の結果になってはいけないと考え、後輪はチューブレスにする事に。ここで、かつてC1をチューブドで走っていたとあるライダーの言葉を思い出しました。「ラテックスチューブはしなやかでパンクに強い」と。

帰宅途中で自転車店Circlesに寄り、奮発して高級チューブを買いました。

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Challengeのラテックスチューブです。税込み¥2,700。こんな高いチューブ買うの初めてや。

 

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赤い。触ってみるとブチルチューブと全然感触が違います。

 

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リム側を見ると確かに細い砂が残っています。綺麗に洗い流しました。勿体ないのでテープはそのまま使います。

 

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タイヤは、チューブレスしか手持ちがないのでこれもそのまま使います。シーラントを綺麗に洗い流して乾燥、

 

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少しでもタイヤ内のチューブの動きを良くするため、パナレーサーのタイヤパウダーをこれでもかとまぶしました。

 

ここからの作業は意外と手こずり写真を撮る余裕がありませんでした。まずチューブが初期状態ではリム外周より短く、ビードフックに噛み込まないようにタイヤをはめるのに苦労してしまいました。何回もリムとビードの間にチューブを挟んでいないか確認しながら空気を入れなおし、確信を得たところで空気をしっかり入れてビードを上げました。空気を入れた後のタイヤの感触は確かにブチルチューブの時よりしなやか。これは期待出来ます。

 

作業が終わったので風呂に入ったら早々に就寝。22時までには眠りに着きました。

 

■レース当日

睡眠しっかりで朝は4:45に起床。5:30までに出発して、6:30きっかりに会場入りしました。ライバル庄司店長が近くに車を停めていたので挨拶して7:30まで仮眠、その後受付を済ませました。

 

悩ましいのが試走。ジャージも着ずにジャケットとジーンズ。今回は砂区間を少しだけ走って補修した後輪の感覚を確かめ、前日試走で走れなかった森区間のパターンを確かめました。結局1周走らず。後は他の方のライン取りを観察しました。空気圧は前1.6bar、チューブドにした後輪は1.65barにセット。

C4の応援をしている間に感じたのは、「思ったより砂の乗車率が高い」という事。これはC3でも絶対乗車率が高い。つまり私には不利です。

 

CL2の招集に向かった妻に息子を帯同させて私は準備に移ります。昨日食べた大量のメンマのおかげかお通じも良くスッキリ。

イナーメのCXアップオイルを太ももとふくらはぎ、そして尻にしっかり擦り込みローラーアップです。前回の新城の時と同様に3分回して3分レスト、そして3分の計9分。アップの前後にアミノバイタルの赤をそれぞれ1本ずつ食べました。太ももがまだ少し硬い気がしますが、心拍がしっかり上がったので良しとします。

 

■実際のレース

招集寸前に尿意を催しトイレに。トイレを済ませて大急ぎで招集エリアに戻ります。この時盛大なミスをしていたのですが、レース中までそのミスには気が付かないのでした。今回はボディNo.27で3列目。位置は真ん中になってしまいました。両サイドに選手がいるとスタート後にビビってしまうので嬉しくはありません。

 

ホイッスルと同時にスタート。案の定集団に飲み込まれる感覚にビビって前に出れず後ろに下がってしまいます。第1コーナーの砂区間に突入した直後に、ふらついた前走者にぶつかってしまいそうになりついしっかりブレーキングして激しく落車。ほぼ前転でした。そこに後続もぶつかります。申し訳ない。速やかに立ち上がり自転車を押します。砂の第2コーナーを抜ける頃にはほぼ最下位。またか、という感じ。めげずに3箇所目の砂を安全にランでクリアし、このあたりでやっと数名パス、再び乗車して走り出します。

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Photo by youkan_0045 この時はまだ重大なミスに気がついていなかった・・・

 

この辺りで何故か、随分前に関西シクロクロスに参戦していた時に受けたスクールで、三船さんから言われた「自転車通勤で路側帯の白線を外さず走る練習とかしてますか?」を思い出しました。次の砂区間で「白線の上をトレース、白線の上をトレース」と頭の中で呟きながら見つけた轍に突入しました。果たして自分でビビるスピードで自転車が進みます。あっという間に前走者に追いついてしまい、ラインを変更できるテクニックがない私はブレーキしても間に合わずそのまま前走者に衝突、もんどりうって前転してしまいました。ぶつかった方には本当に申し訳ない。その後も同様の状況でぶつからないようにハードブレーキングしてしまい落車、結局1周目で3回も落車をメイク。砂の上でラインを切り替えるテクニックのない私は早く降車しないと駄目だと反省しました。 

 

再び起き上がって走り出した時に、その前から感じていた尻の違和感にはっきり気がつきました。「ビブの肩紐かけるの忘れてた…」招集寸前のトイレのあとに、そのままビブの肩紐をかけるのを忘れていたのです。必要以上に大きい尻のおかげで尻丸出しは免れましたが、危ないところでした。なんとか走行中に右肩だけビブをかけて走りました。Kikuzo氏やYoukan氏にこの写真を捉えられているかと思うと猛烈に恥ずかしいのですが、レースで全力を出せないほうが悔しいのでこのまま走ります。恥の多い人生を送っている気が猛烈にします。

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Photo by youkan_0045 なんとかライバルの庄司店長とジャガーをパス。右肩に肩紐があるのがおわかりいただけるだろうか・・・

 

2周目からはライダーもバラけてきて走りやすくなってきます。他のライダーのチーム員が「ここは硬いからここで乗れ!」みたいな指示を盗んで自分も乗車します。その後轍を捉えると砂も走りやすいのは間違いない。チューブドにした後輪もパンクする気配もなくしっかりグリップしています。ラテックスチューブ乗り心地いい。森区間では前走者に追いつくも、テクニックがなく追い抜かせません。低めに設定されたシケインはバニーホップはせずセオリーどおりのクリア。途中で右肩にかかったビブの肩紐に違和感を感じ左肩にスイッチ。こんな切り替えいらない。

今回森区間では、前回の新城で56さんにアドバイスされた「コーナー進入前に2枚シフトダウンせよ」を徹底してみました。ライン取りはそこまで悪くないけど、立ち上がりのギアが重すぎて足を削り自爆している、との指導でした。

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Photo by Kikuzo 左肩にビブの肩紐がかかっていることがおわかりいただけるだろうか・・・

 

友人たちの激しい声援のおかげでブーストがかかり、3周目の地獄坂でなんとか3人をパス、順位を上げます。最後のシケインを越えたあと、ホームストレートで全力疾走、前走者にギリ追いつけずゴール。ヘロヘロでした。足の疲労よりも心臓のダメージのほうが大きい。今回も心拍数は平均180bpm、最大190bpm。最近足より先に心臓が持たない感じです。無駄なエネルギーを使いすぎているということでしょうか。

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Photo by Kikuzo 上からかけたビブのせいで背中のゼッケンが見えない・・・

 

ゴールしたあとフラフラで退避路を歩いていると、マーシャルから「ゼッケンが見えない!」と激しい指摘が...外側からビブの肩紐をかけたせいで背中のゼッケンが隠れて見えなくなってしまっていたのでした。本当に申し訳ない。こんな無意味なネタ作りがしたいわけではないのです。単純に自分がボケていただけです。進行性の痴呆なのか。ヤバい。

 

■リザルト

カテゴリ:C3

順位:22/41位(53%)

タイム:29:08(+5:04)

 

■まとめ

他のライダーに散々ご迷惑をおかけしましたが、リザルトを見ると今シーズンは89%→75%→53%と順位が上がってきています。少しずつでも順位を上げて、シーズンが終わるまでには最前列スタートで走り出したいですね。 

 

・砂区間のの走行は轍のトレースが基本。

・ぶつかる前にすばやく降車。判断が遅すぎた。

トイレに行ったらビブの肩紐をかけるのを忘れるな

 

次は年明けの愛知牧場2day。昨シーズンに昇格を決めたハードコースです。我が家からは車で30分しかかからない超高立地。電車でも乗換なしで会場入りできます。条件は良いのだからコンディションで言い訳は効きません。万全で挑みたいと思います。

【レースレポート】東海シクロクロス2018-2019 第3戦 ふれあいパークほうらい C3

「あつものに懲りてナマスを吹く」と申します。ドライコンディション向きのIRC SERAC CX EDGE で雨の平田リバーサイドプラザを走り、タイヤの滑りっぷりに懲りた私は、砂のワイルドネイチャープラザ以外はEDGEは使うまいと決めて、タイヤを前MAD、後ろをノーマルCXに変更して今シーズンを走ることにしました。

 

第2戦の「各務原アウトドアフィールド」はのっぴきならない家庭の事情により参加できなくなってしまい、約1か月ぶりのシクロクロスになりました。

 

■目次

 

◼︎事前の準備~メンテナンス

・BBのグリスアップ

初戦が雨で少し泥まみれになったし、BBのグリスアップをすることに。

私の自転車にはクリスキングのBBをインストールしてあり、専用工具でBBのグリスアップが可能です。ただ、自分では持っていないので名古屋の自転車店CultureClubのレンタルピットを借りて作業しました。

クランクを外してみると・・・

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うわぁ・・・

泥とグリスが絡み合ってハンパない状態です。

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きれいにしました。

汚れを落としたら、専用工具を使ってグリスを注入します。

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Photo by CltureClub

このように専用工具とグリスガンを使ってBBにグリスを注入すると、ベアリングの隙間から古いグリスがムニムニはみ出してきます。真っ黒でした。はみ出してくるグリスがきれいになるまで注入し、余分なグリスをふき取ります。左右両方とも作業します。

クリスキングのBBはぶっちゃけシマノ純正より大幅に高いのですが、この作業ができるのが楽しみでもあります。新しいグリスで気分がすっきりします。正直この専用工具は欲しい。

 

・リアホイールのスポークを結線した

前回のエントリで書いたのですが、リアホイールの反ドライブ側のスポークを結線しました。

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私のシクロクロス用ホイールは自分で組んだ手組ホイールです。11速用ハブであるFH-9000を使っているので、どうしても反ドライブ側のスポークテンションがタルくなるのです。今回、少しでもホイールの状態を良くしたくて、手組ホイールの剛性アップが期待できる亜鉛メッキワイヤと鉛フリーはんだで結線しました。結果は踏みごたえが良くなり何となく「掛かる」印象です。

しかし、はんだ付けを在庫があった低出力のはんだこてで実施したせいではんだ付けの仕上がりが悪かったです。これははんだこてを買いなおして今後もテストしていきたいと思っています。

 

・タイヤを替えた

フロントにIRC SERAC CX MAD、

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リアにIRC SERAC CXのグリップ重視仕様です。

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リアにいたっては装着してからほとんど実装していないので保護ワックスがバッチリ残っています。今回の新城ステージはドライのハードパック、EDGEのようなセンターヤスリ目を使用された方も多いようですが、私のテクニックでは運動場側の砂で滑る恐れがありました。転がりよりも落車リスクを減らす安全策がベストと考えました。

 

・シューズにスパイクをつけた

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例年通りなら新城はかなりのハイスピードでシケインに侵入します。降車時の着地を確実にするため、今回はスパイクを付けることにしました。Sidi純正が1セットで¥800弱。10mmのレンチで取り付けできます。

 

■事前の準備~トレーニン

参加できなかった第2戦の後の水曜日、56Cycleでのローラー練は全く調子が上がりませんでした。レースの後はかなり疲れますが、それでも高負荷で走っていないとより高負荷には耐えられないということがよくわかりました。なかなかトレーニングの時間が取れないのですが、1週間で最低2回は後負荷のトレーニングを実施したいところです。

今回のレース1週間前は、本当に久しぶりのチタイチに行ってきました。

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130㎞強しっかり負荷をかけることを意識して走りました。特に知多半島を南下する時に広域農道を選ぶとアップダウンのインターバルが可能です。知多半島最南端の師崎でラーメンとイカ焼きを食べて帰路につくと足がスカスカ。後半かなり苦しんで帰宅。しばらく長距離を走っていなかったので体がガタガタになりました。が、翌週の56Cycleでのトレーニングは調子が良くなっていて、やはり意識して高負荷のトレーニングをすることの重要性を実感しました。レース以外は土日も走りに行きづらいのですが、何とかしてトレーニングの時間を確保したいです。 

 

■レース前日

妻が岡崎で友人と会う約束があったので前日試走はせず、息子と同級生である友人の子を預かって岡崎の南公園で過ごしました。小学生にもなるとトランシーバーを持たせて解き放つと2人で勝手に遊んでるので親としては楽。

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南公園は観覧車まである格安遊園地で、岡崎でもメジャーな公園です。一時期よく行っていました。今の私は走る二人を見通し距離で追いかけるので精一杯。

夕食は友人の提案で蒲郡のラーメン店「だし・麺 未蕾」へ。

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行きたかった所や…

すぐ食べてしまったのでラーメンの写真はありません。焼豚麺にしたのですが焼豚が贅沢に乗ってます。スープはあっさり系で出汁が効いている。麺は博多豚骨系のような細麺です。という事は「替玉」があるはず、と思ったら「和え玉」なるものが。少しだし汁と薬味が乗っており、「和え玉」単体でも美味い。大満足でしっかりカーボローディングできました。少し停めにくいけど駐車場も7台分あるのでまた行きたい。

そのまま名古屋に帰宅するのも面倒だったので、今回は新城に前泊しました。

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新城には「湯谷温泉」という温泉郷があり、レース会場の「ふれあいパークほうらい」から車で10分です。その中に「幡豆 別館」という忌野清志郎が愛した温泉宿があります。そこの若主人が更に別館として作ったのが素泊まりを目的とした「Hoo!Hoo!」です。

 

家族3人で一部屋素泊まり利用で¥8,460。お風呂は建物内にはなく、「幡豆 別館」を¥800/1名で利用するか、地域の公衆浴場「ゆーゆーありーな」を利用するかです。写真を撮っていないのが残念なのですが、1階の受付がバーカウンターになっていて、新城の地元のお酒を提供しています(22時まで)。パリッとしたご主人が飲み物を提供してくれます。このカウンターが本当に素敵で、翌日がレースでなかったらしっかり飲みたい所でした。

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オシャレなリビングで宿題をこなす息子

宿泊した「い」の部屋は板張りで布団。トイレと洗面台は廊下にあります。部屋にはテレビがないので静かに過ごせます。ミニスーファミがやりたくて持ってきていた息子は涙目になっていましたが…

 レース寸前の宿泊として格安で快適な睡眠が得られました。宿でゆっくり過ごす事が目的なら「幡豆 別館」に泊まりたいですが、外で遊ぶことを目的にしたら素泊まりは気楽です。レース以外でも利用したい。

 

■レース当日

22時就寝の5時半起床で睡眠バッチリです。「Hoo!Hoo!」では朝食用にフルグラとコーヒー、紅茶がリビングに用意してあります。妻と息子は食べていましたが私はコーヒーのみ。朝食を摂っていると徐々に日が昇ってきて、川面の風景が見えてきます。気分いい。ゆっくり準備して6:40に宿を発ちました。

 

会場には6:50ちょい過ぎに到着。近い。時間が早いのでBUCYO COFFEブースの近くに駐車できました。このあたりからちびちびスポーツドリンクを飲み始めます。朝の試走はコースを確認することに集中して走りましたが、レーシングスピードで走ることを忘れていました。これが後から効いてきます。今回のタイムスケジュールではC3は午後から。出走までだいぶ時間があります。ただ、レース前に固形物を食べると必ず横っ腹が痛くなる私は食事は我慢です。水分を多く取り、まめにトイレに行き、少しゼリー飲料を食べ、レース開始を待ちます。観戦は主に運動場側にしました。運動場側のほうが路面が滑りやすいので、ほかのライダーがどんなラインどりで走っているか観察です。観戦していると、意外というか予想通りというかシケインで落車するライダーが結構います。かなりハイスピードで進入して、シケイン手前の砂利で滑る感じです。予想は当たった。階段では少しスパイクは邪魔なのですが。

 

CL2の妻のレースが終わり昼の試走時間になりましたが、コースは頭に入っているので試走はせず、砂埃だらけの自転車を軽くふいて空気圧確認、今回は前後とも1.8bar。

招集30分前にアップを開始しました。足全体と腰にイナーメのCXアップオイルを刷り込んで、3分間高めのペースで回し、心拍数が186まで上がったことを確認して3分レスト、再び同じペースで3分回し、心拍が172まで上がったのを確認してあとはゆっくり、計10分ちょっとのアップです。朝方は寒かったですが、天気が良いため昼からぐんぐん気温が上がり、暑くて汗だくです。汗冷えしないように着込んで招集を待ちます。今回ボディNo.は32で4列目スタート。スタート直後に大外から抜いて前に出られないかと一番右端のグリッドに入りました。

 

■実際のレース

スターティンググリッドに収まってみるとライバルが並んでいます。記念写真。

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ライバルと並ぶ

暑かったので妻が準備してくれた水を回し飲みしたりして、和やかな雰囲気です。ホイッスルでいざスタートしてみるとコース右側の縁石まで密度高くライダーがばらけてしまい、第1コーナーまで誰も抜けずに侵入しました。大外から回り始めると前走者にぶつかりそうになりついつい減速。ここで前に出たいところなのですがうまくいきません。第2コーナーに入るころにはかなり長い隊列の最後尾になってしまいました。やはりスタートでうまく前に出ないとかなり後ろに下がってしまうのは相変わらずです。

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Photo by Kikuzo

しかしこの第1コーナーのシビアな感覚は好きです。シクロクロスを走る実感を感じます。走り始めると、朝の試走でレーシングスピードで走っていなかったツケが回ってきます。コーナーの侵入速度がよくわからないのです。周りとは全然違うペースで入ってしまい、ぜんぜんついていけません。今の自分がコーナーを処理できる限界速度に体が慣れていないせいでめちゃくちゃギクシャクします。結局順位は上げられないままほぼ最下位で1周目を終えます。

 

2周目後半くらいになってくると、ライダーがばらけてきてコーナーに入りやすくなるので、徐々にペースが見えてきます。このあたりからペースが合うライダーが出てきてやっと「レース」になってきました。タイヤはしっかりグリップしてくれているので、コーナーの不安感はありません。タイヤチョイスは正解でした。あとは今の自分にできる限界で走るだけです。C3では、走行スピードが速い選手でも意外と降車ポイントでもたつく場合があるので、私にとって今回の抜きどころは運動場から芝生区間に入る階段からシケインまで。階段でもたついている選手に追いつき、芝の直線で距離を詰めます。

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Photo by Kikuzo

この直線は凸凹が激しく、尻を浮かせて漕ぎます。サドルに座って走ってしまうと下からの突き上げであっという間に腰を痛めます。スピードが乗ってくると前との距離が詰めれて、シケインで追いつく感じです。シケインを超えて次のコーナーまで全力で踏もうとするのですがこの辺りで心拍のピークが来ます。心臓が飛び出しそう。

後からC1を観察していると、スピードを乗せた後シケインまで、かなり早い段階で降車準備をして、惰性走行でシケイン手前に突入していました。私の場合は足を止めるのが遅くて必要以上に消耗している感じです。

最終コーナー手前では心拍は限界、一気に集中力が低下します。心臓がキュってなる。何回もラインをミスしてステージ前の砂利に突入してしまいました。

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Photo by Youkan0045 

何回かペースが近いライダーと抜きつ抜かれつになって、楽しい時間が過ごせましたが、順位は上げられずゴール。コースの見通しがいいせいで、前のパックが見えているのに届かない悔しい感覚です。でも、身体的には出し切ったので今の実力がはっきりわかりました。帰宅して走行データを確認すると心拍は平均186bpm、最大196bpmで、マジに限界に達していました。順位を上げるにはまだまだ精進が必要ですね。

 

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レースが終わってやっと固形物にありつけました。BUCYO COFFEブースでプロテインカレーうどんです。うまい。レース中激しく動いているのに横っ腹は痛くならなかったので、朝食に固形物を食べないのは自分に合っているようです。今後も続けます。

 

■帰宅

最後に一波乱あったCM1までしっかり観戦して帰宅です。早いライダーの走りは本当に参考になります。

帰りの車の中で妻から、「レース後の選手にかける言葉にデリカシーが無さすぎる」と説教を喰らいお通夜状態で帰宅。中年男性は前頭葉の働きが低下してきてブレーキが効かなくなってきて思った事をそのまま言ってしまう、とNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」で言っていました。頭が老化している事を実感。反省です。

帰宅後気を取り直して鶏胸肉とお揚げをたくさん炒めて晩御飯を作りました。付け合せはブロッコリーです。

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SBのカレー粉は七難隠すので本当に便利。

激しい疲労を感じつつ、22時には就寝しました。シクロクロスって、レースそのものも楽しいのですが、事前の準備から帰宅、次のレースまでいろんな要素があって、充実感がすごくあります。今回も多くの経験が得られました。次回は私が一番好きなコースである砂の「ワイルドネイチャープラザ」。今から楽しみです!

 

◼︎リザルト

カテゴリ:C3

順位:30/40位(75%)

タイム:30:34(+2:13)

 

■まとめ

・第1コーナーまでに前に出られないのが課題。少しでも前に並べるように順位を上げたい。

・体がレーシングスピードに慣れてない。普段からレーシングスピードでの実走がいる。

・タイヤのグリップ大事。当分前MAD、後ろCXで行く。

 

 

【自転車実験室】シクロクロス用リアホイールのスポークを「結線」してみた

私のシクロクロス用の主ホイールは、VelocityのA23リムDURA-ACE9000系グレードのハブで自作した初号機にあたるものです。

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少しはマシに組み上げられるようになるまで失敗を繰り返し、シクロクロスのC4で2回の表彰台を経験した、まさに私を育ててくれたホイールです。思い入れのあるホイールですが、少し不満に思う所もあり来シーズンこそ組み替えたいと考えています。不満に思っている所についてはまたの機会に。

 

しかしまだ今シーズンはこのホイールで走りきりたい。しかし何らかアップグレードはしたい。方法はないか考えた結果が古から手組みホイールの技術として伝わる「結線」であります。

 

■結線とは

タンジェント組みのホイールのスポークの交差点を針金等で縛り、スポークのたわみによるパワーロスを削減する事を狙いとした技術です。

「ソルダリング」と呼ばれているようですが、これは針金が解けないようにはんだ付けで固定する事に由来していて、スポークそのものをはんだで固定するわけではありません。私の印象では「バインディング」の方が近いのではと感じています。

 

シマノのロード用ドライブトレインが11速化した時から、ハブのドライブ側のフランジは10速の時よりセンターに寄り、ホイールを組んだ時のスポークの偏りが大きくなりました(オチョコ率の増大)。結果ドライブ側と反ドライブ側のスポークのテンション差が大きくなり、10速時代と比べて大変組みにくくなっています。実際私の組んだリアホイールも、ドライブ側のスポークはカッチカチに張ってありますが、反ドライブ側のスポークはタルく、握ってみるとフニフニたわみます。レースが終わるとよくスポークの交差点に草が挟まっているので、レース中は激しくスポークがたわんでいる事がわかります。

 

スポークがたわむという事は、伝わったパワーの一部が逃げてしまい、あまり「掛からない」事になってしまいます。ここでテンションの低い反ドライブ側のスポークの交差点を縛り、たわみを抑制する事で「掛かり」を良くするのが今回の結線の狙いです。実際の効果はあると期待していますが、どれ程の効果があるのか数字で測れないのが悩ましい所です。

しかし、「究極の回転体」と称される高級ホイール「ライトウェイト」でも「結線」している事を考えると、効果はあるはずです。

 

www.podium.co.jp

 

■針金を巻く

タコ糸やテグスと瞬間接着剤を使う手法もあるようですが、「針金を使ってはんだ付けで結び目を留める」という古来から手法を使う事にしました。

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針金を買ってきました。φ0.3mmの亜鉛メッキ品¥105です。「結束など」と表書きがあるのでちょうどええやん。サビ防止のためステンレス品にして、ステンレス用のはんだを使う事も考えましたが、スポークごとはんだ付けしてしまう可能性もありやめました。

結び方についてはいろいろ方法があるようなのですが、自分で色々やってみて、以下の方法に落ち着きました。

 

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スポークの交差点に写真の通り針金をかけ、軽く引っ張ります。

 

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交差するように反対側に巻きます。この時針金の両側をペンチで掴んで軽く引っ張りながら巻いています。

 

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そこから両側とも4回ずつ巻きました。

 

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4回ずつ巻いた後に、巻いた針金の内側をくぐらせるように交互に通します。ここで通し方が悪いと針金がキンクしてしまいうまく通せず、最悪切れてしまいます。

 

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通せました。

 

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通した両端をねじってまとめます。

この時点でスポークを握ってみてもスポークの交差点は動きません。動く場合は巻き方が緩いです。

 

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さらに針金をねじります。

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ねじった部分を少し残して余分な部分をニッパーで切ります。

 

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飛び出した部分を折りたたんで結線部分に沿わせます。これを反ドライブ側の交差点の数だけ繰り返します。

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できました。スポーク数28本のホイールなので反ドライブ側の交差点7箇所です。

 

作業は振れ取り台で行いましたが、机の上でも問題なさそうです。

 

■はんだ付けする

針金を巻き切ったので、はんだ付けで解け留めをします。

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組み込み系ハードウェアエンジニアの私としては、はんだは「鉛フリーはんだ」を使います。

そもそも「はんだ」は、電子デバイスの製造現場で電子部品を回路基板に溶接して電子回路を構成する溶接材です。鉄の自転車のオーダーフレームで「フィレット溶接品」の仕上げと材質は違えど基本は変わらない物です。

はんだには、大きく分けて旧来から使われている「共晶はんだ」と「鉛フリーはんだ」の2種類に分類されます。「共晶はんだ」はスズと鉛の合金で、溶けやすく柔軟性が高く、大変作業性が良い特性があるのですが、有害物質である鉛を含んでいるため、現在のメジャーな電子デバイスの製造現場では使われていません。ホームセンターに行くと普通に売っているのですが。環境負荷物質低減のため、現在一般的に用いられているのが「鉛フリーはんだ」です。

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材質をみると「スズ、銀  、銅」とあります。

電子デバイスのメーカーによってはこの配合比率にノウハウがあり、秘中の秘の技術の一つです。旧来の「共晶はんだ」と比較すると、硬く溶けにくく、物性としては「割れやすい」傾向があります。

 

はんだは割れます。「ドラえもん」でママが映らなくなったテレビを「やく60度」からのチョップで復元するシーンがありますが、あれは経年劣化で割れたはんだで部品の接触不良が起き、テレビの映りが悪くなったところを、チョップの衝撃で接触が一時的に回復し、映りが戻る、というその筋のエンジニアであれば仕組みが理解できるシーンであります。

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引用:Google画像検索

 

スポークの交点という負荷がかかる所に割れやすい「鉛フリーはんだ」を使うのは物性的にはイマイチですが、私も組み込み系ハードウェアエンジニアの端くれ、DIYでも環境負荷物質の低減に取り組まねばなりません。そもそも家庭ではんだ付けをしなければこんな事で悩まなくて良いのですが...

 

はんだコテは、今回普段から使っている40Wのものを使います。ホームセンターで¥1,000ちょっとで買えます。

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こんな感じでホイールの内側にある針金の結び目をはんだ付けします。

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はんだ付けができました。

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針金の結び目だけにはんだを盛っています。

が、個人的な感想としては仕上がりはぶっちゃけNGです。

スポークにはんだこての熱が逃げてしまい、うまくはんだが盛れませんでした。結線に使う場合はもうちょっと出力の高いはんだこてを使った方が良さそうです。次回はフラックス(後述)を使い、60Wのはんだこてを使ってみたいと思います。本当は温度調節機能付きのはんだこてが欲しいのですが、家庭用としては高級過ぎます...

 

フラックスは、はんだ付けを行う時に仕上がりを良くするための酸性の薬品です。通常「ヤニ入り」と表書きに書かれているはんだにはフラックスが含まれていますが、それでも仕上がりが悪い時に使います。酸性の薬品のため、はんだ付けが終わった後にそのまま放置しているとあまり良くないので、作業後は「フラックスリムーバー」で洗います。今回のようなスポークの結線の場合は、電子回路ではないのでパーツクリーナーで問題ありません。

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結び目にしかはんだを盛っていないため、ホイールの外側にははんだは流れて行かず、針金の巻き方のみです。巻き方については今後も実践と検証が必要ですね。

 

■全体を通しての感想

時間がなかったので、自宅前の坂で何回か立ち漕ぎしてみましたが、踏みごたえがしっかりしたように感じます。ちょっとうれしくなって汗をかくまで繰り返し往復してしまいました。ホイールの剛性が上がった印象というべきでしょうか。個人的には成功です。あとはレースの結果につながるかどうか。

しかし、作業の点でいうと大変めんどくさいものでした。私ははんだ付けは特に悩まずできるのですが、針金の巻き方は大変悩みました。市販の完組ホイールのほぼ全てが結線されていないのは、「工程を考えると利益に見合わない」ということと、「販売店での修理にクオリティの差が出過ぎる」ためと感じました。ライトウェイトのような超高級ホイールの場合、完成状態で結線されているのはそれで良いと思うのですが、スポークが折れたときに修理したい中級グレードのホイールの場合、結線してしまうと販売店で作業技術の差が出てしまい、クオリティコントロールが効かなくなると感じました。

 

しかし私の場合は個人の趣味なので今後も継続していけます。来シーズンにホイールを組み直すときも結線は実施したいと思います。また一つ楽しみが増えました。

 

【レースレポート】東海シクロクロス2018-2019 第1戦 平田リバーサイドプラザ C3

ついに私にとって2018-2019年シーズン開幕戦にあたる東海シクロクロス第1戦がやってきました。結論から言うと、「色々準備不足」という残念な結果になってしまいました。しかし、人一倍失敗の多い私としては、気合いを入れ直す良い機会となりました。

 

◼︎事前の準備

レーニングについては昨シーズンの東海シクロクロス新城ステージ後から、ほぼ毎週56Cyclesに通い、パワーに関しては過去最高の脚に成長しました。食事制限が猛烈に苦手な私は体重も大いに成長してしまいましたが…

また、成長したパワーを活かすべく、ペダルを更新しました。ごく一部で話題のXTRショートアクスルです。

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これが思った以上に調子よく、踏面が広く、かつQファクター(自転車の中心軸からペダルまでの距離)が狭いため、まっすぐ脚を下ろしやすく、大変踏みやすいのです。

過去最高に成長したパワーと、それを伝えるペダル。それを備えながらまだ考えが甘いのが私。重要なタイヤの準備まで頭が回っていなかったのでした。

 

◼︎レース前日

体重以外のコンディションは最高の状態で挑みたかったので、レース3日前に56Cycleでトレーニングした後は高負荷はかけずサイクリング程度。食事はしっかり補給をしました。

レース前日の晩御飯は妻の実家からもらった里芋をたっぷり使って芋煮(私の父方の実家は山形県のため、醤油だしに牛肉がメインです。味噌と豚肉は認めない)を作り、

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これまた山形県名産の傑作漬物「晩菊」

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をおかずにご飯をしっかり食べ、しっかりカーボローディングして22時に眠りに着きました。

「晩菊」があると息子共々あっという間に白米がなくなります。

 

◼︎レース当日の朝

5時に起床、5時20分に自宅を出ました。雨がぱらついていて、少し憂鬱です。木曽川が近づいてきたところでコンビニに入り、ビニール傘を買いました。コンビニの駐車場で荷物を確認して気がつきました。「着替えのパンツが無い」

ズボンの下は着替えの手間を省くためにビブショーツ。外は雨。ずぶ濡れになるのは確定なのに着替えのパンツが無い。着替えを持たないシクロクロッサーは幸せになれません。さらに荷物を弄ると心拍計がありません。靴下だけ余分に3足も入っています。準備不足にほどがあります。気を取り直して6時45分には会場入りして、受付を待ちました。小雨がぱらついています。

朝食は、固形食をとりません。味の素のアミノバイタルゼリー2個とスポーツドリンク1リットルをちびちび摂取します。さらに水を補給するとこの後決まって便通があるので、胃に固形物を溜めず、空腹感も無い状態がキープできます。今回もうまくいきました。

 

◼︎朝の試走

今回、タイヤはIRC SERAC CX EDGE。センターヤスリ目のハードパック向けのタイヤです。試走を始めてすぐにタイヤチョイスが失敗だった事に気がつきました。

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今シーズンの東海シクロクロス第1戦は、東海地方の自転車競技者にとっては聖地とも言える「平田リバーサイドプラザ」。昨シーズンは台風、昨々シーズンは積雪で中止になったこの会場は、芝生に隠れた凸凹が大変バンピーで、かつ水分を含むと猛烈にスリッピーな路面に変化していくのです。凸凹を走ると衝撃が激しく、必要以上に増大した上腕二頭筋がブルブル震え猛烈な疲労感です。さらに、朝の小雨で泥が浮き始めていた路面は路面抵抗が低下し猛烈に滑りやすくなっていました。体重が重い私は、空気圧を1.9に設定しました。周りでは1.5気圧とか話しているのが聞こえますが、そんな低圧だと私の場合はタイヤが外れます。チューブラータイヤが使ってみたい…

でも実際どこまで空気圧を下げられるのかしっかり検証したことはないですね。これは実験が必要かな。

 

◼︎ウォーミングアップ

朝の試走は時間をフルに使って路面を確認しましたが、全然うまく乗れる気配がありません。自分のタイヤチョイスのミスとテクニック不足を痛感しました。公園で8の字走行の練習をしても、レーシングスピードで追い込まないとタイヤの限界がわからないのです。

試走時間が終わって、CL3、U15のレースが始まりました。私が出走するC3まで随分時間があります。とりあえず応援に集中する事にしました。応援の合間に激しい雨が降ってきます。体を冷やさないように適宜車に退散、10:30頃からウォーミングアップに備えてアロマオイルを脚に擦り込みました。

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すっかりお気に入りのイナーメのCXオイルです。たっぷり使いたいので今シーズンは100mlを注文しました。脹脛、太腿、尻、背中にたっぷり塗り込みます。香りがとても良い。車の中がフローラルな香りでいっぱいになります。

ローラー台アップの前後に、今回は味の素の「アミノバイタルショット」を食べてみました。

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昨シーズンは東海シクロクロスではおなじみの「アスリチューン」を食べていましたが、今回は入手性が良いものにしてみました。結論なかなか調子良かったです。

 

◼︎レース本番

降ったり止んだりの変わりやすい天候。C3のレース前から、また雨足が激しくなってきました。体を冷やさないように気をつけていたのですが、ローラー台アップの効果はあり、体は十分あったまっています。今回防寒具としてユニクロのウインンドブレーカーを使ったのですが、中々調子がいい。薄手で撥水ですし。

補給もうまくいっているようで、空腹感は全くなく、鼻っ柱に血が集まる感覚があります。血糖値もしっかり高まっている気配です。昨シーズン後半でC3に昇格した私のボディNo.は25で4列目。前に並ぶ選手は層が厚く、さらに第1コーナーに目を向けると土が浮いています。

 

ビビリが入りました。

スタート直後に前走者に絡んで落車、第1コーナーをオーバースピードで侵入して落車のイメージが頭に浮かびます。本当に久しぶりのシクロクロスに恐怖を覚えました。号砲から一斉スタート。C3は勝ち上がってきた選手ばかりだけに、スタートミスはほとんどなく、集団でホームストレートを進みます。「ここで落車したら…」密集度に恐れをなした私は、ズルズル後ろに下がってしまいます。おそらく最後尾で第1コーナーに侵入しました。

 

平田リバーサイドプラザのコースは、芝生に隠れた微妙な凸凹がライダーを消耗させるなかなかハードなコースです。第1コーナー進入後から激しく体が揺さぶられます。第2コーナーに入ると前後輪とも滑り出し、私のテクニックでは制御不能になってしまいました。前後に隊列が長く伸び、後続集団から脱出できなくなっていきます。直線に入ると踏めるのですが、コーナーに進入する度に前後輪が滑り、その度に体が反応して、歩くより遅いスピードでコーナーを曲がります。まるで止まっているかのようです。時が止まっているのではない。俺が止まっているんだ。

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Photo by Kikuzo ライバルの庄司店長が後ろに迫る。

 

さらに平田リバーサイドプラザの鬼門であるコース中央部の舗装路。猛烈に砂利が浮いており、どこで滑るのか全くわかりません。本当に「コワイ!」と叫びながら走りました。タイヤには全く接地感がありません。氷の上をスニーカーで歩いている感覚です。この間に一度抜いた選手からもズバズバ抜かれます。長く伸びた隊列では、後ろに下がると私の走力では全く前に出れません。少なくともスタートダッシュは決めて、前の方に出ておくべきでした。

 

雨は降っていますが気温は高く、全く寒くありません。脚も疲労感はなく、しっかり動きます。しかし踏み込むと後輪が滑り、トラクションが全くかからず、ブレーキをかけると前輪が滑ります。滑る度に体が硬直し、もうなんというかてんでダメな状態になってしまいました。

 

追い上げてきたM2の選手に抜かされ始めたところで前輪が滑り左側に落車。「マジかよ!」と言いながら避けてくれたM2の選手に感謝です。ホント申し訳ない。

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見事に擦りむきました。

結局その後もペースを上げられず、ゴールスプリントだけ頑張ってゴール。全くパッとしないレースになってしまいました。走り終わってみると背中と腰は痛いけど脚が全く疲れていません。喉の奥に血の味もしない。高まってきた己のパワーを全く出しきれないモヤモヤしたレースになってしまいました。

 

◼︎レース後

着替えのパンツを忘れてきた事を思い出しました。持ってきていたフェイスタオルを越中褌的に股に挟んでパンツ代わりに。歩くと股間がそよぐ粋な爽快感。ダメな大人感が自分を苛みます。

レース後は定番のBUCYO COFFEEで昼食です。トマトクリームパスタはアップデートされ、標準でウインナーが添付されました。脚を使い切っていなくても飯は美味い。

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雨に濡れた身体にBUCYO COFFEEの愛が沁みます。

今回は妻子を置いてレースに来ていたので、自分のレースが終わったら早々に帰宅する予定だったのですが、結局全部のレースを観戦してしまいました。全てのレースの展開が面白く、自分のミスが何だったのか考えさせられました。次のレースにこの反省を活かしたいです。

 

帰宅後は晩御飯に舞茸をたっぷり入れた豚コマの生姜焼きを作りました。

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レースのモヤモヤをフライパンにぶつけて気持ちを落ち着ける作戦です。美味しくできました。

 

◼︎リザルト

カテゴリ:C3

順位:34/38位(89%)

タイム:28:03(+2:57)

 

◼︎まとめ

・タイヤチョイスは完全に失敗。ノブが高いタイヤもあらかじめ用意しておくべきだった。ホイールセットとしての用意がベスト。

・レーシングスピードでのコーナー進入の感覚が無くなっている。回数を重ねるしかない。

・脚は疲れなかったことから 、走力は上がっている。走力を路面に伝えるテクニックが必要。

・着替えのパンツを忘れるな。

 

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Photo by Youkan_0045 脚は育ってきている。

私にとってもはやライフワークとなってきたシクロクロス

今シーズンは諸所の事情から東海シクロクロスのみに絞っていますが、今シーズンも何らかの成果を出したい。まだ始まったばかりなので、ここで腐らず次の各務原アウトドアフィールドにつなげたいと思います。

【書評】獣の奏者 著:上橋菜穂子

個人的な理由で、最近長い新幹線の旅をしました。

旅のお供は、Amazonプライム会員なら格安で買えるKindle Fire HD 8です。電子書籍である Kindle本を読むのには正直重たく、今回長時間使ってみて、7インチ版が欲しくなってきました。まず読んだのが最新のハヤカワSF短編賞を受賞した「天駆せよ法勝寺」です。「佛理学」で宇宙を駆ける九重塔を描いた「佛教スペースオペラ」というハンパない内容で、万人にはオススメできないが、刺さる人には絶対刺さる素晴らしい作品でした。

…話がそれすぎました。

 

今回の本題は、「天駆せよ法勝寺」を読んだあとに読み始めた、和製ファンタジーの傑作と誉れ高い「獣の奏者」です。

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

 
獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

 
獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)

 
獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)

獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)

 
獣の奏者 外伝 刹那 (講談社文庫)

獣の奏者 外伝 刹那 (講談社文庫)

 

 

外伝まで含めて計5冊。3日かけてまさに貪るように読みました。間違いなく傑作と言えましょう。ジャンルとしてはファンタジー小説に属すると思うのですが、ファンタジー小説でここまでハマったのは、25年近く前、広井王子が書いた「蜃気楼帝国」以来でしょうか。読んだのは中学生の頃なので、もはや手に入らないでしょうけど・・・

 


さて、「獣の奏者」は講談社青い鳥文庫でも出版されていることから、ある程度児童文学の要素を持っているのかと思いきや、しっかりした読解力を求める全年齢向けでした。過酷な人生を背負った主人公エリン(名の由来は作中では山リンゴの意)の少女時代からその生涯を描く大河ドラマです。

 

物語のキーとなるのが「闘蛇」と「王獣」という強い力を持った獣です。人にはなつかず、強大な力を誇る「獣」。犬笛のような超音波を発生する「音無し笛」でしか人はそれを御することはできません。しかし、同じく過酷な運命を背負い、若くして亡くなったエリンの母は、その獣を自在に操る術を持っていました。娘を守るために「大罪」とされるその術を使った母の影響で、エリンはどんどん過酷な運命に飲み込まれて行きます。

 

注目したいのが、ストーリーの面白さもあるのですが、物語の主要な謎である獣の正体に挑む主人公エリンのアプローチが、大変「科学的」であることです。あとがきからも伺えましたが、間違いなく相当綿密な取材に基づく描写で、エンジニア目線でも納得がいくところです。

 

予定では2巻で終了だったそうですが、読者からの強いプッシュで4巻まで書かれ、さらに外伝が出版されたとのことですが、世界観の完成度が高く、全く破綻を感じさせないストーリーでした。よく、優れた作品はキャラクターが自然に動き出し、物語を紡ぐと作家は言いますが、まさにそんな作品なのだと感じます。

 

読んだ人相手にはいくらでも語りあえそうな奮を覚えましたが、ネタバレはしたくないのでぜひ気になった方には読んでいただきたい。本作はKindle版で購入しましたが、書籍でも購入してリビングの本棚に置く事が決まりました。おそらく読むたびに発見があるでしょう。

 

上橋菜穂子先生の長編小説では、「鹿の王」というこちらも名作の誉れ高い作品が控えています。これからすぐにでも読みたい作品がすでに控えているのは幸せです。SF小説ばかり読んでいる私でしたが、結局面白ければジャンルは問わないということがよく分かりました。さらに読む範囲を広げてみたいと思う今日この頃です。

 

 

【自転車実験室】KONA HULA 24インチ 2018を10速化した話

私は、この秋はドロッパーポストを買おうと思っていたんです。MTBに本格的に乗り始めるとほしくなるのがサドル高を自在に変えられるドロッパーポスト。また来年になりました。

 

個人的に微力ながらお手伝いさせていただいている「INABU BASE PROJECT」。愛知県豊田市の稲武地区で山を切り開き、MTB用のトレイルを開拓して、将来的に有料のMTBツアーに繋げようとする試みです。

open-inabu.main.jp

 

その一環として先日、2018年の8月末に子供向けのイベントが開催されました。私はスタッフとして妻子を連れ参加してきました。

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結果は上々で、妻子共に大いに楽しんで貰えて、イベントとしては成功だったと感じています。ですがここで前々から気になっていた問題が浮上してきました。

「息子の走りがアグレッシブ過ぎて、チェーン落ちが激しい」という問題です。

 

息子の自転車はKONA HULA 24" の2018年モデルで、オフロード寄りの子供向けクロスバイクです。街乗りやちょっとしたダートを走るぶんには何も不満が無いのですが、トレイルで跳ね続けると、頻繁にスプロケットのインナー側にチェーンが落ちてしまう問題が浮上してきました。KONA HULA 24" の2018年モデルの変速機は、Shimanoの7速グリップシフト、スプロケットがボスフリーです。

 

浮上した問題点は

・段差を越えた際のリアディレイラーの暴れが激しく、チェーン落ちしやすい。


KONA HULA 2018 チェーン暴れ初期状態

この通り暴れまくりです。

 チェーンが7速用で分厚く重いこと、RDのテンションが弱いため今にも外れそうな勢いでチェーンが暴れます。これはガチのトレイルでは外れることも納得です。

 

・インナー側の「皿」を取っているせいで、ボスフリーのスプロケットのインナー側にチェーン落ちした際に微妙に復帰しづらい。

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チェーンのアウタプレートが、スプロケット裏側のピンに干渉する位置に落ちているのがわかるでしょうか。

新車についているインナー側の「皿」ですが、自分で自転車をいじるようになってからは全部はずしています。チェーンがインナー側に落ちても復帰はそんなに難しくなかったので。ですが、ボスフリーのこのスプロケットの場合、「皿」がないと、チェーンが落ちたときにこの隙間にチェーンが入ってしまい、知恵の輪的に取り出せなくなってしまうのです。かなり頑張らないと取れないし、手も汚れまくるしであんまり嬉しくありません。

 

・ボスフリー用の工具を持っていない。(使用頻度低過ぎ、というかほぼ無い)

 

しかし、ここは息子からの訴えで初めて理解したのですが、

・グリップシフトだと、登坂中に不用意にシフトアップしてしまい登り切れない。

という発見です。

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オフロードの登りでハンドルをしっかり握りながら漕いでいると、グリップシフトに触れてしまい、不用意にシフトアップ、登り切れないという現象が発生しているようでした。シフトを避けてグリップを握ると、ブレーキに触り辛い、バランスが取りにくいとの事。

 

今後も息子に思うがままトレイルを走ってほしい私としては解決しなければならない問題です。

結論としては、

「スタビライザー付きのリアディレイラーを導入しチェーン落ち率を低下させると共に、ラピッドファイヤー化で不用意な変速を防ぐ」というものです。ここから、「シマノの10速MTBドライブトレインの導入」という考えに至りました。我が家の主な自転車のドライブトレインは、シマノ10速もしくはシングルスピードなので、妥当な選択肢でした。また、11速にするとチェーンが薄くなるため、初期状態のチェーンリングにチェーンが合わなくなる可能性があります。まだ11速に手は出せない。

 

■用意したパーツ

 ・変速機:RD-M6000-GS

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チェーン暴れを低下させるため、スタビライザーつきのリアディレイラーです。パーツとしては高価な部類なので、一番安いDEOREグレードです。こう見るとかっこええやん。

 

スプロケット:CS-HG500 10S 11-34T

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もともとのスプロケットは14-34Tが実装されていました。今回の改造でトップ側のギア比が高くなり、ロー側がきめ細かくなる感じです。

グラフ化するとこんな感じ。ギア比の上昇曲線が美しいですね。

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・チェーン:CN-6701 10S

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 5,000km弱使った私のシクロクロスバイクのチェーンを洗って流用しました。ロード用ULTEGRAグレードです。WAKO'Sのパーツディグリーザーでしっかり洗ってピカピカ。最近チェーン値上がりしたので流用もバカになりません。切れたら新品にします。

自分の分は56cycleでデッドストックになっていたCN-6701が用意してあります。だれも10速のチェーンを買わないので、旧価格で売ってもらえました。

 

・リアハブ:FH-T610 36H

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もともとがボスフリーのホイールなので、そのままではカセットスプロケットが実装できません。24インチのMTB用ホイールを新たに入手するのも難易度が高いので、リムを流用してホイールを組み直すことにしました。もともとのハブが36Hなので36Hです。

 

・ブレーキレバー:BL-T611

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正直これは変えなくても良かったのですが、シマノVブレーキレバーはシフターをレバーにマウントできる「Ispec-B」対応です。見た目がスッキリするし、もともとのハンドルバーが黒なので、ハンドル回りが黒でまとまってかっこええやろ、という考えです。完全に自己満足の世界。

 

・シフター: SL-M670-B-I 右のみ

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ブレーキレバーを「Ispec-B」対応にしたので、「Ispec-B」対応の10速レバーは自然とコレになりました。DEOREよりも気持ちレバーの引きが軽いことを期待したい。

 

・グリップ:WTBの¥1,400のやつ

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安価でちょうどいい、みんなの味方WTB。グリップシフトではなくなるので、右側のグリップが合わなくなるので、新たにグリップが必要です。イボイボがあるタイプは素手だと痛くなる時があるので、ツルっとしたコレにしました。

 

かくして私のドロッパーポスト代は息子のドライブトレイン代となりました。自転車をいじるのは楽しいですし、後悔はしていない。

 

■車輪組み

今回リアホイールは組み直しです。久々に車輪組のチャンスがやって来ました。

もともと使われていた正体不明の24インチリムを使用するので、ERD(有効リム径)が不明です。スポークとニップルを使ってERDを測ります。

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元々のホイールをバラしてリムを観察すると、デカい切削屑が2個も取れました。もう一個あったのですが奥まったところにあり取れません。今回は諦めました。

 

リムがバラせたところでERDを求めるため各部を採寸します。

以下が私のERDの求め方です。

1.リムの外径を測る。・・・ A

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 もともとのホイールをばらしてリム単体にし、メジャーで直径を測ります。3回程度測って平均値を出します。リムの繋ぎ目や、スポーク穴を目安に測ると測りやすいです。

今回520mmでした。

 

2.リム外周からニップル先端までの長さを測る。・・・ B

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 仮のニップルとスポークをつけ、リム外周からニップルの先端までを測ります。スポークをつけておくとニップルを引っ張って測れるので測りやすいです。

25.5mmでした。

 

3.ニップルの長さを測る。・・・ C

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 ニップル先端からニップルのドライバー溝までの長さを測ります。スポークはニップル内のネジのかかりしろまであればよいので、溝のツラで測ります。

11.5mmでした。

 

4.計算する。

ここまで測定した値で、以下の式にすると計算できます。

 

 ERD = A - 2 × ( B - C )

 

ざっくり絵にするとこんな感じです。

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B - C を2倍しているのはリムの反対側も計算に入れる必要があるからです。

工夫してERD計測工具を自作している方もいるようですが、しばらく次のホイールが組めなさそうなのでまた次回にしたいと思います。

 

ERDが計算できたら、Excelで作ってある計算ツールでスポーク長を計算です、と言いたいところなのですが、今回使用するハブであるFH-T610のフランジ↔︎センター間の寸法が製品ページにありません。シマノの技術資料をたぐります。

 

2018-2019 SHIMANO Product Information Web

 

資料によると、フランジ間距離(Flange distance)が59.2mm、オフセット(Offset)が7.8mmとあります。この数字から、フランジ間距離を2で割って、ドライブ側はオフセット分を引き、反ドライブ側にはオフセット分を足すとフランジ↔︎センター間の寸法が出せます。

 

結果、

ドライブ側:21.8mm

反ドライブ側:37.4mm

となりました。

 

念のため実寸もします。

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エンドにアルミの治具を突き当て、ノギスで測ります。アルミの治具は、以前服部製作所にお願いして作ってもらいました。クイックレバーをしっかり締めると治具が固定できるので、安定して採寸ができます。この時、スポーク穴から採寸すると、シマノの技術資料とほぼ同じ寸法になりました。資料の値で計算して問題なさそうです。

 

以前にExcelで作成した計算シートにこれまでの採寸結果を入力して計算します。

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ドライブ側4本組、反ドライブ側6本組のヨンロク組でいくことにしました。スポーク長が計算できたらおなじみのCirclesでスポークを切ってもらいます。スポークは安価にホシの#14です。

 

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組めました。フレームカラーが緑なのでニップルもアルミの緑にしました。 

今回組み立ててみて、反ドライブ側のスポークがだいぶ長いことがわかりました。以前から感じていたのですが、首折れスポークの場合、首の部分が馴染んでくると、予定よりスポーク長が伸びてしまう印象です。このあたりの伸びを補正値として今後は計算に組み込んでいく必要がありそうです。

 

■自転車への組み付け

ホイールが組めたらあとはちゃっちゃと自転車に組み付けていくだけです。

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組めました。

側面から見たら、写真が暗いと変化がわからないくらい見た目では地味な変化です。スプロケットが目立つかな。

 

ハンドル部はしっかり変わりました。

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シフターがレバーの下に隠れるので見た目がスッキリです。

 

ライダー側から見るとこんなかんじ。

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 黒で統一されて、引き締まった印象です。ステアリングコラムのトップキャップは、2018年の白州の森バイクロア4でファミリークラス3位入賞の賞品です。スペシャリティある。

 

気にしていたチェーン暴れですが、


KONA HULA 2018 RD変更後

変更前と比べるとリアディレーラがスタビライザーのおかげで暴れないので、全然違います。チェーンリングは初期についていたものですが、現時点では外れる気配はなさそうでした。このまま行けそうです。変速についても特に問題ない印象です。

 

息子に実走で変速の調子を確認してもらいました。早速近所の公園の階段を乗車で下って、チェーン暴れが少ないことに満足してもらえたようです。シフトダウン時に親指をだいぶ押し込まないといけないことに少し戸惑ったようですが、全体としては問題なく変速できるとのこと。シフターの取り付け位置も微調整が効くので、ある程度の握力がついてきたら子供用自転車でもグリップシフトよりラピッドファイヤーのほうが良さそうです。

 

地獄の猛暑もやっと落ち着いてきたし、あとは思う存分走ってもらうだけですね。

 

【書評】夜は短し歩けよ乙女 著:森見登美彦

小説を読む人であれば、「食わず嫌い」ってあると思います。

私にとっては、森見登美彦作がまさにそれでした。

 

ベストセラー作品のなかでも「夜は短し歩けよ乙女」は、なんというかなぜか手が出ない作品だったのでした。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 

最近森見登美彦原作のアニメ映画「ペンギンハイウェイ」のCMが見られるようになってきて、そのSFっぽい雰囲気に私としては食指が動く感じでした。最近小説を読む時間も作れるようになってきて、私としては「ペンギンハイウェイ」を読む前に代表作とも言われる「夜は短し歩けよ乙女」を読んでおくしかないんではないか、と思い読んでみました。

 

読みはじめてすぐに感じたのは、「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」感でした。原作の高橋留美子をして 「一番きらい」と言わしめた押井守監督作品です。

 

森見登美彦京都大学農学部出身で、その京都大学周辺を舞台にした甘酸っぱいラブストーリーの本作ですが、夢現のなかで過ぎ去るファンタジー感はまさに「ビューティフルドリーマー」でした。なんというか著者の大学時代の風景、もしくは思考回路を反映したのかと邪推してしまう本文ですが、対してヒロインの思考回路の現実感の無さ!妄想膨らむ青春真っ只中のオタク大学生の理想を具現化したような現実感のないヒロインですが、読み進めると「まぁええか」という気持ちになってきました。もはや突っ込むのも無粋というもの、という気配です。

このヒロインに対して女性読者はどのような印象を抱くのでしょうか。

 

ストーリーは徹底したご都合主義で、京都を舞台にファンタジーな世界が広がります

。登場人物は面妖な人物ばかりですが、実際「京都ならしゃあないか」と思わせる妙なリアリティを感じるキャラ立ちした人物ばっかりです。別に私は京都には縁もゆかりもなく、完全に勝手な思い込みです。

 

最後まで読んで、赤面間違いなしのハッピーエンドで終わるのですが、ハッピーエンドの作りよりも、作中のセリフの元ネタや、伏線回収について考えさせてしまうところがかつてひねくれた男子学生だった自分を抉ります。私は作中の「私」のような知的レベルでは生きていませんでしたが・・・

 

文庫版の「あとがきにかえて」の羽海野チカ先生のイラストがしっくり来ていて、山下和美先生でもしっくり来る気がしました。読み終えてから著者のWikipedia記事を読んでみると、押井守作品に特別な思いがあるようです。私が感じた「ビューティフルドリーマー」感は間違いなかったようです。

 

ベストセラー作品にまんまとやられた気がして悔しいのですが、「まぁこれは流行るんちゃうかな」とうそぶきつつ、すでに購入済みの「ペンギンハイウェイ」に読み進みたいと思います。