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技術系サラリーマンの生活実験

【自転車実験室】KONA HULA 24" 2018を10速化した話

私は、この秋はドロッパーポストを買おうと思っていたんです。MTBに本格的に乗り始めるとほしくなるのがサドル高を自在に変えられるドロッパーポスト。また来年になりました。

 

個人的に微力ながらお手伝いさせていただいている「INABU BASE PROJECT」。愛知県豊田市の稲武地区で山を切り開き、MTB用のトレイルを開拓して、将来的に有料のMTBツアーに繋げようとする試みです。

open-inabu.main.jp

 

その一環として先日、2018年の8月末に子供向けのイベントが開催されました。私はスタッフとして妻子を連れ参加してきました。

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結果は上々で、妻子共に大いに楽しんで貰えて、イベントとしては成功だったと感じています。ですがここで前々から気になっていた問題が浮上してきました。

「息子の走りがアグレッシブ過ぎて、チェーン落ちが激しい」という問題です。

 

息子の自転車はKONA HULA 24" の2018年モデルで、オフロード寄りの子供向けクロスバイクです。街乗りやちょっとしたダートを走るぶんには何も不満が無いのですが、トレイルで跳ね続けると、頻繁にスプロケットのインナー側にチェーンが落ちてしまう問題が浮上してきました。KONA HULA 24" の2018年モデルの変速機は、Shimanoの7速グリップシフト、スプロケットがボスフリーです。

 

浮上した問題点は

・段差を越えた際のリアディレイラーの暴れが激しく、チェーン落ちしやすい。


KONA HULA 2018 チェーン暴れ初期状態

この通り暴れまくりです。

 チェーンが7速用で分厚く重いこと、RDのテンションが弱いため今にも外れそうな勢いでチェーンが暴れます。これはガチのトレイルでは外れることも納得です。

 

・インナー側の「皿」を取っているせいで、ボスフリーのスプロケットのインナー側にチェーン落ちした際に微妙に復帰しづらい。

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チェーンのアウタプレートが、スプロケット裏側のピンに干渉する位置に落ちているのがわかるでしょうか。

新車についているインナー側の「皿」ですが、自分で自転車をいじるようになってからは全部はずしています。チェーンがインナー側に落ちても復帰はそんなに難しくなかったので。ですが、ボスフリーのこのスプロケットの場合、「皿」がないと、チェーンが落ちたときにこの隙間にチェーンが入ってしまい、知恵の輪的に取り出せなくなってしまうのです。かなり頑張らないと取れないし、手も汚れまくるしであんまり嬉しくありません。

 

・ボスフリー用の工具を持っていない。(使用頻度低過ぎ、というかほぼ無い)

 

しかし、ここは息子からの訴えで初めて理解したのですが、

・グリップシフトだと、登坂中に不用意にシフトアップしてしまい登り切れない。

という発見です。

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オフロードの登りでハンドルをしっかり握りながら漕いでいると、グリップシフトに触れてしまい、不用意にシフトアップ、登り切れないという現象が発生しているようでした。シフトを避けてグリップを握ると、ブレーキに触り辛い、バランスが取りにくいとの事。

 

今後も息子に思うがままトレイルを走ってほしい私としては解決しなければならない問題です。

結論としては、

「スタビライザー付きのリアディレイラーを導入しチェーン落ち率を低下させると共に、ラピッドファイヤー化で不用意な変速を防ぐ」というものです。ここから、「シマノの10速MTBドライブトレインの導入」という考えに至りました。我が家の主な自転車のドライブトレインは、シマノ10速もしくはシングルスピードなので、妥当な選択肢でした。また、11速にするとチェーンが薄くなるため、初期状態のチェーンリングにチェーンが合わなくなる可能性があります。まだ11速に手は出せない。

 

■用意したパーツ

 ・変速機:RD-M6000-GS

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チェーン暴れを低下させるため、スタビライザーつきのリアディレイラーです。パーツとしては高価な部類なので、一番安いDEOREグレードです。こう見るとかっこええやん。

 

スプロケット:CS-HG500 10S 11-34T

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もともとのスプロケットは14-34Tが実装されていました。今回の改造でトップ側のギア比が高くなり、ロー側がきめ細かくなる感じです。

グラフ化するとこんな感じ。ギア比の上昇曲線が美しいですね。

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・チェーン:CN-6701 10S

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 5,000km弱使った私のシクロクロスバイクのチェーンを洗って流用しました。ロード用ULTEGRAグレードです。WAKO'Sのパーツディグリーザーでしっかり洗ってピカピカ。最近チェーン値上がりしたので流用もバカになりません。切れたら新品にします。

自分の分は56cycleでデッドストックになっていたCN-6701が用意してあります。だれも10速のチェーンを買わないので、旧価格で売ってもらえました。

 

・リアハブ:FH-T610 36H

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もともとがボスフリーのホイールなので、そのままではカセットスプロケットが実装できません。24インチのMTB用ホイールを新たに入手するのも難易度が高いので、リムを流用してホイールを組み直すことにしました。もともとのハブが36Hなので36Hです。

 

・ブレーキレバー:BL-T611

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正直これは変えなくても良かったのですが、シマノVブレーキレバーはシフターをレバーにマウントできる「Ispec-B」対応です。見た目がスッキリするし、もともとのハンドルバーが黒なので、ハンドル回りが黒でまとまってかっこええやろ、という考えです。完全に自己満足の世界。

 

・シフター: SL-M670-B-I 右のみ

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ブレーキレバーを「Ispec-B」対応にしたので、「Ispec-B」対応の10速レバーは自然とコレになりました。DEOREよりも気持ちレバーの引きが軽いことを期待したい。

 

・グリップ:WTBの¥1,400のやつ

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安価でちょうどいい、みんなの味方WTB。グリップシフトではなくなるので、右側のグリップが合わなくなるので、新たにグリップが必要です。イボイボがあるタイプは素手だと痛くなる時があるので、ツルっとしたコレにしました。

 

かくして私のドロッパーポスト代は息子のドライブトレイン代となりました。自転車をいじるのは楽しいですし、後悔はしていない。

 

■車輪組み

今回リアホイールは組み直しです。久々に車輪組のチャンスがやって来ました。

もともと使われていた正体不明の24インチリムを使用するので、ERD(有効リム径)が不明です。スポークとニップルを使ってERDを測ります。

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元々のホイールをバラしてリムを観察すると、デカい切削屑が2個も取れました。もう一個あったのですが奥まったところにあり取れません。今回は諦めました。

 

リムがバラせたところでERDを求めるため各部を採寸します。

以下が私のERDの求め方です。

1.リムの外径を測る。・・・ A

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 もともとのホイールをばらしてリム単体にし、メジャーで直径を測ります。3回程度測って平均値を出します。リムの繋ぎ目や、スポーク穴を目安に測ると測りやすいです。

今回520mmでした。

 

2.リム外周からニップル先端までの長さを測る。・・・ B

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 仮のニップルとスポークをつけ、リム外周からニップルの先端までを測ります。スポークをつけておくとニップルを引っ張って測れるので測りやすいです。

25.5mmでした。

 

3.ニップルの長さを測る。・・・ C

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 ニップル先端からニップルのドライバー溝までの長さを測ります。スポークはニップル内のネジのかかりしろまであればよいので、溝のツラで測ります。

11.5mmでした。

 

4.計算する。

ここまで測定した値で、以下の式にすると計算できます。

 

 ERD = A - 2 × ( B - C )

 

ざっくり絵にするとこんな感じです。

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B - C を2倍しているのはリムの反対側も計算に入れる必要があるからです。

工夫してERD計測工具を自作している方もいるようですが、しばらく次のホイールが組めなさそうなのでまた次回にしたいと思います。

 

ERDが計算できたら、Excelで作ってある計算ツールでスポーク長を計算です、と言いたいところなのですが、今回使用するハブであるFH-T610のフランジ↔︎センター間の寸法が製品ページにありません。シマノの技術資料をたぐります。

 

2018-2019 SHIMANO Product Information Web

 

資料によると、フランジ間距離(Flange distance)が59.2mm、オフセット(Offset)が7.8mmとあります。この数字から、フランジ間距離を2で割って、ドライブ側はオフセット分を引き、反ドライブ側にはオフセット分を足すとフランジ↔︎センター間の寸法が出せます。

 

結果、

ドライブ側:21.8mm

反ドライブ側:37.4mm

となりました。

 

念のため実寸もします。

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エンドにアルミの治具を突き当て、ノギスで測ります。アルミの治具は、以前服部製作所にお願いして作ってもらいました。クイックレバーをしっかり締めると治具が固定できるので、安定して採寸ができます。この時、スポーク穴から採寸すると、シマノの技術資料とほぼ同じ寸法になりました。資料の値で計算して問題なさそうです。

 

以前にExcelで作成した計算シートにこれまでの採寸結果を入力して計算します。

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ドライブ側4本組、反ドライブ側6本組のヨンロク組でいくことにしました。スポーク長が計算できたらおなじみのCirclesでスポークを切ってもらいます。スポークは安価にホシの#14です。

 

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組めました。フレームカラーが緑なのでニップルもアルミの緑にしました。 

今回組み立ててみて、反ドライブ側のスポークがだいぶ長いことがわかりました。以前から感じていたのですが、首折れスポークの場合、首の部分が馴染んでくると、予定よりスポーク長が伸びてしまう印象です。このあたりの伸びを補正値として今後は計算に組み込んでいく必要がありそうです。

 

■自転車への組み付け

ホイールが組めたらあとはちゃっちゃと自転車に組み付けていくだけです。

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組めました。

側面から見たら、写真が暗いと変化がわからないくらい見た目では地味な変化です。スプロケットが目立つかな。

 

ハンドル部はしっかり変わりました。

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シフターがレバーの下に隠れるので見た目がスッキリです。

 

ライダー側から見るとこんなかんじ。

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 黒で統一されて、引き締まった印象です。ステアリングコラムのトップキャップは、2018年の白州の森バイクロア4でファミリークラス3位入賞の賞品です。スペシャリティある。

 

気にしていたチェーン暴れですが、


KONA HULA 2018 RD変更後

変更前と比べるとリアディレーラがスタビライザーのおかげで暴れないので、全然違います。チェーンリングは初期についていたものですが、現時点では外れる気配はなさそうでした。このまま行けそうです。変速についても特に問題ない印象です。

 

息子に実走で変速の調子を確認してもらいました。早速近所の公園の階段を乗車で下って、チェーン暴れが少ないことに満足してもらえたようです。シフトダウン時に親指をだいぶ押し込まないといけないことに少し戸惑ったようですが、全体としては問題なく変速できるとのこと。シフターの取り付け位置も微調整が効くので、ある程度の握力がついてきたら子供用自転車でもグリップシフトよりラピッドファイヤーのほうが良さそうです。

 

地獄の猛暑もやっと落ち着いてきたし、あとは思う存分走ってもらうだけですね。

 

【書評】夜は短し歩けよ乙女 著:森見登美彦

小説を読む人であれば、「食わず嫌い」ってあると思います。

私にとっては、森見登美彦作がまさにそれでした。

 

ベストセラー作品のなかでも「夜は短し歩けよ乙女」は、なんというかなぜか手が出ない作品だったのでした。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 

最近森見登美彦原作のアニメ映画「ペンギンハイウェイ」のCMが見られるようになってきて、そのSFっぽい雰囲気に私としては食指が動く感じでした。最近小説を読む時間も作れるようになってきて、私としては「ペンギンハイウェイ」を読む前に代表作とも言われる「夜は短し歩けよ乙女」を読んでおくしかないんではないか、と思い読んでみました。

 

読みはじめてすぐに感じたのは、「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」感でした。原作の高橋留美子をして 「一番きらい」と言わしめた押井守監督作品です。

 

森見登美彦京都大学農学部出身で、その京都大学周辺を舞台にした甘酸っぱいラブストーリーの本作ですが、夢現のなかで過ぎ去るファンタジー感はまさに「ビューティフルドリーマー」でした。なんというか著者の大学時代の風景、もしくは思考回路を反映したのかと邪推してしまう本文ですが、対してヒロインの思考回路の現実感の無さ!妄想膨らむ青春真っ只中のオタク大学生の理想を具現化したような現実感のないヒロインですが、読み進めると「まぁええか」という気持ちになってきました。もはや突っ込むのも無粋というもの、という気配です。

このヒロインに対して女性読者はどのような印象を抱くのでしょうか。

 

ストーリーは徹底したご都合主義で、京都を舞台にファンタジーな世界が広がります

。登場人物は面妖な人物ばかりですが、実際「京都ならしゃあないか」と思わせる妙なリアリティを感じるキャラ立ちした人物ばっかりです。別に私は京都には縁もゆかりもなく、完全に勝手な思い込みです。

 

最後まで読んで、赤面間違いなしのハッピーエンドで終わるのですが、ハッピーエンドの作りよりも、作中のセリフの元ネタや、伏線回収について考えさせてしまうところがかつてひねくれた男子学生だった自分を抉ります。私は作中の「私」のような知的レベルでは生きていませんでしたが・・・

 

文庫版の「あとがきにかえて」の羽海野チカ先生のイラストがしっくり来ていて、山下和美先生でもしっくり来る気がしました。読み終えてから著者のWikipedia記事を読んでみると、押井守作品に特別な思いがあるようです。私が感じた「ビューティフルドリーマー」感は間違いなかったようです。

 

ベストセラー作品にまんまとやられた気がして悔しいのですが、「まぁこれは流行るんちゃうかな」とうそぶきつつ、すでに購入済みの「ペンギンハイウェイ」に読み進みたいと思います。

【書評】巨神計画・巨神覚醒 著:シルヴァン・ヌーベル

乱暴かも知れませんが、古より日本ではSFと言うと、もっとも一般的に知られるのが巨大な人型ロボットが主題のアニメと言えるかと思います。

しかし、人型の巨大なロボットに人が乗り込んで操縦し、戦闘に使うというのはどう考えても無理があります。巨大な質量はそれだけでコントロールが困難な代物ですし、質量が巨大だということは、少し動くだけでも巨大な仕事量となり、それを実現するには莫大なエネルギーが必要で、そのエネルギーをどこから調達するのかという問題もありますし、第一戦闘に使ったら確実に壊れるワケで、達成できる成果と製造コストと補修費が釣り合わなすぎです。結局ミノフスキー粒子が散布されても現実では人力の白兵戦になる気配が濃厚です。

 

でも、人々は巨大ロボットによる戦闘が大好きです。

gigazine.net

私も大好きです。

 

しばらく色々あって大好きなSF小説を読む機会がなかったのですが、やっと私生活が落ち着いて久々にSF小説を読む機会がやって来ました。今回読んだのは職場付近の本屋で面出しになっており、前から気になっていた「巨神計画」と「巨神覚醒」の各上下巻4冊です。

 

巨神計画 上 〈巨神計画〉シリーズ (創元SF文庫)

巨神計画 上 〈巨神計画〉シリーズ (創元SF文庫)

 
巨神計画〈下〉 (創元SF文庫)

巨神計画〈下〉 (創元SF文庫)

 

 

巨神覚醒 上 〈巨神計画〉シリーズ (創元SF文庫)

巨神覚醒 上 〈巨神計画〉シリーズ (創元SF文庫)

 
巨神覚醒 下 〈巨神計画〉シリーズ (創元SF文庫)

巨神覚醒 下 〈巨神計画〉シリーズ (創元SF文庫)

 

 

 発掘された正体不明のテクノロジーで製造された約6000年前の巨大ロボットをめぐるお話です。3部作として構想されており、来春日本語版完結編が販売される予定です。今から超楽しみ。日本の巨大ロボットアニメに知見のある方であれば、読めば著者が猛烈に日本のロボットアニメ愛好家であり、かつひねくれた性格であることがお分かりいただけると思います。

 

特徴的な文体で、録音記録を文字起こししたような形でストーリーは進みます。巨大戦闘ロボットが発掘され運用されるまでの流れ、そしてその戦い、バックストーリーまで、あんまり細かい描写とは言えないまでも読み手を興奮させる内容で、ぶっちゃけ大満足です。特に「インタビューワー」の存在が読者を刺激すると感じました。すっかりハマってしまい4冊買って3日で読んでしまいました。ですが、2部4冊の中でロボット同士の戦闘シーンはごくわずかで、絵面を想像すると大変地味なものです。でも個人的には納得のいく戦闘シーンでした。

 

第2部である「巨神覚醒」では、主要な登場人物の名前の由来が明らかにされるのですが、40歳付近のアニオタには「そこまで直球でいいの!?」と感じてしまいます。ガチのロボットアニメ愛好家の方であれば、モトネタはどこかを考えながら読んでもよいかも知れません。個人的には「ぼくらの」分も感じました。さらに結構大急ぎで伏線回収しているので、読者としてはそれなりのカタルシスは得られると思います。

 

細かい設定が大好きなSFオタからは雑な設定と言われそうですが、

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          /,.=゙''"/
   /     i f ,.r='"-‐'つ____   こまけぇこたぁいいんだよ!!
  /      /   _,.-‐'~/⌒  ⌒\
    /   ,i   ,二ニ⊃( ●). (●)\
   /    ノ    il゙フ::::::⌒(__人__)⌒::::: \
      ,イ「ト、  ,!,!|     |r┬-|     |
     / iトヾヽ_/ィ"\      `ー'´     /

 

な感じがエンターテイメントとしてはちょうどいい感じです。大変楽しめました。

 

問題点としては、SF小説はあまり売れないので単価が高くなってしまうということです。文庫版で買った私には4冊で4000円超。でも、何度でも読み返せる事を考えたら結構お得な気もしています。

 

久々に読んだSF小説がエンターテイメント色が強いもので良かったです。来春発売の完結編が今から楽しみです。

【雑記】マインクラフト(Windows10版)にMakeCode for Minecraftを導入した話

昨年、息子とマインクラフトでマルチプレイをするためにMac Mini(Late2012)にWindows10を導入し、Windows10版とiOS版でマルチプレイを楽しんでいるのですが、旧Mac版でできた「ComputerCraftEdu」が使えなくなり、プログラミングで遊ぶ事が出来なくなったのが不満でした。OSを切り替えればいいのですが、デュアルブート環境ではイマイチ面倒です。

 

そんな中、2017年の10月にMicrosoftから公式プログラミングツールである「MakeCode for Minecraft」がリリースされていた事を知り、早速インストールしてみました。

 

minecraft.makecode.com

 

結論から言うと昨年遊んでみた「ComputerCraftEdu」よりもプログラミングしやすく、かつ高度なプログラミングが可能になっており、公式の本気を感じます。ですが、日本のマインクラフターの間ではイマイチ話題ではないらしく、Webで検索してもプレスリリースか英語の情報しかなく、個人のブログなどではあんまり紹介されていません。公式からマトモな日本語サイトが公開されていないせいでしょうか。

と言うわけでこのGWの連休で遊んでみた結果をまとめてみたいと思います。

 

 

◼︎MakeCode for Minecraftとは?

昨年は気づいていなかったのですが、「窓の杜」で以下の通りプレスリリースがあったようです。

forest.watch.impress.co.jp


概要を図示するとこんな感じです。

 

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MakeCode for Minecraft」で作ったプログラムを、「Code Connection」が橋渡しして「マインクラフト」で動作させるという仕組みになっています。後述しますが、「Code Connection」で橋渡し出来るプログラミングツールなら、他の言語も使えるようです。「MakeCode for Minecraft」はJAVA Scriptで組まれており、JAVA Scriptが使える方なら直接記述も可能です。

 

◼︎インストール

Minecraft(Windows10版)がインストールされたPCで、以下のサイトにアクセスして「MakeCode for Minecraft」をダウンロードします。

 

minecraft.makecode.com

 

サイト中段にある「Download Code Connection」をクリックします。

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 写真1:ダウンロードボタン

 

ブラウザが「Edge」の場合は以下のダイアログが表示されるので、「実行」をクリックしてインストール開始です。

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写真2:インストールの実行

 

後はWindowsアプリケーション定番のインストールの流れです。

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写真3:おなじみのインストールダイアログ

 

そのままインストールが終わるとデスクトップに以下のアイコンが表示されます。

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写真4:いかにもマインクラフトなアイコン

 

これで準備完了です。

 

◼︎マインクラフト(Windows10版)と連携する

マインクラフトを起動してから「Code Connection」を起動すると、以下のようにメッセージが出ます。書類アイコンのボタンを押すと、コマンドがクリップポードにコピーされます。

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写真5:仮想サーバへのアクセスコマンドをコピーする

 

Minecraft Education Edition」と書いてありますが、普通のマインクラフトWindows10版で問題ありません。

 

チートONのクリエイティブモードでワールドを作ります。常に昼間、天候変化なしのオプションは付けておいた方がウザくないでしょう。チャットウィンドウを開いて先ほどコピーしたコマンドを貼り付けて、Enterキーを押すか右側の実行ボタンを押します。

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写真6:チャットウィンドウへコマンドを貼り付けて実行

 

「サーバーへの接続を確率しました」のメッセージが出ると準備完了です。

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写真7:サーバへ接続を確立

 

接続が完了すると、「Code Connection」の画面が切り替わります。

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写真8:MakeCode以外のプログラミング学習ツールが使えるようである。

 

ブロック積み上げ型のプログラミング学習ツール「Scratch」も使えるようです。すでに「Scratch」で遊んでいる場合はそちらでも良さそうですね。今回はエントリの表題通り「MakeCode」を使います。

 

先ほどの画面で「MakeCode」をクリックすると、「MakeCode」のホームが開きます。

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写真9:「MakeCode」のホーム画面。すでに何件かプロジェクトを作った後です。

 

ここで写真9の「新しいプロジェクト」をクリックすると、新しくプログラムが作成できます。 

 

◼︎プログラミングの基本

実際のプログラミングは、公式サイトにチュートリアルがあるので、それで試すとよく分かると思います。ここからは自分で実際に試してみた結果を示します。 

 

「新しいプロジェクト」をクリックすると、以下のような写真10の状態に切り替わります。写真10は、画面左側の「プレイヤー」という青色のボタンをクリックした状態です。

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写真10:左側のボタンでプログラムのブロックが各種選べる

 

赤枠で囲った大カッコのようなものが、プログラムの一括りになります。

ここからはとりあえず、「ComputerCraftEdu」でいうところの「タートル」にあたる「エージェント」の姿を拝みたいので、「エージェントを自分のところに移動させる」を実際に作ってみます。

 

写真10の赤枠で囲った青い大カッコをクリックすると、プログラムを記述する領域に反映されます。写真11の状態では、マインクラフト上でチャットウィンドウにコマンド "jump" を入力した時に、カッコ内が実行されるプログラムになります。

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 写真11:大カッコのようなものがプログラムの一括り

 

"jump" をクリックすると選択状態になり、文字列を書き換える事ができます。

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写真12:文字列を選択した状態

 

"come" に書き換えました。

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 写真13:文字列を書き換え

 

今度は、左側の「エージェント」ボタンをクリックし、「エージェントを自分の位置にもどす」と書かれた短冊をクリックします。

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写真14:エージェントに対する命令を選ぶ

 

プログラムを記述する領域に、「エージェントを自分の位置にもどす」の短冊が網掛け状態で追加されました。

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写真15:プログラム記述領域に命令がコピーされる

 

ドラッグして、「チャットコマンド "come" を入力した時」の大カッコ内に短冊を移動します。

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写真16:ドラッグして組み込み

 

収まりました。コレでプログラミングは完了です。

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写真17:プログラムの完成

 

では実際にチャットウィンドウを開いて、コマンド "come" を入力します。

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写真18:作ったプログラムを実行してみる

 

 自分の足元に、「エージェント」がやってきました。写真19では一歩引いてスクリーンショットを撮っていますが、実際には自分と同じ座標に来ます。この「エージェント」を使って自分の代わりに建築をしたり、畑を作ったり色々遊べるのですが、それは別の機会にします。

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写真19:呼び寄せた「エージェント」

 

◼︎遊んでみた

公式サイトにはサンプルプログラムが示されており、それを試しに遊んでみることにしました。写真20のプログラムは、「Chicken Rain」と名付けられた「ニワトリを、自分の上空100の座標に100羽スポーン(発生)させる」というプログラムです。写真9の公式サイトトップ画像にそのプログラムが表示されているので採用しました。他にもいろんな動物がスポーンできるのですが、飛べない動物は落下ダメージで◯んでしまいまうのでニワトリです。 

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写真20:「ループ」と「生き物」を組み合わせて作る

 

作ったプログラムを実行すると、しばらくすると空からニワトリが降ってきます。

何とも異様な光景で笑えます。

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写真21:「親方!!空からニワトリが!!」

 

息子から、「1万回繰り返しにしたら、ニワトリは1万羽スポーンするの!?」と注文が入ったので実際に試すことにしました。実行結果は写真23の通り、100羽の時より圧倒的なニワトリが降ってきます。 

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写真23:一万羽のニワトリ

 

引きで撮影するとその異様さが更にはっきりわかります。息子は爆笑して腹が捩れそうな勢いでした。

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写真24:ニワトリタワー状態

 

爆笑している息子と同時に、ニワトリ1万羽はMac Mini(Late2012)には負荷が高すぎるらしく、CPUファンが激しい音を立てて回り始めました。コレはあんまりよくない。せめてニワトリの動きを止めないと、と思い写真25のプログラムを作成しました。

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写真25:禁断のプログラムを作る

 

赤いブチの卵はニワトリです。それにしてもなぜこんなプログラムが実装できるように設計されているのでしょうか・・・

なんにせよ実行します。

 

実行前、辺り一面に広がるニワトリと、さらに降り続けるニワトリでエライコッチャな状態だったのですが、

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写真26:うわぁ

 

プログラムを実行するとあたり一面のニワトリは「コケーッ!」という断末魔と共に皆行動不能になり、大量の生のトリ肉と羽が残されました。まだ地上に降下しきっていないニワトリも生のトリ肉になり、地上に勢い良く落下してきます。

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写真27:「私残酷ですわよ」

 

このまま5分程度待てば生のトリ肉と羽はみんな自然消滅し、バニラ世界に平穏が訪れることでしょう。コンピューターはプログラミングしたとおりに動く、ということを息子に示すことができましたが、果たしてコレでよかったのかは疑問が残ります。

 

◼︎ちょっと遊んでみた感想

プログラミングの基礎があり、マインクラフトで遊んだことがある方であれば、「簡単で楽しい」と思います。プログラミング学習教材としても、マインクラフトが好きな子供であれば、日本語でプログラミングできることからかなりとっつきやすいのではないでしょうか。また、今回は書きませんでしたが、「MakeCode for Minecraft」で作成したプログラムは、JAVA Scriptに切り替える事ができ、逆にJAVA Scriptで記述すれば「MakeCode for Minecraft」に簡単に切り替えられます。アルゴリズムの基礎がある方であれば、JAVA Scriptがわからなくても簡単にプログラミングできるでしょう。逆にマインクラフト用のメソッドがわからなくても、JAVA Scriptで記述する際にはメソッドのオートコンプリート機能もありますし、学習教材として優れているのではないでしょうか。

 

マイクロソフトとしては、こういう遊びを提供することで将来のソフトウェアエンジニアを育てたいという狙いがあると思われますが、日本語チュートリアルが簡単に見つけられない現状では、日本ではあまり広がらない気がします。少しもったいないですね。

 

そして、子供がマインクラフトに熱中している技術職の親であれば、ぜひWindows10版の環境を子供に用意してあげて欲しいと個人的には思っています。息子と一緒に「どんなプログラムを作ろうか?」と考える時間は楽しくて、とても貴重な時間に感じています。


 

【自転車実験室】Power Tap(多分第1世代)を導入した話

シクロクロスで少しでも強くなろうと通い始めた56cycleのローラー教室。今は週1回のペースで通っています。ローラー教室はパワーメータを使って負荷を管理する方針で、通い続けた結果パワーメータの使い方が私にも理解できるようになってきました。そして、実際にトレーニングの効果を感じています。

使い方が理解できてくると、週末のトレーニングにもパワーメータを使いたくなるのですが、安くなったとは言え私の財布の中身からするとお高いもの。そんな時に勝手にライバル視している江上商店のライダー佐藤くんから格安で「Power Tap」の多分第1世代で組まれたホイールを譲ってもらいました。私のクロスバイクのドライブトレインは10速なので使えます。「お代は使ってみてからでok!」と言われ、「格安」なのですがまだお代を払っていません…

今回のエントリでは、ここ1年くらいで私が理解したパワーメータについてのアレコレと、パワーメータを利用したトレーニングについて論じたいと思います。

 

 

◼そもそも「パワー」とは?

日本語に訳すと「仕事率」になり、これは単位時間(秒)あたりにどれだけのエネルギーが使われているかを示すものです。「力」は「フォース」で、これは物などを動かそうとする原因にあたり、「フォース」によって「パワー」が生み出される関係です。自転車に置き換えると「パワー」は「自転車を進めようとするエネルギー」と言えるでしょう。パワーメータは、ライダーがどれだけ自転車を進めようとするエネルギーを出力しているかを図る計測機器です。

 注目すべきは「パワー」の重要な変数として「時間」がある事です。巨大な「フォース」もある程度の時間をかけ続けないと有効な「パワー」にならない、という事です。瞬間的にペダルに力を込めても自転車はほとんど進まず、クランクを回し続けないと進まない、というイメージに直結します。

 

私の理解しているサイクリストに対するパワーと速さの関係をまとめるとこんな感じです。     

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大雑把過ぎる気がしますがこんなもんではないでしょうか。

レースでは赤枠の状態がベスト、トレーニングではパワーも速さも上がる左上セルがベストでしょうか。

この通りに考えると、最近パワーが上がってきた私も結局体重が落ちないとトータルでは速くならないわけですが、大食漢で小デブの私に取っては体重を落とすのが1番の難題。食べる量を調節できる人は、どうやって猛烈な空腹感に耐えているのでしょうか?

 

◼どうやってパワーを計っているのか?

「歪みゲージ」と呼ばれるものを使って、「Power Tap」の場合はハブ軸の歪み、パイオニアなどのクランク型はクランクアームの歪みを測定して、そこからクランクの弾性係数と掛け合わせてパワーに換算しています。

「歪みゲージ」は歪みを検出すると極わずかに電気抵抗が変化する「抵抗器」です。この抵抗の変化をブリッジ回路で検出して、それを歪みの値に変換しています。この辺りは計測機器大手のKEYENCEのサイトに詳しいです。

 

www.keyence.co.jp

 

「歪みゲージ」の変形耐久性は、高耐久性の物の仕様書を見ると100万回くらいあります。仮に「Power Tap」に耐久性100万回の「歪みゲージ」採用され、タイヤ1回転毎に「歪みゲージ」が変形したと仮定すると、700×23cのタイヤ(周長2096mm)で、走行可能距離は単純計算で

 

2096(mm) × 10^6(回転) × 10^-6(km換算)= 2096km

 

となるはずで、短すぎて使い物にならない計算です。でもこれは想定している最大負荷がかかった時。NAS規格によると「歪みゲージ」の耐久性を定義する時の負荷は±1500με。170mmのクランクアームが0.255mm伸びるか縮むかする負荷です。人力の実用領域ではこんな負荷は起きないと思われるので、実際の走行可能距離はこんなに短くないはず。流石に2万km位は大丈夫やろ。実際はどのくらいの走行距離を想定して設計しているのでしょうか?

 

佐藤くんは「数100kmしか走ってない」と言っていたので、屋内保管だったようですし、恐らくですがまだ十分使えそうです。

実際には、「歪みゲージ」本体よりも「歪みゲージ」を対象に貼り付けている接着剤の劣化の方が問題です。よく使われているのはシアノアクリレート系接着剤(アロ◯アル◯◯みたいなもの)で、シアノアクリレート系は実は衝撃に意外と弱いのです。そのため耐衝撃性の添加剤を入れた接着剤を使うのですが、限界があります。過大な衝撃を与えすぎると早めに接着剤側が壊れてしまう可能性があります。早めに壊れたらペダリングがガチャ踏みの可能性があるという事ですかね…

歪みゲージの貼り付けはメチャ気を使うので、パイオニアにクランクを預ける場合1〜2週間の納期は納得です。

 

◼パワーメータはハブ型とクランク型のどちらがいいのか

今主流のパワーメータはパイオニア製に代表(本来ならばSRMか)される「クランク型」でしょう。自分なりに特徴をまとめると、

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という感じです。

自転車が複数台ある場合は、いいリムでホイールを「Power Tap」で組んだら、1番費用対効果が高いと思います。ただ、ロードとシクロクロスのように競技をまたぐ場合はタイヤ交換が面倒になります。逆に自転車が1台で、ホイールの効果を評価したいなら迷わずクランク型でしょう。私としては憧れの「ChrisKing」のハブでホイールを組みたいので、将来的にはクランク型が欲しいです。

クランク型には両足タイプと片足タイプがありますが、パワーを計るだけなら片足タイプで良いと考えています。目的は「前より強くなったか?」を計るためなので。その点ではハブでパワーを測定する「Power Tap」も目的に合致しています。他の人とパワーの絶対値を比較しても、人によって体型や体重が違うので意味がありません。プロ等限界走行中のさらなる効率を追求しないといけないレベルの人なら、迷わずクランク型両足タイプを選ぶでしょう。

個人的に注目しているのはStages PowerのFC-5800(105)の左側タイプ第3世代

第2世代はパワーの取りこぼしなどで評判が悪かったようなのですが、次の世代での改善を期待したいことと、1番大事なのは「色」が選べることです。私は今の自転車には黒ではなくシルバー系のクランクを使いたくて、リーズナブルな値段でそれを満足できるのは現状「Stages Power」しかないのです。パイオニア等、生産数の問題とか色々あるのはわかっているのですが、黒っぽいクランクしか選べないのはちょっとツラい。パーツを黒系でまとめてあるならいいのですが、今の自転車はそうではないので。

私の理想は「White Industries」のクランク(シルバー)に目立たないパワーメータが付いたら完璧です。流石に需要がなさ過ぎて出ないと思いますが。

 

◼「Power Tap(多分第1世代)」の現物を確認

持っていなかった計測機器を触れるのは大変気分がいいものです。汚れを落として点検です。

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リムはDT SWISSのR450の32h、ドライブ側、反ドライブ側共に4本組で組まれていました。ニップル穴は「Veloplugs」で塞いであります。「Veloplugs」は使ったことがないのですが、これを見て使ってみたくなりました。

気持ちリムがドライブ側に寄っていたので修正しましたが、振れは私の感覚ではほぼ無しでした。お見事。同好の志の技は刺激になります。私も修行を積まないと。

 

反ドライブ側のキャップを回し外すと、電池ホルダがあります。

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つまんで取り出します。はんだ付けが少し下手なのが気になります。使用されている電池はSR44が2個。SR44はコンビニとかで売っているLR44と外形が同じですが、中身が違います。

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ざっくり言うとSR44の方がLR44より長い時間安定した電力を供給できます。練習中に電池が切れたら気分がさがるので、少しお高いですがSR44を選ぶべきだと思います。個人的にはとある理由で、ボタン電池Panasonicや三菱よりもmaxellを信頼しています。

 電池ホルダの反対側には、ANT+のロゴが入った透明の樹脂ケースが見えます。

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中身をよく見ると、どうやらANT規格の2.4GHz帯でよく使われている「板状逆F型アンテナ」のようです。重たそうな金属性のハブシェル、アンテナは反ドライブ側の樹脂ケースに出していることから、「歪みゲージ」に対するEMI対策(機器が妨害電波を受けた時の誤動作対策の事)とアンテナの送受信を両立させたかった設計思想のように感じます。「歪みゲージ」は微弱な抵抗値の変化を検出するので、電磁波によるノイズの影響を受けやすく、無線通信で使う場合は金属でシールドする等の対策が必要です。

シクロクロスアイドルのコッシーのブログでも「Stages Power」にアルミテープを貼ると感度が改善した、というエントリがありますが、恐らく歪みゲージ側へのEMI対策になったのだと思います。

vh-lg.com

 

Garminと接続、校正

電池を収めてOリングに防水のおまじないとして薄くグリスを塗りキャップを閉めました。私が持っているサイクルコンピュータは少し時代遅れのGarmin Edge510J。電池の持ちが良く、買ってから4年以上経ちましたがまだ現役です。メニューからパワーメータを検索するとあっさりつながりました。

接続できたら校正です。

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画面の「校正」を押すと、以下のようなメッセージがでます。

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振れ取り台に乗せているので無負荷状態です。このまま「校正」を押すと、

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校正完了です。トルクが「0.00」を表示して変動しません。問題なさそうです。

「校正」は、いわば「ゼロリセット」です。経年劣化でセンサの値がゼロからズレてくる(オフセット)することはよくある話で、定期的な校正が必要です。ですが、校正したからといって測定値が「真の値」を出しているかは実際不明です。でも私としては致し方なし、と考えています。

Power Tap」に掛かる負荷と、その結果を検出するには校正専用の試験装置を用意する必要があるので、メーカくらいでしか対応できません。でも、「真の値」とのオフセットを飲み込んでも、測定した結果を基準にしてそこから自分のパワーがどのように変化していったかの絶対評価は可能だと考えています。「歪みゲージ」の値はフックの法則が適用できる弾性域で使用するもので、その歪と応力の関係は比例関係にあります。

多少値がオフセットしても、その値の伸び率については比例関係と見てよいのでは無いでしょうか。

 

◼実走行してみた

翌日の日曜日に、久しぶりに瀬戸の難所「三国山表側」に挑みました。

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走行中にトレーニングの指標となるのが「ラップパワー」です。これはラップを切った期間のパワーの平均値を表示し続けてくれる機能です。自分で「ラップパワー」の目標値を決め、それを下回らないようにペダリングします。足を止めると「ラップパワー」は下がっていき、下げないように頑張ろうとすると全く気が抜けません。1人で走るときは苦しさに負けてペースが落ちやすいものですが、数字で「頑張れてない」事を示されるので気が抜けないのです。ラップパワーの詳しい利用方法は、関連書籍を買うか56Cycleに行って下さい。

果たして結果はタイムが31:21の自己ベスト更新。この間の「ラップパワー」は286Wでした。31:21の間、平均して286Wのパワーが出せた、ということになります。昨年末に20分間の「ラップパワー」で284Wを記録しているのですが、それより向上しています。タイムについては2分以上の更新で、確実に自分が強くなったことがわかり気分が上がりました。ただ、全開走行で太ももの筋肉がズタズタになった感はハンパなかったです。

「ラップパワー」と合わせて、「パワー」も表示させておきましたが、確認している範囲では表示が「0W」になることはなく、問題なく使えているようでした。早く佐藤くんにお代を払わないと・・・

 

◼ローラー教室で使ってみた

自分のパワーの変化を確かめるためには、同じ測定機器を使うべきなので、56cycleにも持ち込みました。ミノウラの固定ローラーで使うためクイックレバーはミノウラのトレーナー用にしてあります。Amazonで¥500しませんでした。

結果、2セット目までは問題なくパワーを測定できたのですが、3セット目の20分間の間で10秒近くパワーが測定できない事が3回発生しました。パワーの表示が「0W」ではなく、全く表示されなくなったので、Garminとの接続が切れたと思われます。帰宅時も問題なく測定できたので、3セット目だけ電波状況が悪くなったのでしょうか?今後も使ってみて再現性を確認してみます。

サイクルコンピュータ周辺機器の接続でメジャーなANT規格は2.4GHz帯の電波を利用していますが、現代では2.4GHz帯を利用している無線局がメチャ増えていて、TDD(時分割複信)方式を採用しているANT規格にとっては、混信しやすいという点で屋内使用は不利です。今や懐かしのPHSでは、事業者を超えて時間の同期をするなど工夫していたそうですが、サイクルコンピュータ界隈では無理でしょう。私の考えでは、サイクルコンピュータのような2.4GHz帯を使う微弱無線局は、利用者が増えまくった今、FDD(周波数分割複信)方式のBluetoothに切り替わっていくのが理想と思われます。私が気になっている「Stages Power」はBluetooth対応なのでますます気になります。このあたりの通信方式について興味の有る方は、私に直接聞いていただけたらと思います。延々話し続けて鬱陶しくなることをお約束します。

 

◼まとめ

・パワーメータの目的は「前より強くなったか?」を計ること。

・理想はクランク型だが、「Power Tap」も十分役に立つ。

・理想の通信規格はBluetooth

 

今回はパワーメータのお話でしたが、パワーが高いだけではシクロクロスでは勝てません。今の自分のカテゴリC3の自分の立ち位置を図示すると、

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という領域でしょうか。パワーは付いてきましたが、それを活かすテクニックが無いと宝の持ち腐れになります。テクニックについては課題をもらっているので、テクニックも合わせて練習していきたいです。ただ、テクニックを活かすために必要なパワーもあるはずで、どちらも練習が必要だと思います。

パワーメータという計測機器が増えて、ますます環境が整ってきた私。これから2018-2019シーズンの開幕まで約半年。できる範囲で強くなりたいと思います。

長期的な目線を持てばマスターズ65+の全日本選手権まで20年以上時間がありますから。できる範囲でたっぷり楽しみたいと思います。

【レースレポート】浜松シクロクロス2018

2017-2018のAJOCCシーズンも終わり、3/18に開催された「東海クロスランド」に参戦できなかった身としては、1ヶ月以上ぶりのシクロクロスになりました。

本当は家族で参戦するつもりだったのですが春休み後半の息子が久しぶりに風邪引きに。その状態で家を空けて1人で遊びに行くのは流石にNGと思いDNSを決めたのですが、4月から職場の異動で仕事内容が変わり頭がチリチリしていた私を見かねて妻から「走って頭スッキリさせて来たら」とのお言葉が。そこでダメ元で参戦予定の服部氏に交通費ワリカンを持ち掛けたところ快くOKを貰ったので参戦する事に。

家族で参戦ならプチトリップの意味合いもあるので交通費は確保してあるのですが、1人で行くとなると遠征費は馬鹿にならないもの。遠征の時に仲間がいると心強いですね。

 

◼︎アクセス

会場は東名高速「浜松IC」から約17kmの「中田島砂丘 凧場」。

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AM5:30に名古屋の白川公園を出発したのですが、道は空いていて7:10には会場まで到着できました。浜松の名自転車店「GreenCog」からもほど近いです。以前に参戦したエコパシクロクロスといい、浜松付近は東海地方だけでなく、関東からも参加しやすそうな好立地です。

 

◼︎会場

中田島砂丘」と言うくらいだから砂だらけかと思いきや、防風林なので一部を除いて締まった路面でした。会場に着いて感じたのが風が強くて寒い事。この日は日中も気温12℃で、シクロクロスとしては高温ですが、春の気温に慣れた身体には応えます。BUCYO COFFEEのホットメニューがありがたい。

浜松シクロクロスはシクロクロッサーお馴染みのBUCYO COFFEEが出店しています。「美味い、早い、安い」の3拍子揃ったメニュー。この日のメインはきしめんでした。

…3月末に10年ぶりくらいの春スキーに行ったのですが、久々のスキー場で感じたのは「スキー場にはBUCYO COFFEEが無い!」と言う当たり前の事。スキーも結構お腹が空くのを忘れていて準備が悪く、食事の確保が面倒でした。ウインタースポーツと言えばシクロクロスになった我が家は会場で暖かく迎えてくれるBUCYO COFFEEに身体が馴染んでしまい、食料を確保する、という動物的な勘が薄れて来た気がします。いやマジで。

 

◼︎コース

今回C3にエントリーしていましたが、会場に着いてから「シクロクロスにエントリーしている人は1時間耐久が無料」という太っ腹企画である事に気が付きました。1時間耐久は考えていなかったのですが、試走をしてみてコースの良さを知り1時間耐久も走る事にしました。

試走の時のオンボードカメラの映像がこちら。

 


浜松シクロクロス2018試走

 

いかがでしょうか。今回走っていない方、走ってみたくなるコースレイアウトではないでしょうか?

のんびりペースで6分。複雑ですがコンパクトなコースです。難所は1:30くらいからの登りの後の砂区間。芝に見えて砂、というラインを見誤ると急にスピードダウンしてしまいます。さらに道幅が狭く、レース前のアナウンスで部長も「抜き所が無い」と言っていました。

関西シクロクロスの「くろんどCX」が好きな方なら大いに楽しめるコース設定だと思います。地獄の階段はありません。

 

◼︎C3のレース

いつも通り朝からしっかり水分を取っているのでお通じもありスッキリです。レース会場のトイレにはウォシュレットなどないのでお尻拭きはマストアイテム。ネピアの「おしりセレブ」は水分が多くて柔らかく、拭き心地は良いですが量が少なく高コスト。やはりコストと拭き心地のバランスではピジョンの「おしりナップお出かけ用」に軍配が上がります。

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「おしりナップ」がベスト。そう思ってます。

ゼッケンNo.順にコールされて計測チップを受け取ります。スタートはグリッドもなくゆるい雰囲気。エントリーが遅かったのでほぼ最後尾スタートです。

第1コーナーはMCのYKO氏の言葉通りみんな落ち着いて進入。

レースペースで走り出すと、コースの猛烈な難しさを感じます。微妙にバンクしているコンパクトなコーナーや、芝に隠れた砂、微妙な位置に張り出している木の枝で目まぐるしく視界が切り替わります。各所で難儀している方を少しずつ抜かして3周目に3位争いに食い込みました。2位には宿敵GreenCogの庄司店長。太めのタイヤで砂区間を有利に進めており、かなり距離を空けられています。今より圧倒的に早くならないと追いつけない。

抜きつ抜かれつの結構なデッドヒートで3位争いをしている最中に前輪から異音が…

4周目の終わり位に前輪からエアが抜け、ビードは外れていませんでしたが操舵出来ないレベルまでタイヤが潰れてしまいました。

スペアは無いし、このまま走るしか無く無理して走っていましたが、5周目の前半で柿本さんから「リム痛むで」と言われて諦めました。

あと1周なのにDNFはしたくない。担いで走る事にしました。これが苦しい!AJOCCシーズンが終わり、ツーリング用の鉄フォークに変えた事で「重量化」した私の自転車が容赦なく肩に食い込みます。重たいのですが大のお気に入りのフォークなので致し方なし。

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クラウンにコインの埋め込みがある極太のセグメンタルフォーク。大のお気に入りです。

 

たまらず自転車を降ろし、サドルを押して走ります。どんどん後続から抜かれる中、「1時間耐久は辞めよう、辞めよう」と思いながらのランです。気が遠くなる。

コース南側の森区間を抜けてゴールが近づいて来たとき、このタイミングでチームメイトの服部氏が迫って来ました。私は最下位付近のはずなのに何故このタイミングで?!と思いながらも最後の意地でダッシュを掛けました。が、そのまま抜かれて18位でゴール。

ゴール後に知ったのですが、服部氏も飛び乗りした時にサドルが明後日の方向を向き、それ以降ずっと立ち漕ぎでペースを落としていたのでした。

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私の中で「#ふたりはメカトラ」が生まれた瞬間でした。

 

2人揃ってメカトラをメイクして冴えない成績で、ある種美味しい展開でした。

私の前輪パンクの原因は、コーナーでハンドルをこじってしまった際にリムとビードの間に土が入り込んでしまい、そこからエアが抜けた事によるものでした。

 

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ビードフックに土が入り込んでいます。

 

私の前輪のタイヤは、センターノブがほとんど残っていない位使い込んだSERAC CX MAD。正直寿命なのですが、資金繰り的にまだ買い替えられずそのまま使っています。ビードが緩くなってきており、低圧だとリムから外れやすい状態です。走行中に外れなかっただけ御の字と言った所でしょうか。

ランのダメージは大きく、正直1時間耐久は諦め掛けていましたがやはりこのままでは不完全燃焼。材料とポンプは持ってきていたのでタイヤをはめ直す事にしました。

サイドカットしていない事を確認してからタイヤを外し、タイヤとリムを洗います。土や草、古くなったシーラントを洗い流してペーパータオルで拭きあげ、リムテープを貼り直し、シーラントを注ぎ込んでGIANTのControl Tankで一気にエアを入れます。一発でビードが上がりました。リムテープを切るハサミは忘れてきていたのですが、快く貸してくれた方がいました。感謝です。

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持っててよかったControl Tankとリムテープ、シーラント。 

チューブレス対応のタンク一体型ポンプもありますが、私は別体が良いと思っています。新たにポンプを買い増す必要が無いですし、頻繁に使うポンプは軽い方が扱いやすいです。

 

◼︎1時間耐久

午前中のC3の反省から、午後は走り切る事を目標に。ビードからのエア抜けが怖くて、フロントのエア圧は2.2barに設定しました。

スタート3分前にも関わらず、風が寒いのでYKOバスの陰に隠れて風をしのぎます。体感温度が全然違いました。参加者が多いためローリングスタートの予定ですが、「ルマン方式にするかw」の声も聞こえます。

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スタート3分前にも関わらずこの状態w

 

スタート1分半前になって自転車に跨りゆっくりスタートです。人数が多く隊列はどんどん長くなっていきます。私がコースの半分くらいに来たところで本スタートのコールが聞こえました。ペースを上げます。

 

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Photo by Tatsunori Yamada コースが楽しくてニヤケます。

 

60分連続で走り続けるのは今回が初めてでした。走ってみてよく分かったのは「60分全力はムリ」という事。速度を落とさず上手く休む事を覚えないと60分のレースには身体が耐えられません。ただ今回良かったのは、毎周回ラインを確かめる走りが出来た事です。

試走の時からレースペースで走れたらいいのでしょうが、気持ち的にペースが上がりきらないのです。レース中は勝てないと分かっていてもテンションMAXなのでペースが上がり、その時に曲がれる、走れるラインを探す繰り返しが可能になります。本当にいい練習になりました。

難所の砂の登りも2回乗車で超える事ができて嬉しかったです。結果-2Lapで18/62位。今の私には上出来では無いでしょうか。

レース後は胃の周りが重たかったです。内臓が揺さぶられた感じ。C1の選手はどんなレースマネジメントをしているのでしょうか。私はまだまだ60分のレースをまともに走り切るには遠いですね。

 

◼︎レース後

表彰式が終わると、レースの主催「カントリーモーニング」のイベント定番のじゃんけん大会です。やたらと賞品が豪華です。

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賞品が豪華なカンモー名物じゃんけん大会。

 

最後に今回初めて観戦に来たという参加者のお母さんが3Tのディスクブレーキ用ホイールをゲットして行きました。スゴイ…

 

家族を置いて来ているので、定番になっている「餃子の店 かめ」でお土産の浜松餃子を買って早々に帰宅です。

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息子と行った時の写真。定番のお店です。

 

道路も混んでいなくて19:00過ぎには帰宅できました。速やかに餃子を焼いて晩御飯です。

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餡の脂が少ないように感じるが、んまい。

今回50個買って¥2,000(tax in)。2日に分けて土日とも晩御飯が餃子になりましたが、もっと食べたかった。60個買っても良かったかな…

 

◼︎まとめ

・工具、ケミカル類は一式持って行くのは大事。

・今後1時間耐久は可能な限り走る。トレーニング効果が高い。

・早く新しいタイヤが欲しい。

 

浜松シクロクロスは、コースが面白く、走りごたえのあるイベントでした。

レース後は浜松餃子を買ったり、「さわやか」でハンバーグを食べたりとプチトリップの要素たっぷりです。今回は翌日のMTBレースは参加しませんでしたが、来年は両日とも参加したいです。

See you next year!

 

【レースレポート】東海シクロクロス最終戦 ワイルドネイチャープラザ C3

楽しみにしていた最終戦、ワイルドネイチャープラザがやってきました。私にとっては最も好きなコース。砂は乗れないととても苦しいですが、乗れるととてもとても楽しいのです。レース後の身体のダメージが1番大きいのもこのコース。持ち得る全てを使って挑む感じが好きです。

 

◼︎事前の準備

前の週の日曜日にエコパシクロクロス出走の後、最終戦に向けて気合いを入れたかったので、20日(火)と22日(木)の2日間56Cycleのローラー教室で追い込むことにしました。火曜日の1セット目でそれなりにきつい負荷で回している最中に、左膝の皿から内側のくるぶしにかけてパシーンと電気が走るような感覚が。痛い!1セット目は何とか回し切ったのですが、2セット目以降は左膝の内側の筋が「ポクポク」いうような感覚と痛みに耐えられず、全く出力が上がらずにグダグダの状態になってしまいました。コレはマズイ。

 

帰宅後にアイシング、リカバリーオイルで丁寧なマッサージをして過ごしましたが、22日(木)夕方の時点でも左膝の違和感は消えず、通勤中や56Cycleに向かっている最中も左膝の内側の筋が「ポクポク」いうような感覚は消えませんでした。

 

56さんに相談したところ、「サドルを上げてみては?」との事。サドルを上げて、出力低めで1セット目を始めたところで気づきました。「以前よりサドルが下がっていた!」

ローラー練の前にサドルを上げた時に見た目で違和感があったのですが、サドルを上げる前にシートポストに傷が見えなかったのです。トレーニングの結果サドルが少しずつ上がってきていたので、もともとシートチューブに隠れていた部分の傷が露出していたのですが、それが全部隠れていました。体重が重い上に下手な飛び乗りの衝撃で、徐々にサドルが下がってしまい、結果ペダルを回しにくいポジションで出力を上げたたため膝が耐えきれなくなったと思われます。

結局この日も膝に違和感は残りましたが、火曜日よりは出力を上げてトレーニングができました。同じ56Cycleに通うライダーから、「テープ等をシートポストに貼ってサドル高を管理しては?」とアドバイスを受けました。サドルが下がっていた事には全然気がつきませんでした。今後はサドル高もレース前の要管理項目になりました。

 

レース前日の24日(土)、どうしても歯医者の予約が動かせず私は前日試走をキャンセル、自転車のメンテナンスに集中しました。WAKO'sで教えてもらった洗車方法でチェーンをピカピカにして、リアタイヤをSERAC CX SANDに交換しようとしたところビードが上がらない。

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サイドカットしていました。以前にグラベルライドをした時にパンクして、出先でチューブを入れて帰ってきたのですが、その時にサイドカットしていたようです。パンクの原因は低圧にし過ぎてビードフックからタイヤがずれて土を噛みこんだせいだと思っていたのですが、観察が足りませんでした。

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仕方がないのでそれまで履いていたSERAC CXのセンター部のノブをニッパーで可能な限り切り取って、少しでも砂に効くようにお祈りしました。本当は新作のSERAC CX EDGEが欲しかったですが、諸事情により断念。貧乏EDGEで挑むことに。5000兆円欲しい。

 

晩御飯に玄米雑炊をたっぷり食べて、しっかりマッサージして早めに就寝しました。

 

◼レース当日

4:30に起きて息子の朝食用サンドイッチを作り5:00に出発、途中コンビニに寄って6:30ぴったりに会場へ到着です。会場へ向かう途中、思ったより空が明るいことに気が付きました。第4戦の時は真っ暗で雪が降っていたのに・・・季節が進んだことを感じます。

 

会場に着いてからコースを歩きました。試走でしっかり走るとレースの脚が残らないと思ったので、気になる所だけ2、3回試しましたが、1周だけにとどめました。

 

私がC3に昇格して、妻もCL2で走るようになったため、東海シクロクロスでは会場に到着してからの準備にだいぶ時間の余裕ができました。落ち着いて準備をしてCL3、C4Aの観戦です。この日はGreenCogの庄司店長(影武者)と、 f:id:tkcx3110:20180228232930j:image

 

マオさんがそろって優勝!

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 Photo by Youkan_0045

 

友人が勝つと盛り上がりますね。コレで庄司店長(影武者)とは来シーズン同じレースで戦えることに。シクロクロスを続ける理由がまた一つ増えました。

 

水分補給の工夫で、レース前に必ず便通のある私。それに備えて普段は赤ちゃん用のトイレに流せるおしりふきを持ち歩いているのですが、今回は忘れてきてしまいました。ところが行きに立ち寄ったコンビニでトイレに流せるおしりふきが売っているやないかい…

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コストパフォーマンスで言うと、「おしりナップ」に軍配があがりますが、拭き心地はなかなかのものでした。ファミリーマートで買えます。

 

CL2の妻のスタートを見送ってからローラーアップ開始です。ローラー台の上から妻のレースを観戦しつつクランクを回します。しばらくクランクを回すと太ももの芯がほぐれていく感覚がよくわかりました。やはりアップは必要ですね。

 

アップが終わって招集。妻はまだ走り終わっていません。今回CL2は1位の選手が早かったため3周。後続は30分を越えるレースになっていました。

 

◼レース

今回私のボディNo.は40で4列目。左端に入りました。小学2年生の息子がピッタリ横について「スタート2分前にジャケット受け取るから」と言ってきました。基本的に出走はしませんが、レースをよく観察している息子は段取りをよくわかっていて、積極的に親のサポートに入ろうとしてくれます。

関西シクロクロスが主戦場のヒゲのおじさんが「シクロクロスって、実は教育にもけっこう良いものなんじゃないか」とnoteに書いていて、膝を打つ内容でした。

note.mu

 シクロクロス会場にいる子どもたちは、それぞれの視点、それぞれのスタイルでレースを捉えていて、自分たちで楽しみを見出しているように感じます。みんなレベル高い。

親バカと言えるのでしょうが、息子の楽しみ方は私とは別の領域にいる気がします。

 

スタートは、完全に出遅れました。スタート直後の落車が怖く、様子を見ながらのスタートになってしまい、先頭集団からは置いてけぼりです。C3はさすがにみんなスタートダッシュが速いです。

 

第1コーナーの砂区間で前が詰まってしまい降車、そこから自転車を押して走ります。

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 Photo by Kouki Watanabe

砂が深くラインが壊れている状態での再乗車は私のテクニックでは不可能です。後ろから数えたほうが速い状態で進むことに。

 

今回最大の失敗は「無理に乗ろうとした」こと。

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 Photo by Kouki Watanabe

砂の上でラインを選択できるほどのテクニックが無い私には、狙ったラインを先行されると抜かすことができません。そこで粘って乗ってしまい結局速度が落ちて、降車がトロくなり、ランで抜かした後に焦って乗車しようとしてクリートキャッチできず、結局降車するというロスを繰り返してしまいました。乗れていない場合の速やかなランへの切り替えが課題です。

ワイルドネイチャープラザについては、「自転車のレースなんだから自転車乗らせてくれ」という声を聞いたことがありますが、「一番早く自転車をゴールに運ぶ」のがシクロクロスと考えたら、ランへの切り替えも「シクロクロスが上手い、速い」と言えるのではないでしょうか。

 

今回「ゾンビ坂」は多少緩和されて「プチゾンビ坂」になっていました。が、キツいのには代わりありません。「プチゾンビ坂」に進入する前に、岩田佑樹氏の「ここで加速しろ!」の声が聞こえました。

 

「プチゾンビ坂」進入前のコーナーアウト側は若干バンクになっていて、アウト側いっぱいから曲がると下りを利用して少し加速できました。その分砂の上を乗車で進める距離が増えました。足が止まる寸前まで乗って、自転車を押して坂を上ります。

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Photo by youkan_0045

Youkan氏が撮ってくれたこの写真に今回のレースのすべてが集約されていると思うのですが、家族や友人の声援が本当に響きます。この区間は特に応援のほうが脚が早いのでなおさらです。私には答える余裕はありません。しかし心臓は限界だが「ガヤブースト」が掛かりペースアップ、前走者に迫ります。

 

乗れなかった砂区間も3週目になると流石に諦めがついて降りる所は降りて走ります。周りの走者が少なくなったとはいえ、近いペースのライダーがいるため追いつかれないように必死で走ります。路面が硬いところは可能な限り加速して、重たいギア比のまま砂区間に突入すると思ったより進みます。

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 Photo by Kouki Watanabe

後でC1のレースも観戦していて気が付きましたが、砂区間の乗車率が高い選手はみんな進入が早く、ペダリングもゆっくりで重た目のギア比でした。逆に進入が遅くなると、C1の選手でも乗車が続かず降車して押しています。

「速い進入、重いギア比」を来シーズンのワイルドネイチャープラザのテーマにします。

 

「少しでも前に出よう」と心に決めて、シケインを越えた最終コーナーで1人捉えてゴール。22/43位、51%でした。昇格にはまだまだ遠いですが、C3の残留チケット獲得ラインには到達。トレーニングを続ければ、来シーズン以降もC3では走れそうです。

 

それにしてもワイルドネイチャープラザは、身体にも自転車にも1番負担が大きいですね。ほぼ全身筋肉痛なのと、BB周りに付着した砂がハンパなかったです。毎回オーバーホールしたくなるレベルです…

 

■リザルト

出走:C3

順位:22/43位(51%)

タイム:29:18(+3:53)

勝つためには1周あたりあと1:18縮めなくてはなりません。今回降車の判断ミスでもたついた箇所を全部詰めると30秒は縮められそうな気配だったので、あと48秒を走力を上げる練習が必要です。テクニックとパワー、両方がまだまだ不足しています。

 

各周回のタイムを確認すると、

1周目: 9:56

2周目: 9:46

3周目: 9:36

と1周ごとに10秒ずつ速くなっています。コースに慣れて走りやすくなったのが大きいと思いますが、後半にタレなくなった証拠だと思います。

今シーズンの実質の開幕戦になった第2戦各務原アウトドアフィールドのタイムは、

1周目: 5:12

2周目: 5:22

3周目: 5:31

4周目: 5:42

5周目: 5:38

6周目: 5:29

でした。中盤で明らかにタレてきています。その頃と比較すると間違いなくトレーニング効果が出て来ている実感があります。

 

◼今シーズンまとめ

2017-2018シーズンは、念願だったC3昇格と、妻のCL3優勝という結果の出た思い出深いシーズンになりました。今シーズンの結果をまとめると、

 

第1戦 平田リバーサイドプラザ

台風のため中止。

夏の間いろいろあって全く日曜日の朝早起き出来なかったのに、「クロス行くぞー!」と4:00に目が覚め会場に行ってしまった自分に驚く。やっぱりシクロクロスが好きです。

 

第2戦 各務原アウトドアフィールド

C4B 16/28位(57%)

タレる、杭にぶつかる、舗装路で踏めないなど弱点がモロに出る。肥えている自分を感じる。途中で抜かれた小島さんにゴール後声を掛けられた事でトレーニングの火が付く。

 

第3戦 IRC CUP ふれあいパークほうらい

C4B 13/38位(34%)

第1コーナーに7番手で進入するも、そのままズルズル順位を下げる。路面がルーズなコーナーでビビってしまいペースダウン。シケインはうまくなってきた気がする。

レース後久しぶりに56さんに再開し、再び56Cycleに通ってトレーニングすることにする。

 

第4戦 ワイルドネイチャープラザ

C4C 4/28位(14%)

3位までがMTBだったので、同じレースのクロスバイクでは一番速かった。トレーニングの成果を実感する。3位だった宿敵GreenCogの庄司店長(影武者)に追いつけずレース中に叫ぶ。

 

第5戦 ハッチィCUP 大野極楽寺公園

C4A 10/29位(34%)

2番手で第1コーナーに進入するも、チェーン落ち対策で導入しているフロントシングル化、MTBのRD実装にも関わらずチェーンを落とし、その後ミスコースで逆走してしまい最下位スタートに。そこから10位まで追い上げる。走力だけなら勝ちに絡める気がしてきて自信をつける。階段を駆け上がったあとの飛び乗りでオーディエンスから「上手い」と言われて嬉しかった。

 

第6戦 愛知牧場Day1

C4A 2/38位(5%)

念願の昇格を果たす。中盤の駆け合いは今までのレースで一番燃え上がった気がする。表彰台に登って昇格したのは嬉しかったが、途中まで先頭を引いていただけに最後に刺されたのが悔しかった。小デブな自分にとって高低差が大きいコースで結果が出たのは走力の高まりを感じる。

 

第7戦 愛知牧場Day2

C3 35/52位(67%)

2Dayレースの2日目だが、リカバリーに成功し疲労を残さず挑めた。

最後尾スタートで全く気負いなく走れた。ヘッドを緩めてしまったり、リアホイールにシフトワイヤーが当たったりとやらかしがあるが、とにかくレースが楽しかった。順位的にも次のシーズンで全く残留に絡めないわけではないと感じた。

 

第8戦 ワイルドネイチャープラザ

C3 22/43位(51%)

ペースが落ちず、むしろ上がっていった。テクニック不足は相変わらずだが、強くなっている。とにかく応援がよく聞こえて力が出た。テクニック面で来シーズンの課題もはっきりした。早くまたワイルドネイチャープラザを走りたい。

 

自分自身のパワー、テクニック、そして自転車のチューニング、家族そろってレースに参加するタイムマネジメント、一緒に走るライバルとの出会い、私にとっての自転車の楽しみの全てを教えてくれたと言えるシクロクロス。運営の皆様には感謝の気持ちが尽きませんし、勝手にライバル認定しているシクロクロッサーという目標が常にあるのが本当に幸せです。

 来シーズンも、大好きなこの自転車で走り続けます。

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See you next season!!